月老霊籤 第65番(上平)

在幽閨自憐。 奥深い閨(ねや)でひとり身をいとおしむ。

籤の原文と現代語訳

在幽閨自憐
奥深い閨(ねや)でひとり身をいとおしむ。

籤番等級出典
第65番(第六十五籤)上平(よい・穏やか)湯顕祖(とうけんそ)『牡丹亭』「驚夢」
湯顯祖《牡丹亭・驚夢》

典故:原典は何を語っているか

杜麗娘(とれいじょう)が庭を散策したあと夢に入り、夢の中の柳夢梅(りゅうむばい)が「花のように美しいあなた、流れる水のような年月……奥深い閨でひとり身をいとおしむ」と歌いかけます。これほどの美しい人が、奥の部屋でひとり自分をいとおしむしかない、という意味です。

『牡丹亭』(ぼたんてい)は明代の湯顕祖の伝奇です。南安太守・杜宝(とほう)の一人娘、杜麗娘(とれいじょう)は幼い頃から奥深い部屋で育てられ、『詩経』を読むうちに胸に想いが芽生え、侍女の春香(しゅんこう)に付き添われて、初めて自分の家の裏庭へ足を踏み入れます。庭いっぱいの春景色に心を動かされ、名家に生まれながら青春をむなしく過ごしている、と嘆き、部屋に戻ると疲れ果てて眠りに落ちます。

夢のなかで、柳の枝を手にした書生・柳夢梅(りゅうむばい)が現れ、彼女に〔山桃紅〕を歌いかけ、あなたを探してあちこち訪ね歩いた、と告げます。二人は牡丹亭のほとりで逢いますが、目覚めてみればただの夢でした。その後、杜麗娘は夢の続きを探しても見つからず、恋わずらいで病みつき、自分の姿絵を描き残して世を去ります。しかし後に情の力でよみがえり、ついに柳夢梅と夫婦になります。この歌詞が描いているのは、奥深い部屋に閉じこめられ、胸いっぱいの想いを抱えながら打ち明ける相手のいない少女で、月老籤が採っているのも、まさに「自らを憐れむ」という点です。

意味

ひとりで自分を憐れんでいても、縁は向こうからは来ません。外に出て、人と触れ合う機会を増やしましょう。

ひとこと:人と会う機会を、自分にもう少し与えてあげましょう。

これは籤の文句と原典に沿った読み方です。あなたの問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねるのがいちばん確かです。

月下老人に籤を願う手順(台湾の廟の場合)

  1. 月下老人(月老)は、城隍廟や媽祖廟(天后宮)などの脇殿に祀られていることが多い神様です。廟の順路に従って、まず主神にお参りしてから月老の前へ進みます。
  2. 月老に名前・生年月日・住所を告げ、いまの恋愛の状況と、尋ねたい一つのことを伝えます(たとえば「この関係は長続きしますか」「いつ相手に出会えますか」)。
  3. 三日月形の木片二つ「ポエ(筊杯)」を投げ、籤を引いてよいか伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出る「聖杯(せいはい)」が「はい」の合図です。竹の棒を一本引いたら、もう一度ポエを投げて「この番号でよいか」を確かめます。聖杯が三回続くまで確かめる廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 番号の籤紙を受け取ります。月老籤の文句は古典の原文なので、意味はもとの文脈と合わせて読むのが基本です。わからなければ廟の解籤の方に尋ねます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の言葉と照らし合わせやすくなります。月老籤は縁結び・恋愛専用の籤なので、ほかのことは廟の一般の籤詩で伺います。

よくある誤解

「下」の籤が出たら、この恋はもう望みがない。

等級は大まかな方向にすぎません。月老籤の多くは心構えややり方を戒めるもので、同じ籤でも尋ねる事柄によって意味が変わります。

よい籤が出るまで、同じことを何度も引き直してよい。

習わしでは一つのことに一度だけ引きます。迷いが残るなら、廟の解籤の方に尋ねるか、しばらく時間をおいてから改めて伺います。

前の籤:第64番/次の籤:第66番

ひとこと正直に:籤は信仰で、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤の原文は、ネット上に流布する三つの版を比べたうえで、『詩経』・四書・『春秋左氏伝』・『西廂記』などの原典と一句ずつ照らし合わせています。明らかな写し間違いだけを改め、改めた箇所は各ページに流布本の字を示しました。等級は流布本に従い、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。現代語訳・典故の解説・意味・ひとことは本サイトが籤と原典から書いたもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねてください。恋愛以外の法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

籤のあとは、二人の命式を

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月老霊籤 第65番のよくある質問

月老霊籤の第65番には何と書かれていますか?

「在幽閨自憐。」という文句で、現代語にすると「奥深い閨(ねや)でひとり身をいとおしむ。」という意味です。等級は上平、出典は湯顕祖(とうけんそ)『牡丹亭』「驚夢」です。

月老霊籤の第65番はどういう意味ですか?

ひとりで自分を憐れんでいても、縁は向こうからは来ません。外に出て、人と触れ合う機会を増やしましょう。ひとこと添えるなら、人と会う機会を、自分にもう少し与えてあげましょう。