月老霊籤 第63番(中平)

子規半夜猶啼血,不信東風喚不回。 ホトトギスは夜半になってもなお血を吐くほど鳴き続け、東風を呼び戻せないとは信じない。

籤の原文と現代語訳

子規半夜猶啼血
ホトトギスは夜半になってもなお血を吐くほど鳴き続け、

不信東風喚不回
東風を呼び戻せないとは信じない。

籤番等級出典
第63番(第六十三籤)中平(吉凶半ば・穏やか)王令(おうれい)「送春」
王令〈送春〉

校勘:王令の原句は「子規夜半猶啼血」。

典故:原典は何を語っているか

宋の王令の詩で、ホトトギスは夜中になっても血を吐くほど鳴き続け、去った春風を呼び戻せないとは信じない、と詠んでいます。

王令(おうれい)は北宋の詩人で、字を逢原(ほうげん)といいます。幼くして両親を失い、家は貧しかったものの、その才気と気骨を王安石(おうあんせき)に高く評価され、王安石は彼の縁談まで取り持ちました。惜しくも二十八歳で病没し、残された詩の多くには、負けん気の強い、不平を抱えた気配が漂っています。

「送春」は七言絶句で、晩春の三月を描いています。散った花がまた咲き、ツバメは毎日低い軒先に帰ってきて、春がまだ去りがたく思っているかのようです。後半の二句は子規(しき)、すなわちホトトギスに移ります。古来、蜀の望帝(ぼうてい)が死んでホトトギスになり、悲しげに鳴いて口から血を流すまで鳴き続けた、という伝説があり、詩人はこの鳥に託して、運命に屈しない心を詠みました。この詩は後に『千家詩』に収められ、一般に、詩人が春を送る姿に託して自らの執着と志を表したものと見られています。月老籤に置かれると、夜どおし去りゆく春を呼び続けるホトトギスは、一つの恋を取り戻したいと願う人の姿になります。

意味

取り戻したい気持ちは強いのですが、春はもう過ぎています。引き止める努力をする前に、相手にまだその気があるかを確かめましょう。

ひとこと:できるかぎりのことはする。ただ、どこでやめるべきかも知っておくこと。

これは籤の文句と原典に沿った読み方です。あなたの問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねるのがいちばん確かです。

月下老人に籤を願う手順(台湾の廟の場合)

  1. 月下老人(月老)は、城隍廟や媽祖廟(天后宮)などの脇殿に祀られていることが多い神様です。廟の順路に従って、まず主神にお参りしてから月老の前へ進みます。
  2. 月老に名前・生年月日・住所を告げ、いまの恋愛の状況と、尋ねたい一つのことを伝えます(たとえば「この関係は長続きしますか」「いつ相手に出会えますか」)。
  3. 三日月形の木片二つ「ポエ(筊杯)」を投げ、籤を引いてよいか伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出る「聖杯(せいはい)」が「はい」の合図です。竹の棒を一本引いたら、もう一度ポエを投げて「この番号でよいか」を確かめます。聖杯が三回続くまで確かめる廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 番号の籤紙を受け取ります。月老籤の文句は古典の原文なので、意味はもとの文脈と合わせて読むのが基本です。わからなければ廟の解籤の方に尋ねます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の言葉と照らし合わせやすくなります。月老籤は縁結び・恋愛専用の籤なので、ほかのことは廟の一般の籤詩で伺います。

よくある誤解

「下」の籤が出たら、この恋はもう望みがない。

等級は大まかな方向にすぎません。月老籤の多くは心構えややり方を戒めるもので、同じ籤でも尋ねる事柄によって意味が変わります。

よい籤が出るまで、同じことを何度も引き直してよい。

習わしでは一つのことに一度だけ引きます。迷いが残るなら、廟の解籤の方に尋ねるか、しばらく時間をおいてから改めて伺います。

前の籤:第62番/次の籤:第64番

ひとこと正直に:籤は信仰で、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤の原文は、ネット上に流布する三つの版を比べたうえで、『詩経』・四書・『春秋左氏伝』・『西廂記』などの原典と一句ずつ照らし合わせています。明らかな写し間違いだけを改め、改めた箇所は各ページに流布本の字を示しました。等級は流布本に従い、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。現代語訳・典故の解説・意味・ひとことは本サイトが籤と原典から書いたもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねてください。恋愛以外の法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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月老霊籤 第63番のよくある質問

月老霊籤の第63番には何と書かれていますか?

「子規半夜猶啼血,不信東風喚不回。」という文句で、現代語にすると「ホトトギスは夜半になってもなお血を吐くほど鳴き続け、東風を呼び戻せないとは信じない。」という意味です。等級は中平、出典は王令(おうれい)「送春」です。

月老霊籤の第63番はどういう意味ですか?

取り戻したい気持ちは強いのですが、春はもう過ぎています。引き止める努力をする前に、相手にまだその気があるかを確かめましょう。ひとこと添えるなら、できるかぎりのことはする。ただ、どこでやめるべきかも知っておくこと。