六十甲子籤:台湾の籤詩全60首の原文と現代語訳

台湾の媽祖廟や土地公廟で籤を引くと、多くはこの六十甲子籤が出ます。筒には干支で番号を付けた六十本の籤棒が入っていて、それぞれが四句の詩に対応しています。ここでは六十首すべてを、原文と本サイトの現代語訳、意味の解説つきで載せています。

媽祖廟の籤、日本のおみくじとの違い

媽祖(まそ)は航海と漁の守り神として台湾で最も広く信仰されている女神で、土地公(福徳正神)は町や村ごとにまつられる土地の神様です。こうした廟で使われるのが六十甲子籤で、神様に問いを持っていき、出た詩をその答えとして読みます。

台湾の六十甲子籤日本のおみくじ
引き方ポエ(筊杯)を投げて神様の許しを得てから引き、もう一度ポエで確かめる箱や筒から引き、そのまま結果を読む
番号甲子・甲寅……癸亥の干支(六十首)数字の番号
中身七言四句の漢詩が中心大吉〜凶の運勢と、願望・待ち人・失せ物などの項目
吉凶の等級廟によってまちまちで、決まった等級はない大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶など
読み方廟の解籤係に意味を尋ねられる自分で読み、境内に結ぶか持ち帰る

籤を引いて神意を尋ねるという点では日本のおみくじとよく似ていますが、同じものではありません。とくに六十甲子籤は吉凶の等級で読むものではなく、詩の意味を自分の問いに照らして読むものです。

台湾の廟での籤の引き方と読み方

  1. 線香をあげ、神様に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、「引いてよい」という答えです。それから竹の筒を振って、籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤詩をもらい、詩全体の意味を読んで、自分の問いに照らし合わせます。わからなければ廟の方が解籤してくれます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

六十首の一覧

籤番号干支籤詩(原文と第一句の訳)意味
第1番甲子日出便見風雲散,光明清淨照世間,一向前途通大道,萬事清吉保平安
日が昇れば、風も雲もたちまち散る……
雲が散って日が昇り、前途は明るく開けています。このまま進んでいけば、道中ずっと無事で順調です。
第2番甲寅於今此景正當時,看看欲吐百花魁,若能遇得春色到,一洒清吉脫塵埃
今この景色は、まさにちょうどよい時……
もうすぐ時機が来ます。咲きかけのつぼみのように、春の気配が届けば、悩みはきれいに払われます。
第3番甲辰勸君把定心莫虛,天註衣祿自有餘,和合重重常吉慶,時來終遇得明珠
どうか心をしっかり定めて、うわつかないで……
心を落ち着ければ、暮らしに必要な福分はおのずと足ります。和やかでめでたく、時が来ればいずれ宝の珠を手にします。
第4番甲午風恬浪靜可行舟,恰是中秋月一輪,凡事不須多憂慮,福祿自有慶家門
風は穏やかで波は静か、舟を出してよい……
風も波も穏やかで、出発してよいときです。中秋の月のように円満で、心配はいりません。家にはおのずと福があります。
第5番甲申只恐前途命有變,勸君作急可宜先,且守長江無大事,命逢太白守身邊
前途で運命が変わるのが気がかりだ……
先行きに変化があるかもしれないので、早めに備えましょう。本分を守っていれば大事にはならず、吉星が身を守ってくれます。
第6番甲戌風雲致雨落洋洋,天災時氣必有傷,命內此事難和合,更逢一足出外鄉
風と雲が雨を呼び、ざあざあと降りしきる……
風雨が重なり、時の運もよくありません。この件はまとまりにくく、よその土地を奔走することになるかもしれません。
第7番乙丑雲開月出正分明,不須進退問前程,婚姻皆由天註定,和合清吉萬事成
雲が開けて月が出て、はっきり明るい……
雲が開けて月が明るく、前途に迷う必要はありません。結婚は天が定めた縁で、円満に進みます。
第8番乙卯禾稻看看結成完,此事必定兩相全,回到家中寬心坐,妻兒鼓腹樂團圓
稲はほら、もうすぐ実り終わる……
稲がもうすぐ実り、双方にとってよい結果になります。家に帰って安心して待てば、家族そろって楽しく過ごせます。
第9番乙巳龍虎相隨在深山,君爾何須背後看,不知此去相愛愉,他日與我卻無干
竜と虎が連れ立って、深い山にいる……
竜と虎が同じ山にいても、それぞれ求めるものは違います。今は仲よく見えても、後々あなたとは関係がなくなるかもしれません。
第10番乙未花開結子一半枯,可惜今年汝虛度,漸漸日落西山去,勸君不用向前途
花が咲いて実を結んでも、半分は枯れる……
花が咲き実を結んでも半分は枯れ、今年は空回りしたように感じるかもしれません。夕日が西に沈むように、これ以上突き進むのには向きません。
第11番乙酉靈雞漸漸見分明,凡事且看子丑寅,雲開月出照天下,郎君即便見太平
霊鶏が鳴き、しだいにはっきりしてくる……
物事がだんだんはっきりしてきます。子・丑・寅のころに注目しましょう。雲が開けて月が出るように、やがて落ち着きます。
第12番乙亥長江風浪漸漸靜,于今得進可安寧,必有貴人相扶助,凶事脫出見太平
長江の風と波が、しだいに静まる……
風も波も収まってきたので、前へ進んで安定を求めてよいときです。必ず助けてくれる人がいて、よくない事態も解消します。
第13番丙子命中正逢羅孛關,用盡心機總未休,作福問神難得過,恰是行舟上高灘
運命はちょうど羅睺・月孛の関所にさしかかる……
難所にぶつかっています。知恵を絞っても落ち着かず、神頼みでも越えにくく、流れに逆らって舟を浅瀬に上げるようなものです。
第14番丙寅財中漸漸見分明,花開花謝結子成,寬心且看月中桂,郎君即便見太平
財のことは、しだいにはっきりしてくる……
金運はしだいに見えてきます。花が咲いて散り、最後には実を結ぶように、ゆったり待てばやがて落ち着きます。
第15番丙辰八十原來是太公,看看晚景遇文王,目下緊事休相問,勸君且守待運通
八十歳で、もともとは太公望……
太公望は八十歳でようやく文王に出会いました。よい運は晩年にあります。目の前の急ぎごとは問い詰めず、運が開けるのを待ちましょう。
第16番丙午不須作福不須求,用盡心機總未休,陽世不知陰世事,官法如爐不自由
福を祈ることもなく、求めることもない……
求めても役に立たず、知恵を絞っても落ち着きません。この世とあの世にはそれぞれの事情があります。訴えごとが絡むと、身動きがとれなくなります。
第17番丙申舊恨重重未改為,家中禍患不臨身,須當謹防宜作福,龍蛇交會得和合
古い恨みが幾重にも重なり、まだ改まらない……
古い恨みはまだ解けていませんが、家の中の災いが身に及ぶことはありません。用心して善行を積めば、最後にはまとまります。
第18番丙戌君問中間此言因,看看祿馬拱前程,若得貴人多得利,和合自有兩分明
あなたが問う、この件のいわれ……
この件のいわれを問うなら、昇進や移動の機会は前方にあります。助けてくれる人に会えれば、さらに有利です。
第19番丁丑富貴由命天註定,心高必然誤君期,不然且回依舊路,雲開月出自分明
富貴は運命で、天が定めたもの……
富貴には定めがあり、望みが高すぎるとかえってつまずきます。もとの道に戻れば、いずれ雲が晴れて月が出ます。
第20番丁卯前途功名未得意,只恐命內有交加,兩家必定防損失,勸君且退莫咨嗟
前途の功名は、まだ思うようにならない……
功名はまだ思うようになりません。運命にもつれがあり、双方とも損に備える必要があります。一歩引いて、嘆かないことです。
第21番丁巳十方佛法有靈通,大難禍患不相同,紅日當空常照耀,還有貴人到家堂
十方の仏法には、霊験がある……
仏法の霊験によって大難も去ります。赤い日が空に輝き、助けてくれる人が家に訪れます。
第22番丁未太公家業八十成,月出光輝四海明,命內自然逢大吉,茅屋中間百事亨
太公望の家業は、八十歳で成る……
太公望は八十歳で家業を成しました。明月が天下を照らすように、運が来れば大吉で、かやぶきの家にいても万事が順調です。
第23番丁酉欲去長江水闊茫,前途未遂運未通,如今絲綸常在手,只恐魚水不相逢
長江へ行こうとすれば、水は広くはてしない……
遠くへ行きたくても大河は広く、時の運はまだ開けていません。釣り糸は手にあっても、魚と水が出会わないおそれがあります。
第24番丁亥月出光輝四海明,前途祿位見太平,浮雲掃退終無事,可保禍患不臨身
月が出て、その光は四海を明るくする……
明月が天下を照らし、前途は穏やかです。浮き雲が去れば、災いが身に及ぶことはありません。
第25番戊子總是前途莫心勞,求神問聖枉是多,但看雞犬日過後,不須作福事如何
どう転んでも、前途に心を悩ませるな……
先行きを気に病むことはありません。何度も神頼みや占いをしても益はなく、鶏と犬の日が過ぎれば、おのずと結果が見えてきます。
第26番戊寅選出牡丹第一枝,勸君折取莫遲疑,世間若問相知處,萬事逢春正及時
選び出された、牡丹の一番の枝……
牡丹の一番の枝です。ためらわずにつかみ取りましょう。万事が春に会い、まさに今が好機です。
第27番戊辰君爾寬心且自由,門庭清吉家無憂,財寶自然終吉利,凡事無傷不用求
あなたは心を広く持って、のびのびとしなさい……
心をゆったり持てば、家は清らかで憂いもありません。財はおのずとやって来て、何ごとも損なわれず、無理に求める必要はありません。
第28番戊午於今莫作此當時,虎落平陽被犬欺,世間凡事何難定,千山萬水也遲疑
今はこれを、その時としてはいけない……
今はそのときではありません。平地に下りた虎が犬に侮られるようなものです。世の中は定めがたく、どこへ向かうにも迷いが出ます。
第29番戊申枯木可惜未逢春,如今反在暗中藏,寬心且守風霜退,還君依舊作乾坤
惜しいことに、枯れ木はまだ春に会わない……
枯れ木はまだ春に会えず、暗がりに隠れています。風や霜が去るのをゆったり待てば、いずれまたしっかり立てます。
第30番戊戌漸漸看此月中和,過後須防未得高,改變顏色前途去,凡事必定見重勞
だんだんと、月は中ほどの穏やかさを見せる……
しだいに好転しているように見えますが、その後は伸び悩みに備える必要があります。方向を変えて進むなら、きっと苦労が重なります。
第31番己丑綠柳蒼蒼正當時,任君此去作乾坤,花果結實無殘謝,福祿自有慶家門
緑の柳が青々と、まさに盛りのとき……
緑の柳が盛りを迎え、思うままに切り開いていけます。花も実も実ってしおれることがなく、福と禄が家に訪れます。
第32番己卯龍虎相交在門前,此事必定兩相連,黃金忽然變成鐵,何用作福問神仙
竜と虎が、門の前で交わる……
物事が互いに絡み合っています。黄金が急に鉄に変わるようなことがあり、神頼みをしても役に立ちません。
第33番己巳欲去長江水闊茫,行舟把定未遭風,戶內用心再作福,看看魚水得相逢
長江へ行こうとすれば、水は広くはてしない……
大河は広くても、舵をしっかり握れば風に遭いません。家で善行を重ねれば、やがて魚と水のようにめぐり会えます。
第34番己未危險高山行過盡,莫嫌此路有重重,若見蘭桂漸漸發,長蛇反轉變成龍
危険な高い山を、すっかり越えてきた……
いちばん険しい山はもう越えました。道のりが長いことをいとわないで。蘭や桂が芽吹くころには、蛇も竜に化けられます。
第35番己酉此事何須用心機,前途變怪自然知,看看此去得和合,漸漸脫出見太平
この件に、どうして知恵を絞る必要があろう……
知恵を絞るまでもなく、先の変化はおのずとわかってきます。この先はまとまり、少しずつ苦境を抜け出して落ち着きます。
第36番己亥福如東海壽如山,君爾何須嘆苦難,命內自然逢大吉,祈保分明自平安
福は東海のように、寿は山のように……
福は東海のように大きく、苦しみを嘆くことはありません。運命には大吉があり、加護を祈れば無事でいられます。
第37番庚子運逢得意身顯變,君爾身中皆有益,一向前途無難事,決意之中保清吉
運が思いどおりに巡り、身に変化が現れる……
運気が上向き、変化はあなたのためになります。先に難しいことはなく、心を決めれば無事に進めます。
第38番庚寅名顯有意在中央,不須祈禱心自安,看看早晚日過後,即時得意在其間
名が現れ、その思いは真ん中にある……
名声は目の前です。祈るまでもなく心は落ち着き、もう少し日が過ぎれば思いどおりになります。
第39番庚辰意中若問神仙路,勸爾且退望高樓,寬心且守寬心坐,必然遇得貴人扶
心の中で、神仙への道を問うなら……
神仏に道を問いたいなら、まず一歩引いて高い所から見渡しましょう。落ち着いて待てば、必ず助けてくれる人に出会えます。
第40番庚午平生富貴成祿位,君家門戶定光輝,此中必定無損失,夫妻百歲喜相隨
生涯の富貴で、禄と位を得る……
一生の富貴に恵まれ、家は輝きます。この件で損をすることはなく、夫婦は仲よく連れ添えます。
第41番庚申今行到此實難推,歌歌暢飲自徘徊,雞犬相聞消息近,婚姻夙世結成雙
ここまで来たら、もう押しのけられない……
ここまで来たら逃げられません。酒を飲みながら迷ってしまいますが、知らせはもう近く、縁は前世から定まっています。
第42番庚戌一重江水一重山,誰知此去路又難,任他改求終不過,是非終久未得安
一重の川、また一重の山……
川を越えればまた山、この先の道は険しいものです。どう手を変えても越えにくく、もめごとがなかなか収まりません。
第43番辛丑一年作事急如飛,君爾寬心莫遲疑,貴人還在千里外,音信月中漸漸知
一年の仕事が、飛ぶように急ぐ……
仕事は飛ぶように急ぎますが、落ち着いてためらわないこと。助けてくれる人はまだ遠くにいて、月のうちに少しずつ便りが届きます。
第44番辛卯客到前途多得利,君爾何故兩相疑,雖是中間逢進退,月出光輝得運時
旅人は前途に、多くの利を得る……
前途には利が多いので、迷う必要はありません。途中で一進一退があっても、月が出るころには運をつかめます。
第45番辛巳花開今已結成果,富貴榮華終到老,君子小人相會合,萬事清吉莫煩惱
咲いた花は、もう実を結んだ……
花はもう実を結び、富貴は老いるまで続きます。さまざまな人と出会いますが、万事は順調なので思い悩まないことです。
第46番辛未功名得意與君顯,前途富貴喜安然,若遇一輪明月照,十五團圓光滿天
功名は思いどおりに、あなたを引き立てる……
功名は思いどおりに実り、前途は豊かで安らかです。明月に照らされれば、十五夜の満月のように光が空に満ちます。
第47番辛酉君爾何須問聖跡,自己心中皆有益,於今且看月中旬,凶事脫出化成吉
あなたは、神の奇跡を問うまでもない……
神の奇跡を問う必要はありません。答えは自分の心の中にあります。今月の中旬を見ていれば、よくない事態が吉に変わります。
第48番辛亥陽世作事未和同,雲遮月色正朦朧,心中意欲前途去,只恐命內運未通
この世の仕事は、まだ和して同じくならない……
周りとまだ足並みがそろわず、雲が月を隠しておぼろげです。前へ進みたくても、時の運がまだ開けていません。
第49番壬子言語雖多不可從,風雲靜處未行龍,暗中終得明消息,君爾何須問重重
言葉は多くとも、従ってはいけない……
人の話は多くても、すべてを信じてはいけません。まだ時機ではありませんが、いずれ確かな知らせが届くので、何度も問い直す必要はありません。
第50番壬寅佛前發誓無異心,且看前途得好音,此物原來本是鐵,也能變化得成金
仏前で、ふた心はないと誓う……
仏前で心から願を立てれば、前途によい知らせがあります。もとは鉄でも、金に変わることができます。
第51番壬辰東西南北不堪行,前途此事正可當,勸君把定莫煩惱,家門自有保安康
東西南北、どこへも行けたものではない……
どの方角へも軽々しく動くのはよくありませんが、目の前のこの件は引き受けてかまいません。心を定めて悩まなければ、家は安泰です。
第52番壬午功名事業本由天,不須掛念意懸懸,若問中間遲與速,風雲際會在眼前
功名も事業も、もとは天による……
功名は天に任せて、気に病まないこと。早いか遅いかを問うなら、好機はもう目の前です。
第53番壬申看君來問心中事,積善之家慶有餘,運亨財子雙雙至,指日喜氣溢門閭
あなたが心の中のことを尋ねに来たのを見ると……
善を積む家には慶びが余るほどあります。財運と子宝がそろってやって来て、喜びが門にあふれます。
第54番壬戌孤燈寂寂夜沉沉,萬事清吉萬事成,若逢陰中有善果,燒得好香達神明
ひとつの灯火がさびしく、夜は深く沈む……
長い夜にひとつの灯火は寂しく見えますが、万事は順調に成ります。人知れず積んだ善は実を結び、心からの祈りは神に届きます。
第55番癸丑須知進退總虛言,看看發暗未必全,珠玉深藏還未變,心中但得枉徒然
知っておきなさい、進むの退くのは、みな空言……
進むにせよ退くにせよ、その話はどれも中身がなく、物事はまだ整っていません。宝はまだ奥にしまわれたままで、思い描いたことはかなわないかもしれません。
第56番癸卯病中若得苦心勞,到底完全總未遭,去後不須回頭問,心中事務盡消磨
病の中で、心を苦しめ悩ませても……
苦しい中で心を悩ませても、最後には大きな害はありません。過ぎたことを振り返って問い詰めなくても、心の悩みは消えていきます。
第57番癸巳勸君把定心莫虛,前途清吉得運時,到底中間無大事,又遇神仙守安居
どうか心をしっかり定めて、うわつかないで……
心を定めれば、前途は順調で運に恵まれます。途中で大ごとはなく、神仏が住まいを守ってくれます。
第58番癸未蛇身意欲變成龍,只恐命內運未通,久病且作寬心坐,言語雖多不可從
蛇の身は、竜に変わろうとしている……
蛇が竜になろうとしていますが、まだ時の運が開けていません。長く体調を崩している人は心穏やかに養生し、人の話をすべて鵜呑みにしないことです。
第59番癸酉有心作福莫遲疑,求名清吉正當時,此事必能成會合,財寶自然喜相隨
善を積む心があるなら、ためらうな……
善い行いをしたいならためらわずに。名を求めるには今がちょうどよい時です。この件はまとまり、財もついてきます。
第60番癸亥月出光輝本清吉,浮雲總是蔽蔭色,戶內用心再作福,當官分理便有益
月が出て、その光はもともと清らかで吉……
月の光はもともと明るくめでたいのに、浮き雲に隠されているだけです。家で善行を重ね、公の場では筋道を立てて話せば有利になります。

籤番号は天干ごとに六首ずつまとまっています。甲子・甲寅・甲辰・甲午・甲申・甲戌、続いて乙丑・乙卯……と進み、最後が癸亥です。原文は「解籤閣」版に拠り、ほかの資料と一字ずつ照合しました。

廟ごとの字句の違い

六十甲子籤は長く廟から廟へと伝わってきたため、字句が異なることがよくあります。たとえば第3番の 天註衣祿(衣食と禄は天が定める)は、天註姻緣(縁は天が定める)とする廟があります。第4番の「舟を出す」は 行舟 とも 行船 とも書かれ、第41番の第一句は 今行到此(ここまで来た)とも 今行到手(もう手に入る)とも伝わります。廟で引いた場合は、その廟の籤紙の字句に従ってください。

それぞれの籤の五行属性

伝統的な籤紙には「屬金利秋,宜其西方」(金に属し、秋によく、西の方角がよい)といった属性がよく書かれています。これは籤番号の干支の納音(なっちん)から来ていて、納音が金なら秋と西、木なら春と東、水なら冬と北、火なら夏と南、土なら一年中よく、どの方角もよいとされます。納音については納音五行をご覧ください。

よくある三つの誤解

籤には決まった大吉・大凶がある。

六十甲子籤の吉凶の等級は廟によってまちまちなので、本サイトでは等級を付けていません。詩全体の意味を、自分が尋ねたことに照らして読んでください。

六十甲子籤と四柱推命の六十干支は同じもの。

籤は六十干支を番号として借りているだけで、詩の意味は命式とは関係ありません。干支そのものについては六十干支をご覧ください。

籤詩に書かれたことは必ず起こる。

籤は信仰の中での導きと戒めであって、予言ではありません。大切な決断は、やはり現実の状況に基づいて下しましょう。

一首ずつ見る

第1番 甲子日が昇れば、風も雲もたちまち散る 第2番 甲寅今この景色は、まさにちょうどよい時 第3番 甲辰どうか心をしっかり定めて、うわつかないで 第4番 甲午風は穏やかで波は静か、舟を出してよい 第5番 甲申前途で運命が変わるのが気がかりだ 第6番 甲戌風と雲が雨を呼び、ざあざあと降りしきる 第7番 乙丑雲が開けて月が出て、はっきり明るい 第8番 乙卯稲はほら、もうすぐ実り終わる 第9番 乙巳竜と虎が連れ立って、深い山にいる 第10番 乙未花が咲いて実を結んでも、半分は枯れる 第11番 乙酉霊鶏が鳴き、しだいにはっきりしてくる 第12番 乙亥長江の風と波が、しだいに静まる 第13番 丙子運命はちょうど羅睺・月孛の関所にさしかかる 第14番 丙寅財のことは、しだいにはっきりしてくる 第15番 丙辰八十歳で、もともとは太公望 第16番 丙午福を祈ることもなく、求めることもない 第17番 丙申古い恨みが幾重にも重なり、まだ改まらない 第18番 丙戌あなたが問う、この件のいわれ 第19番 丁丑富貴は運命で、天が定めたもの 第20番 丁卯前途の功名は、まだ思うようにならない 第21番 丁巳十方の仏法には、霊験がある 第22番 丁未太公望の家業は、八十歳で成る 第23番 丁酉長江へ行こうとすれば、水は広くはてしない 第24番 丁亥月が出て、その光は四海を明るくする 第25番 戊子どう転んでも、前途に心を悩ませるな 第26番 戊寅選び出された、牡丹の一番の枝 第27番 戊辰あなたは心を広く持って、のびのびとしなさい 第28番 戊午今はこれを、その時としてはいけない 第29番 戊申惜しいことに、枯れ木はまだ春に会わない 第30番 戊戌だんだんと、月は中ほどの穏やかさを見せる 第31番 己丑緑の柳が青々と、まさに盛りのとき 第32番 己卯竜と虎が、門の前で交わる 第33番 己巳長江へ行こうとすれば、水は広くはてしない 第34番 己未危険な高い山を、すっかり越えてきた 第35番 己酉この件に、どうして知恵を絞る必要があろう 第36番 己亥福は東海のように、寿は山のように 第37番 庚子運が思いどおりに巡り、身に変化が現れる 第38番 庚寅名が現れ、その思いは真ん中にある 第39番 庚辰心の中で、神仙への道を問うなら 第40番 庚午生涯の富貴で、禄と位を得る 第41番 庚申ここまで来たら、もう押しのけられない 第42番 庚戌一重の川、また一重の山 第43番 辛丑一年の仕事が、飛ぶように急ぐ 第44番 辛卯旅人は前途に、多くの利を得る 第45番 辛巳咲いた花は、もう実を結んだ 第46番 辛未功名は思いどおりに、あなたを引き立てる 第47番 辛酉あなたは、神の奇跡を問うまでもない 第48番 辛亥この世の仕事は、まだ和して同じくならない 第49番 壬子言葉は多くとも、従ってはいけない 第50番 壬寅仏前で、ふた心はないと誓う 第51番 壬辰東西南北、どこへも行けたものではない 第52番 壬午功名も事業も、もとは天による 第53番 壬申あなたが心の中のことを尋ねに来たのを見ると 第54番 壬戌ひとつの灯火がさびしく、夜は深く沈む 第55番 癸丑知っておきなさい、進むの退くのは、みな空言 第56番 癸卯病の中で、心を苦しめ悩ませても 第57番 癸巳どうか心をしっかり定めて、うわつかないで 第58番 癸未蛇の身は、竜に変わろうとしている 第59番 癸酉善を積む心があるなら、ためらうな 第60番 癸亥月が出て、その光はもともと清らかで吉

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた版に拠り、ほかの資料と一字ずつ照合しています。廟によって字句が少しずつ異なります。各ページの現代語訳・解説・ヒントは、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟にお尋ねください。籤は方向や慰めを与えてくれますが、法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

籤の次は、あなた自身の命式を

生年月日を入力するだけで、四柱推命の命式を無料で出せます。五行のバランスや通変星がわかります。

六十甲子籤のよくある質問

六十甲子籤は全部で何首ありますか?

六十首で、第1番の甲子から第60番の癸亥まで、干支で番号が付いています。

第1番はどんな詩ですか?

第1番・甲子の原文は 「日出便見風雲散,光明清淨照世間,一向前途通大道,萬事清吉保平安」。現代語訳すると「日が昇れば、風も雲もたちまち散る。明るく清らかな光が、世の中を照らす。ひたすら前へ進めば、大通りに出る。万事は清らかで吉、無事が保たれる」となります。

ポエ(筊杯)は何回投げればよいですか?

籤を引いた後にポエを投げて確かめます。聖杯が三回続けて出れば確定とするのが一般的ですが、廟によって決まりは違います。

なぜ「媽祖籤」とも呼ばれるのですか?

台湾でいちばん数の多い媽祖廟の多くがこの籤を使っているためです。土地公廟でも使われます。観音廟などでは、百首の観音霊籤のような別の籤が使われることもあります。

籤詩の意味がわからないときは?

籤を引いた廟の解籤係に尋ねるのがいちばんです。本サイトでも一首ごとに現代語訳と解説を載せているので、手がかりとして使ってください。