月老霊籤:月下老人の縁結び籤 百本と籤王の原文・現代語訳

月下老人(げっかろうじん、略して月老)は、縁のある男女の足を目に見えない赤い糸で結ぶと伝えられる、台湾で広く親しまれている縁結びの神様です。日本の出雲大社などの縁結びの神様と似たところはありますが、別の信仰です。月老の前で恋愛や結婚について伺うときに引くのがこの月老霊籤で、ほかの籤とは少し変わっています。七言四句の詩ではなく、『詩経』の「関関たる雎鳩(しょきゅう)」や『論語』の「妻(めあ)わすべし」のように、古い書物の一節がそのまま文句になっているのです。どの籤も古典の引用なので、もとの文脈を知ることが読み解きの鍵になります。ここでは籤王と百本のすべてについて、原文に現代語訳、出典、典故、意味を添えて紹介します。

月下老人と日本の縁結び

月下老人は、唐の時代の物語集『続玄怪録』に収められた「定婚店」の話に由来する神様です。月明かりの下で帳面を読む老人が、夫婦になる二人の足を赤い縄で結び、どんなに離れていても身分が違っても、その縁はほどけない、と語ったと伝えられます。日本でいう「運命の赤い糸」の言い伝えは、この話がもとになっていると言われています。

日本でも出雲大社をはじめ縁結びの神様への信仰は盛んですが、月下老人は中国・台湾の民間信仰の神様で、祀られ方もお参りの作法も違います。台湾では台北・大稲埕の霞海城隍廟の月老がとくに有名で、赤い糸を授かって身につけたり、縁が結ばれたら結婚祝いの菓子を持ってお礼参りをしたりする習わしがあります。

月下老人に籤を願う手順(台湾の廟の場合)

  1. 月下老人(月老)は、城隍廟や媽祖廟(天后宮)などの脇殿に祀られていることが多い神様です。廟の順路に従って、まず主神にお参りしてから月老の前へ進みます。
  2. 月老に名前・生年月日・住所を告げ、いまの恋愛の状況と、尋ねたい一つのことを伝えます(たとえば「この関係は長続きしますか」「いつ相手に出会えますか」)。
  3. 三日月形の木片二つ「ポエ(筊杯)」を投げ、籤を引いてよいか伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出る「聖杯(せいはい)」が「はい」の合図です。竹の棒を一本引いたら、もう一度ポエを投げて「この番号でよいか」を確かめます。聖杯が三回続くまで確かめる廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 番号の籤紙を受け取ります。月老籤の文句は古典の原文なので、意味はもとの文脈と合わせて読むのが基本です。わからなければ廟の解籤の方に尋ねます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の言葉と照らし合わせやすくなります。月老籤は縁結び・恋愛専用の籤なので、ほかのことは廟の一般の籤詩で伺います。

月老霊籤とほかの籤詩の違い

一般の籤詩(六十甲子籤・観音籤など)月老霊籤(このページ)
文句多くは籤のために作られた七言四句の詩古典の一節をそのまま引用、長さはまちまち
尋ねること仕事・結婚・金運・旅行など縁結び・恋愛・結婚のみ
本数60首または100首百本と籤王一本
等級セットによって異なる上上大吉から下まで、ほかに籤王

この籤は杭州・西湖のほとりにあった白雲庵の月下老人祠に由来すると伝えられ、台湾の月老廟や天后宮の月老殿(たとえば高雄の旗山天后宮)でも同じセットが使われています。廟によっては独自の月老籤を使うところもあるので、籤を引いたらその廟の籤紙に従ってください。

日本のおみくじにも大吉・吉・凶といった等級がありますが、月老籤の等級は付け方も呼び方も異なります。目安は次のとおりです。

等級目安
籤王百本の外にある特別な最上の籤
上上大吉最もよい
上上とてもよい
上吉よい
上よい
上平よい・穏やか
中上まずまずよい
中吉凶半ば
中平吉凶半ば・穏やか
下注意をうながす

文句はどの書物から取られているか

出典本数
『詩経』
《詩經》
11
『論語』
《論語》
11
『孟子』
《孟子》
11
『大学』『中庸』
《大學》《中庸》
6
『礼記』のほかの篇
《禮記》其他篇
3
『春秋左氏伝』
《左傳》
8
『西廂記』
《西廂記》
6
ほかの戯曲・小説(『長生殿』『牡丹亭』『琵琶記』『鶯鶯伝』)
其他戲曲小說(《長生殿》《牡丹亭》《琵琶記》《鶯鶯傳》)
5
『香屑集』(唐詩の集句)
《香屑集》集唐詩
2
ほかの経書・史書・諸子
其他經史子書
11
唐・宋の詩文
唐宋詩文
19
ことわざ・対聯・籤王
俗語、對聯與籤王
7
出典未詳
出處待考
1

最も多く引かれているのは『詩経』と四書です。『詩経』にはもともと恋や結婚を歌った詩が多く、四書は孔子や孟子の言葉を借りて人との接し方を説いています。戯曲では『西廂記』『長生殿』がどちらも名高い恋物語です。籤を読み解くには、まずもとの文章が何を語っているかを知るのが近道なので、各籤のページに典故の解説を添えました。

等級の内訳

1籤王
6上上大吉
12上上
5上吉
25上
8上平
3中上
30中
5中平
6下

流布本の等級による集計。籤王を含めて101本。

「上」以上の籤が多数を占め、「下」の籤は6本だけです。等級は流布本のままで、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。大切なのは、籤全体の意味と出典です。

百本の一覧

籤番等級文句意味
籤王籤王佳偶天成,神仙美眷也。夫復何求?天が結んだ縁で、仙人の夫婦のように睦まじい相手です。これ以上ほかを探し回る必要はありません。
第1番上上大吉關關雎鳩,在河之洲。窈窕淑女,君子好逑。互いに惹かれ合う似合いの縁で、相手もあなたに気があります。心を込めて思いを伝えれば、二人は結ばれるでしょう。
第2番中落霞與孤鶩齊飛,秋水共長天一色。景色は美しいのに、鳥は一羽きりです。いまはまだ縁がめぐってきておらず、寂しさを感じるのも無理はありません。まず自分の暮らしを整えて、時機を静かに待ちましょう。
第3番上上大吉宗廟享之,子孫保之。上の世代が積んだ福があなたに受け継がれています。この縁は目上の人に祝福され、次の世代にもつながっていくものです。
第4番中斯人也,而有斯疾也!斯人也,而有斯疾也!どんなによい人にも欠点や事情があります。互いの短所を受け入れ、自分も直そうとする気持ちがあってこそ、関係は長続きします。
第5番上逾東家牆而摟其處子,則得妻;不摟,則不得妻。世間では「積極的に動いて機会を逃すな」と読まれることが多い籤です。けれども孟子の本意は、縁を求めるにしても正しくない手段を使ってはならない、ということ。積極的になるのはよくても、やり方は正しく。
第6番上吉風弄竹聲,只道金佩響;月移花影,疑是玉人來。想う人はもうすぐやって来ます。待つ時間は期待に満ちていて、よい知らせは遠くありません。
第7番上斯是陋室,唯吾德馨。条件が人に劣っていても、卑屈になる必要はありません。人柄と中身を磨いていけば、あなたのよさに気づく人が自然に現れます。
第8番中上期我乎桑中,要我乎上宮,送我乎淇之上也。気持ちは熱くても、人目を忍ぶ付き合いはどこか落ち着きません。結婚という大事は、堂々と、互いに望んで、家族にも知らせたうえで進めるものです。
第9番下則父母國人皆賤之。祝福されず、家族に隠したままの恋は重荷になりがちです。いまは相手選びを慎重にし、ひとりで突っ走らないようにしましょう。
第10番上有道是養兒防老,積穀防饑。結婚は長い道のりで、年を重ねるまで支え合うものです。いまのうちから二人の将来に備えておきましょう。
第11番中平自剪芭蕉寫佛經,金蓮無復印中庭。清風明月長相憶,玉管朱弦可要聽?多病不勝衣更薄,宿妝猶在酒初醒。隔年違別成何事?臥看牽牛織女星。思い出と恋しさの中に沈んでいますが、昔の恋はもう過ぎたことです。悔やみ続けるより、まず自分を大切にすることが、新しい縁を迎える近道です。
第12番中一則以喜,一則以懼。この恋には喜びも心配もあり、両方を丸く収めるのは簡単ではありません。現実をよく見て、何を取り何を手放すかを考えましょう。小さなつまずきで気を落とすことはありません。
第13番上山窮水盡疑無路,柳暗花明又一村。望みがないように見える恋でも、角を曲がれば思わぬ展開があるかもしれません。気を落としても諦めないで。新しい機会はすぐ先にあります。
第14番上上誰謂荼苦?其甘如薺。宴爾新婚,如兄如弟。字面どおりに読めば、心から好きなら苦労さえ甘く感じる、新婚の睦まじさを表します。ただ原詩は捨てられた妻の歌でもあり、幸せなときこそそばにいる人を大切に、という戒めとしても読めます。
第15番中君子審禮,不可誣以姦詐。付き合いでは節度を守り、相手をよく見極めましょう。心がまっすぐな人は、甘い言葉に流されません。
第16番上上意中人,人中意,則那些無情花鳥也情癡,一般的解結雙頭學並棲。あなたが想う人もあなたを想っています。互いに惹かれ合う縁で、よい結果が期待できます。
第17番中德者本也,財者末也。伴侶を選ぶときは、まず人柄、それから経済力。お金を第一にした関係は長続きしません。
第18番上非獨內德茂也,蓋亦有外戚之助焉。よい縁は自分の努力だけでなく、家族や友人、助けてくれる人の橋渡しがあって実るものです。まわりの人との付き合いを大切にしましょう。
第19番中或十年,或七八年,或五六年,或三四年。縁が来る時期ははっきりとは言えず、もうしばらく待つことになりそうです。焦っても仕方ありませんが、来ないという意味ではありません。原典は安楽に流れるなという戒めで、恋もていねいに育ててこそ長続きします。
第20番上何如?子曰:可也。この縁はどうかと問えば、答えは「よろしい」。もっと上の境地もありますが、いまの時点で十分よい縁です。
第21番上上十畝之間兮,桑者閒閒兮。穏やかで落ち着いた日々を、二人が気楽に寄り添って過ごす。それこそがよい縁です。
第22番上上大吉久旱逢甘雨,他鄉遇故知。洞房花燭夜,金榜掛名時。喜びごとが舞い込みます。縁のことでも仕事のことでも、よい知らせがありそうです。
第23番中只一點故情留,直似春蠶到老,尚把絲抽。昔の恋を断ち切れず、心がまだ離れられずにいます。本当によりを戻せる見込みがあるのか、それとも自分だけが気にかけているのか、見分けることが大切です。
第24番中他思已窮,恨不窮,是為嬌鸞雛鳳失雌雄。想い合っているのに隔てられ、恋しさは尽きません。いまは会うのが難しく、障害がなくなるのを待つ時期です。
第25番上可妻也。この人は一生を託せる相手です。一時のうわさや相手の過去の出来事に判断を左右されないように。
第26番上上維熊維羆,男子之祥;維虺維蛇,女子之祥。喜びごとが訪れ、家が栄え、子宝の吉兆もあります。男女を分ける昔の言い方は、いまは家庭円満への祝福として受け取ってください。
第27番上平有宗室之美。相手は家柄も家庭のしつけもよく、家風が合っていて、家族の後押しもあります。
第28番上夫婦也,昆弟也。夫婦は、きょうだいのように支え合い、思いやり合うものです。
第29番中平有意栽花花不發,無心插柳柳成蔭。意気込みすぎるとかえってうまくいきません。自然体で気持ちを楽にしていれば、思わぬところで縁が見つかるかもしれません。
第30番中話別無長夜,相思又此春。瑤姬不可見,巫峽更何人?運石疑填海,乘槎欲問津。遙情每東注,誰共爾為鄰?想いは深いのに、相手ははるか遠く、努力は海を埋めるように報われにくい状態です。この関係を待ち続ける価値があるか、見極めるときです。
第31番中平設虛,夜靜水寒,魚不餌,笑滿船空載明月。今回は空振りかもしれません。魚はかかりませんでした。それでも手ぶらで帰る船には明月がいっぱい。気持ちを大きく持てば、無駄だったことにはなりません。
第32番上因荷而得藕,有杏不須梅。縁があれば自然に結ばれ、運がよければ仲人さえいりません。この縁は、水が流れれば溝ができるように、自然に実ります。
第33番上上可以託六尺之孤,可以寄百里之命。相手は頼りになり、一生を託すに値する人です。一緒に家庭を背負っていける相手です。
第34番中平仍舊貫,如之何?何必改作?いまのままで十分で、急いで変える必要はありません。いまの関係はまだ大丈夫です。安易に相手を替えたり、大きく動いたりしないように。
第35番下遇人之不淑矣。相手が信頼に足る人ではないかもしれません。よく見極めて、急いで身を預けないように。
第36番上投我以木桃,報之以瓊瑤。あなたの気持ちには応えが返ってきます。与え合う関係は、ますますよくなっていきます。
第37番中求則得之,舍則失之。自分から動いてこそ機会があり、諦めれば逃してしまいます。結果は、自分が求めにいくかどうかにかかっています。
第38番上吉妻也者,親之主也。この縁は家庭を築けるもので、相手は家をしっかり守ってくれる伴侶になるでしょう。同時に、伴侶を敬うようにという戒めでもあります。
第39番上不得乎親,不可以為人;不順乎親,不可以為子。結婚には親の意見への配慮が欠かせません。家族の理解を得てこそ、縁はすんなりまとまります。
第40番中踏破鐵鞋無覓處,得來全不費功夫。必死に探しても実るとは限らず、縁は気を張っていないときにふと現れることがあります。
第41番上平良人者,所仰望而終身也,今若此。相手の本当の姿をよく見てください。外見が華やかでも、一生を託せるとは限りません。
第42番中重重疊疊上瑤臺,幾度呼童掃不開。剛被太陽收拾去,卻教明月送將來。恋の悩みが何度も戻ってきて、追い払えません。問題は解決していないのに、一時的に見えなくなっているだけです。
第43番上吉君子有援琴之挑,淑女無投梭之拒。あなたにその気があり、相手も拒んでいません。互いに好意があり、よい結果が期待できます。
第44番上遐邇一體,率賓歸王。距離は問題になりません。遠くても近くても一つの家族になれます。遠距離や異国の縁も実を結びます。
第45番上後生可畏,焉知來者之不如今也?相手はまだ若く、実績もないかもしれませんが、伸びしろは十分です。目の前のことだけで判断しないように。
第46番中上不愧於天,不怍於人。やましいところのない、堂々とした恋なら、うわさを恐れる必要はありません。
第47番中害女紅者也。見た目や体裁を重んじすぎると、肝心なことがおろそかになります。恋は地に足をつけて。
第48番上吉五百英雄都在此,不知誰是狀元郎?まわりには選択肢も競争相手も多く、誰が選ばれるかはまだ決まっていません。自分のよさをしっかり見せましょう。
第49番上平故好而知其惡,惡而知其美者。人は全体を見ること。好きなときにも欠点が見えていれば、恋に目がくらむことはありません。
第50番中兩世一身,形單影隻。いまはひとりで、縁はまだめぐってきていません。まず自分を大切にして、機会を待ちましょう。
第51番上雖有善者,亦無如之何矣。事態がある段階まで進むと、まわりの人がどれほど善意でも助けられなくなります。自分で決めること、そして早めに相手選びを誤らないようにすることが大切です。
第52番上上大吉雲從龍,風從虎,聖人作而萬物睹。同じ声は響き合い、同じ気は求め合います。合う人とは自然に引き合い、物事はうまく運びます。
第53番上上其所厚者薄,而其所薄者厚。物事の軽重を見分けましょう。大切にすべき人を大切にし、気持ちを向ける先を間違えないように。
第54番中成也蕭何,敗也蕭何。この件をまとめてくれた鍵となる人が、こじれる原因にもなりえます。同じ条件にも、よい面と悪い面があります。
第55番上不思舊姻,求爾新特。世間では「古い縁を手放して新しい人を迎える」と読まれることが多い籤ですが、原詩は心変わりした夫への嘆きです。どちらの読み方でも、昔の気持ちがもう変わってしまったなら無理につなぎとめないように、という戒めになります。
第56番上上永老無離別,萬古當團聚。願天下有情人,都成眷屬。想い合う二人はついに結ばれ、いつまでも添い遂げられます。
第57番上上是謂鳳凰于飛,和鳴鏘鏘。夫婦が声を合わせ、仲睦まじく寄り添う、最上の縁です。
第58番中惟舊婚媾,其能降以相從乎?昔なじみや昔の恋がふたたびつながる可能性はあります。ただ、相手が意地を捨てられるか、そして自分もそうできるかにかかっています。
第59番中膾炙所同也,羊棗所獨也。みんなが好むものが自分に合うとは限りません。自分だけが心から好きなものこそ、自分のものです。伴侶は世間の好みではなく、自分の心で選びましょう。
第60番中心苟不愆,何恤於人言?自分の心がまっすぐで、間違ったことをしていなければ、まわりの陰口を気にする必要はありません。
第61番上不知其人,視其友。相手を知りたいなら、その人の友人関係を見てみましょう。
第62番上上大吉嘉耦曰配。申し分のない、天が定めた似合いの二人です。
第63番中平子規半夜猶啼血,不信東風喚不回。取り戻したい気持ちは強いのですが、春はもう過ぎています。引き止める努力をする前に、相手にまだその気があるかを確かめましょう。
第64番上平齊大非吾耦也。家柄や条件がかけ離れていると、うまくいくとは限りません。条件が最もよい人より、自分に釣り合う人を見つけることのほうが大切です。
第65番上平在幽閨自憐。ひとりで自分を憐れんでいても、縁は向こうからは来ません。外に出て、人と触れ合う機会を増やしましょう。
第66番中驚起卻回頭,有恨無人省。揀盡寒枝不肯棲,寂寞沙洲冷。選り好みが強すぎ、孤高すぎて、どこにも落ち着こうとしないと、最後に残るのは寂しさだけです。
第67番上再,斯可矣。少し考えれば十分で、何度も迷い続ける必要はありません。考えがまとまったら行動に移しましょう。
第68番上平苟有可觀,皆有可樂,非必怪奇瑋麗者也。相手が完璧で抜きん出ている必要はありません。よいところがあれば楽しく過ごせます。足るを知る人が幸せになれます。
第69番中天下多負人,何必是。裏切られることは世の中によくあることで、一人の人にこだわり続ける必要はありません。手放してこそ、新しい始まりがあります。
第70番上平利有攸往。動いてよい時です。自分から前へ進むことが吉と出ます。
第71番中上雖有絲麻,無棄菅蒯;雖有姬姜,無棄蕉萃。新しくよい相手が現れても、これまでの人を軽々しく捨てないように。心変わりは人を深く傷つけます。
第72番下以若所為,求若所欲,猶緣木而求魚也。やり方が違っていれば、いくら努力しても得られません。まず方法を見直しましょう。
第73番上吉白雲初晴,幽鳥相逐。雨が上がって空が晴れ、二人が寄り添い合い、和やかに過ごせます。
第74番中恨相見晚也。出会うのが遅すぎたと感じるなら、相手にすでに伴侶がいるか、時機がずれているのかもしれません。状況をよく見てから決めましょう。
第75番下則去偷香竊玉上用心,又不曾得甚。自從海棠開,想到如今。気持ちを追いかけることばかりに注いで何も実らず、本来すべきこともおろそかになっています。心の重心を自分の暮らしに戻しましょう。
第76番上忘足,履之適也;忘腰,帶之適也。本当に合う関係とは、無理をしなくても心地よい関係です。自然体でいられるなら、それが合う人です。
第77番上摽有梅,其實七兮。求我庶士,迨其吉兮。いまがちょうどよい時機で、早めにつかむことが大切です。その気のある人は、そろそろ口に出すときです。
第78番中欲速則不達,見小利則大事不成。恋は急いではいけません。目先の得に目がくらむと、大切なことを台無しにします。
第79番上更灑遍客舍青青,千縷柳色新。雨が上がり、すべてが新しく生まれ変わります。別れは悪いことばかりではなく、新しい局面が始まろうとしています。
第80番上悲莫悲兮生別離,樂莫樂兮新相知。別れのつらさもあれば、新しい出会いの喜びもあります。古いものが去り、新しいものがやって来ます。
第81番中經之營之,不日成之。心を込めて育てれば、すぐに成果が出ます。恋にも計画と、しっかりした打ち込みが必要です。
第82番上上行去耶,前朱雀而後玄武,左青龍而右白虎。さあ出発しましょう。四方に守りがあります。行動するのによい時で、道中も平穏です。
第83番下姑舍是。この件はいったん脇に置きましょう。いまはその時ではありません。
第84番上平勸君莫惜金縷衣,勸君惜取少年時。花開堪折直須折,莫待無花空折枝。若い日々と目の前の縁を大切に。動くべきときには動きましょう。
第85番上上大吉得其所哉!得其所哉!落ち着く先を見つけ、それぞれがふさわしい場所に収まります。この縁はとてもよく合っています。
第86番中河漢清且淺,相去復幾許?盈盈一水間,脈脈不得語。想い合っていて距離も遠くないのに、口に出せない隔たりがあります。気持ちを通わせる橋を見つけましょう。
第87番下便如鳳去秦樓,雲斂巫山。縁がいったん遠のき、会うことが難しくなっています。この関係は、しばらくは続けにくい時期です。
第88番中是非吾所謂情也。それは本当の恋心ではないかもしれません。一時の好き嫌いや衝動を、愛と取り違えないように。
第89番中卜以決疑,不疑何卜?あなたの心には、実はもう答えがあります。自分の判断に従って動きましょう。
第90番上兩情若是長久時,又豈在朝朝暮暮。本当の想いは、朝夕そばにいることで決まるものではありません。しばらく離れて暮らしていても、気持ちは揺らぎません。
第91番上你往事已沉,我只言自今。過ぎたことは過ぎたこととして、大切なのはいまです。互いに過去を責めず、新しく始めましょう。
第92番中明明如月,何時可掇?相手はすばらしいけれど手が届かず、いまはまだ摘み取れません。待つ時間が必要です。
第93番上上而浮生若夢,為歡幾何?人生は短いもの。ともに過ごす楽しい時間を大切にしましょう。
第94番中巧言令色,鮮矣仁。甘い言葉ばかりの人には気をつけて。真心と行動を見ましょう。
第95番上螽斯羽,薨薨兮。宜爾子孫,繩繩兮。家庭が栄え、にぎやかな家族に恵まれるようにという祝福です。
第96番上上雖執鞭之士,吾亦為之。愛する人のためなら、身を低くして苦労もいとわない。その覚悟があれば、縁は実ります。
第97番中歸楚,楚人不信;歸漢,漢人震恐。足下欲持是安歸乎?板挟みで、どちらにもよく思われない状態です。自分がどこに身を置くのか、はっきり決めましょう。
第98番上昨夜江邊春水生,艨艟巨艦一毛輕。向來枉費推移力,此日中流自在行。時が来れば物事は自然にうまく運び、これまでの障害も消えていきます。
第99番中必先苦其心志。よいことの前には試練があります。いまのつらさは、あなたを鍛えるためのものです。
第100番上上花好、月圓、人壽。円満で満ち足りた、ともに白髪になるまで添い遂げるよい縁です。

原文は golla.tw、zhanbu.org、旗山天后宮の公式サイトの三つの流布本を比べ、原典と照合しました。現代語訳は本サイトによるものです。

版の違いと校勘

ネット上の月老霊籤はほとんどが同じ底本から出ていて、維熊維罷、援勤之桃、猶緣大而魚也のような誤字まで同じです。どの籤も古典の原文なので、本サイトは原典と照らし合わせ、写し間違いで意味が通らない字は原典に従って改めました(羆、援琴之挑、緣木而求魚など)。こうして字を改めた籤は21本です。一方、流布本が意図して言い換えている箇所や通用字を使っている箇所(たとえば第13番の山窮水盡疑無路は、陸游の原作では山重水複)は、籤の文句をそのまま残し、原典の形を注記しました。各籤のページに改めた箇所と元の字を示しています。

三つのよくある誤解

月老籤は、月老の廟で引く普通の籤詩のことだ。

月老霊籤は別のセットで、文句は古典からの引用、尋ねるのは縁結び・恋愛だけです。月老殿で籤を引いたら、まず籤紙がどのセットのものかを確かめてください。

「下」の籤が出たら、よい縁には恵まれない。

「下」の籤の多くは、やり方や時機を戒めるものです。たとえば「木に登って魚を探す」は方法が違うという意味で、やり方を変えれば結果も変わりえます。

月老にお参りしてよい籤が出たら、あとは何もしなくてよい。

籤は祝福であり戒めでもあります。関係は二人で育てていくものです。

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籤王・籤王よき伴侶は天が結ぶもの、 第1番・上上大吉クワックワッと鳴き交わすミサゴが、 第2番・中夕焼け雲とはぐれた一羽の鴨がともに飛び、 第3番・上上大吉祖先の廟はその祭りを受け、 第4番・中これほどの人が、 第5番・上東隣の塀を越えてその娘を無理に抱き寄せれば、 第6番・上吉風が竹を鳴らせば、 第7番・上ここは粗末な部屋だが、 第8番・中上桑の林で私を待ち、 第9番・下父母も国の人々もみな、その者を見下す。 第10番・上昔から言うように、子を育てるのは老いに備えるため、 第11番・中平芭蕉の葉を自ら切って経を書き写す。 第12番・中一方では喜び、 第13番・上山は尽き川も果て、もう道はないかと思ったら、 第14番・上上苦菜が苦いと誰が言う? 第15番・中君子は礼をよくわきまえているので、 第16番・上上心の中の人は、 第17番・中徳こそが根本であり、 第18番・上本人の徳が盛んだっただけではない。 第19番・中ある者は十年、 第20番・上いかがでしょう? 第21番・上上十畝(せ)の桑畑のあいだで、 第22番・上上大吉長い日照りのあとに恵みの雨、 第23番・中ただ一点、昔の情が残るばかり。 第24番・中彼の想いは尽きても、 第25番・上娘を嫁がせてよい。 第26番・上上熊や羆(ひぐま)の夢は、 第27番・上平王家の一族のような立派さがある。 第28番・上夫婦であり、 第29番・中平花を咲かせようと植えた花は咲かず、 第30番・中別れを語れば夜は短く、 第31番・中平釣り糸を空しく垂れる。 第32番・上蓮によって蓮根を得る、 第33番・上上幼い君主を託すことができ、 第34番・中平もとのままにしておけば、 第35番・下よくない人に嫁いでしまった。 第36番・上私に木桃(ぼけ)を贈ってくれたので、 第37番・中求めれば得られ、 第38番・上吉妻というものは、 第39番・上親の心を得られなければ、 第40番・中鉄の靴を履きつぶすほど探しても見つからなかったのに、 第41番・上平夫というものは、 第42番・中幾重にも重なって高い台にのぼり、 第43番・上吉君子は琴を弾いて心を誘い、 第44番・上遠きも近きもひとつになり、 第45番・上若い者は畏るべきである。 第46番・中上天に恥じることなく、 第47番・中女性の手仕事の妨げになるものである。 第48番・上吉五百人の英雄がここに集まっているが、 第49番・上平好きでもその欠点を知り、 第50番・中二代にわたってただ一人ずつ、 第51番・上たとえ善い人がいても、 第52番・上上大吉雲は竜に従い、 第53番・上上手厚くすべきものを薄くし、 第54番・中成功させたのも蕭何(しょうか)、 第55番・上昔の縁を思わず、 第56番・上上老いるまで別れることなく、 第57番・上上これこそ鳳凰がつがいで飛ぶというもの、 第58番・中古くからの縁戚のように、 第59番・中膾(なます)や炙(あぶり肉)は誰もが好むもの、 第60番・中心にやましいところがなければ、 第61番・上その人がわからなければ、 第62番・上上大吉よき連れ合いを「配」という。 第63番・中平ホトトギスは夜半になってもなお血を吐くほど鳴き続け、 第64番・上平斉は大きすぎて、私の相手ではない。 第65番・上平奥深い閨(ねや)でひとり身をいとおしむ。 第66番・中驚いて飛び立ってはまた振り返る。 第67番・上二度考えれば、 第68番・上平いやしくも見るべきところがあれば、 第69番・中世の中には人を裏切る者が多い、 第70番・上平進んでいくところがあれば利がある。 第71番・中上絹や麻があっても、 第72番・下そのようなやり方で、 第73番・上吉白い雲が晴れ間に浮かび、 第74番・中出会うのが遅すぎたのが恨めしい。 第75番・下香を盗み玉をかすめ取ることばかりに心を砕き、 第76番・上足を忘れるのは、 第77番・上梅の実が落ちて、 第78番・中急げば目的に届かず、 第79番・上旅の宿をすっかり濡らして青々と、 第80番・上悲しみの中で最も悲しいのは生き別れ、 第81番・中測って計画し、手をかけて造れば、 第82番・上上さあ、行こう。 第83番・下ひとまずこれは置いておこう。 第84番・上平君よ、金糸の衣を惜しむな、 第85番・上上大吉ふさわしい場所を得たのだなあ! 第86番・中天の川は清らかで浅い、 第87番・下まるで鳳凰が秦の楼閣を飛び去り、 第88番・中それは私の言う情ではない。 第89番・中占いは迷いを決めるためのもの、 第90番・上二人の想いがいつまでも続くものなら、 第91番・上あなたの過ぎたことはもう沈んだ、 第92番・中月のように明るく輝くものを、 第93番・上上しかも浮き世は夢のようなもの、 第94番・中言葉を飾り、顔色をつくろう者に、 第95番・上キリギリスの羽が、 第96番・上上たとえ鞭を執る卑しい役目でも、 第97番・中楚に帰順すれば、 第98番・上ゆうべ川辺に春の水があふれ、 第99番・中まず必ずその心を苦しめる。 第100番・上上花はうるわしく、月はまどかに、人はいつまでも健やかに。

ひとこと正直に:籤は信仰で、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤の原文は、ネット上に流布する三つの版を比べたうえで、『詩経』・四書・『春秋左氏伝』・『西廂記』などの原典と一句ずつ照らし合わせています。明らかな写し間違いだけを改め、改めた箇所は各ページに流布本の字を示しました。等級は流布本に従い、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。現代語訳・典故の解説・意味・ひとことは本サイトが籤と原典から書いたもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねてください。恋愛以外の法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

籤のあとは、二人の命式を

二人の生年月日を入れるだけで、四柱推命の相性鑑定が無料でできます。五行の補い合い、日柱の相性、付き合い方のポイントがわかります。

月老霊籤のよくある質問

月老霊籤は何本ありますか?

番号つきの百本に籤王一本を加えた、計101本です。

月老霊籤の第1番はどんな籤ですか?

等級は上上大吉で、「關關雎鳩,在河之洲。窈窕淑女,君子好逑。」という文句です。現代語にすると「クワックワッと鳴き交わすミサゴが、川の中州にいる。しとやかで美しい娘は、立派な若者のよき連れ合い。」という意味で、『詩経』の巻頭の詩「関雎」から取られています。

月老霊籤の文句はなぜ短くてわかりにくいのですか?

籤のために作った詩ではなく、古い書物の一節をそのまま引いているからです。まずもとの文章が何を語っているかを知り、それから自分の恋愛に当てはめてみてください。本サイトではすべての籤に典故の解説と現代語訳・意味をつけています。

月老霊籤の籤王とは何ですか?

籤王の文句は「佳偶天成,神仙美眷也。夫復何求?」です。現代語にすると「よき伴侶は天が結ぶもの、仙人のように睦まじい二人。このうえ何を望むことがあろう?」で、天が結んだ似合いの二人、仙人のように睦まじい夫婦という意味です。

月下老人は日本の縁結びの神様と同じですか?

縁を結ぶという点は似ていますが、別の信仰です。月下老人は中国・台湾の民間信仰の神様で、「運命の赤い糸」の言い伝えのもとになったとされます。日本の出雲大社などの縁結びとは、祀られ方もお参りの作法も異なります。

籤の意味がわからないときはどうすればいいですか?

籤を引いた廟の解籤の方に尋ねるのがいちばんです。本サイトではすべての籤に現代語訳と意味をつけているので、まず参考にしてください。