観音霊籤百首:台湾の観音籤の原文と現代語訳

台湾の観音廟で籤を引くと、多くはこの観音霊籤が出ます。筒の中には番号つきの竹の籤棒が百本あり、番号ごとに七言四句の漢詩が一首対応して、上籤・中籤・下籤に分かれています。ここでは百首すべてを、原文・現代語訳・解説つきで載せています。

観音様の籤、日本のおみくじとの違い

観音菩薩は日本でも「観音様」として親しまれていますが、台湾の廟で引く観音霊籤は、百首の漢詩(七言四句)からなる籤詩です。中国語では籤を引くことを 求籤(チウチエン)といい、神仏に問いを持っていき、出た詩をその答えとして読む、祈りの一つの形です。詩は古典中国語で書かれ、歴史や芝居、伝説でおなじみの故事を下敷きにしているので、本サイトでは一首ごとに典故の解説を添えています。

日本の寺社のおみくじと比べると、次のような違いがあります。

台湾の観音霊籤日本のおみくじ
引き方ポエ(筊杯)を投げて神仏の許しを得てから引き、もう一度ポエで確かめる箱や筒から引き、そのまま結果を読む
中身七言四句の漢詩+詩意・解曰・聖意(問いごとの答え)大吉〜凶の運勢と、願望・待ち人・失せ物などの項目
等級上籤・中籤・下籤(籤紙によっては付かない)大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶など
読み方廟の解籤係に意味を尋ねられる自分で読み、境内に結ぶか持ち帰る

浅草寺などに伝わる「観音百籤(元三大師みくじ)」も漢詩百首ですが、多くは五言四句の別の詩で、台湾の観音霊籤とは同じものではありません。似ているけれど別物、と考えてください。

台湾の廟での観音籤の引き方

  1. 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

上籤・中籤・下籤はそれぞれ何首あるか

等級首数目安
上籤(上籤)24 首物事は比較的順調で、助けてくれる人も多い
中籤(中籤)58 首吉凶半ば。時機を待つか、今あるものを守ることが多い
下籤(下籤)18 首今のままを守る、いったん止まる、やり方を変えるのがよい

等級は本サイトの底本に従っています。版によって等級が違う籤もあり(たとえば第2番は下籤とする版と中籤とする版があります)、各籤のページに記しています。第100番は「満籤」で、引いたらもう一本引いて確かめるのが習わしです。

百首の一覧

籤番号等級籤詩(原文と第一句の訳)意味
第1番上籤天開地闢結良緣,日吉時良萬事全,若得此籤非小可,人行中正帝王宣
天が開け地が分かれ、よい縁が結ばれる
天地が開けたばかりのように時機がちょうどよく、条件もそろっています。願いごとは順調にかなう見込みがあります。
第2番下籤鯨魚未化守江湖,未許升騰離碧波,異日崢嶸身變態,從教一躍禹門過
まだ化けていない鯨は、川や湖にとどまるしかない
鯨はまだ小さく、故郷の水を離れられません。時機はまだなので、今は耐えて力を蓄えれば、いつか竜門を跳び越えられます。
第3番下籤衝風冒雨去還歸,役役勞身似燕兒,啣得泥來呈疊後,到頭疊壞復成泥
風雨をついて行っては帰り、帰っては行く
燕が風雨の中で泥を運んで巣を作っても、作るそばから崩れていくように、苦労のわりに成果が残りにくいときです。
第4番上籤菱花鏡破復重圓,女再求夫男再婚,自此門閭重改換,更添福祿與兒孫
割れた菱花の鏡が、ふたたび丸く合わさる
割れた鏡がもとに戻るように、離れたものがまた一つになり、家に新しい気運が生まれて福が次の世代へ続きます。
第5番中籤一鋤掘地要求泉,努力求之得最先,無意俄然遇知己,相逢攜手上青天
鍬で地を掘って泉を求める
鍬で地面を掘って泉を探すように、手間を惜しまなければ先に成果が得られます。途中で思いがけず気の合う人に出会い、一緒に上を目指せます。
第6番中籤投身巖下飼於菟,須是還他大丈夫,捨己也應難再得,通行天下此人無
岩の下へ身を投げて、虎に自らを食べさせる
捨身飼虎の話になぞらえた籤で、めったにいない大丈夫の度量を語っています。
第7番下籤奔波役役重重險,帶水拖泥又渡山,更慮他方求別用,千山萬水未能還
あくせく駆け回り、幾重もの危険
奔走しても泥にまみれ、道中は危険だらけです。よその土地で別の道を探そうとすると、しばらく引き返せなくなるおそれがあります。
第8番上籤歲寒松柏古栽培,雨雪風霜總不摧,異日必當成大用,功名作個棟樑材
寒さに耐える松と柏は、昔から育てられてきた
寒さの中の松や柏が風霜に耐えるように、長く育てられたものはやがて棟梁となる大きな材になります。
第9番上籤勞苦問我心中事,此意偏宜說向公,一片靈臺明似鏡,恰如明月正當空
苦労して、わたしに心の内を尋ねる
胸の内はそのまま話してかまいません。心が鏡や中天の月のように澄んでいれば、公明正大に物事ははっきりします。
第10番中籤櫝藏無價寶和珍,只管他鄉外處尋,好似將燈來覔火,不如安靜莫勞心
箱の中には値のつけられない宝がしまってあるのに
宝物はもともと自分の家にあるのに、遠くへ探しに行ってしまう。灯りを手にして火を探すようなものです。
第11番上籤欲求好事喜非常,爭相姻親只暫忙,畢竟到頭成好事,貴人接引貴人鄉
よいことを求めれば、喜びはひとしお
望んでいるよい話には慌ただしい時期がありますが、最後にはまとまり、引き立ててくれる人も現れます。
第12番上籤時臨否極泰當來,抖擻從君出暗埃,若欲卯寅佳信至,管教立志事和諧
行き詰まりが極まれば、泰平がやって来る
否(ひ)極まって泰(たい)来る。どん底から抜け出すときです。志を定めれば、事態はよい方へ向かいます。
第13番中籤自小生身富貴家,眼前萬事總奢華,要君賜受金魚袋,四海傳名足可誇
幼いころから富貴の家に生まれ
生まれに恵まれ、目の前も順調です。認められて名が広く知られる機会があります。
第14番中籤宛如仙鶴出樊籠,脫却羈縻處處通,南北東西無障碍,任君直上九霄中
まるで仙鶴が籠を出るように
仙鶴が籠から飛び出すように束縛から解き放たれ、四方に道が開けて前途が広がります。
第15番中籤觸人口氣最難吞,忽有災危禍到門,卵破巢空無宿處,深為穩便把心存
人の口に障る言葉は、何より飲み込みがたい
人の言葉にかちんときても、飲み込むのはつらいものです。災いが来ると、巣を壊された鳥のように身の置き所がなくなります。
第16番中籤攢眉思慮暫時開,咫尺雲開見日來,宛如汙泥中片玉,良工一舉出塵埃
ひそめた眉の憂いが、ひとまずほどける
ひそめていた眉を開けるときです。泥の中の玉が名工に取り出されるように、雲が切れて日が差します。
第17番中籤莫聽閑言與是非,晨昏只好念阿彌,若將妄語為真實,畫餅如何療得飢
つまらぬ噂や是非に耳を貸すな
噂や是非に耳を貸さないこと。根拠のない話を真に受けるのは、絵に描いた餅で飢えをしのぐようなもので、お腹は満たされません。
第18番上籤金烏西墜兔東臨,日夜循環恒古今,僧道得之無不利,工商農士各開心
金の烏(太陽)は西に沈み、玉の兎(月)が東に昇る
日と月が休まずめぐるように、どの仕事の人も順調で、取り組んだことに成果が出ます。
第19番中籤急水灘頭放艇時,狂風作浪欲何為,待他浪靜風停後,穩載船歸過不危
流れの速い瀬で小舟を出すとき
急流の瀬で、風も波も強いときに舟を出すようなものです。波が静まり風がやむのを待ってから出れば、無事に岸へ着けます。
第20番中籤當春久雨喜初晴,玉兔金烏漸漸明,舊事已成新事遂,看看一跳入蓬瀛
春の長雨がようやく晴れて、うれしい
長雨の後に晴れ間がのぞき、日も月も明るさを増していきます。古い件には結果が出て、新しい件も順調。もう一段上へ進むときが近づいています。
第21番上籤陰陽道合總由天,女嫁男婚豈偶然,但看龍蛇堪運動,熊羆叶夢喜團圓
陰と陽が道にかなうのは、すべて天の定め
陰と陽が合わさり、夫婦として結ばれるのは天の意思。縁は円満にまとまり、家に喜びが増えます。
第22番上籤四郊田畝皆枯竭,久旱俄然三日霖,花果草芽俱潤澤,始知一雨值千金
四方の田畑は、すっかり干上がっていた
長い日照りの後に恵みの雨が降り、あらゆるものが潤います。この雨が千金に値するのだと、そこで初めて気づくのです。
第23番中籤欲攀仙桂蟾宮去,豈慮天門不放開,謀望一般音信好,高人自送嶺頭來
仙人の桂を手折りに、月の宮殿へ行こうとする
月の桂を手折る、つまり功名を求めるなら、天の門はおのずと開きます。よい知らせがあり、優れた人のほうから手を貸してくれます。
第24番下籤不成鄰里不成家,水泡痴人似落花,若問君恩難得力,到頭畢竟事如蔴
隣近所ともなじめず、家も家にならない
隣人とはうまくいかず、家庭もまとまりません。水の泡や散る花のようにむなしく、人に頼っても力になってもらえません。
第25番中籤過了憂危第幾重,從今再歷永無凶,寬心自有寬心計,得遇高人護聖功
憂いと危うさを、いくつ越えてきただろう
幾重もの憂いと危機はもう過ぎました。これからは落ち着いていきます。心を広く持てば、手を貸してくれる優れた人に出会えます。
第26番中籤上下傳來事總虛,天邊接得一封書,書中許我功名事,直待終時亦是無
あちこちから伝わる話は、どれも空っぽ
あちこちから入ってくる知らせは、たいてい中身がありません。約束された功名も、最後には立ち消えになるかもしれません。
第27番中籤一謀一用一番機,慮後疑前不敢為,時至自然逢貴助,銀牆鐵壁好安居
一つはかり、一つ用いて、ひと仕掛け
どの計画もためらってばかりで手が出せずにいます。時が来れば助けてくれる人が現れ、鉄壁の守りのように安定します。
第28番中籤東方月上正嬋娟,頃刻雲遮月半邊,莫道圓時還又缺,須教缺處復重圓
東の空に月が昇り、美しく輝く
月が雲に半分隠れているのは一時のことです。欠けた月はまた満ちます。雲が去るのを気長に待ちましょう。
第29番中籤寶劍光芒出匣時,匣中應不被塵欺,貴人親手提攜起,儘可防身更無疑
宝剣が鞘から抜かれ、光を放つとき
宝剣が鞘から抜かれて光を放つように、引き立ててくれる人がいて、思う存分に腕をふるえます。
第30番中籤勸君切莫向他求,似鶴飛來暗箭投,若去採薪蛇伏草,恐遭毒手也堪憂
よそに求めることは、決してしないように
外に何かを求めないほうがよいときです。外には隠れた矢や草むらの蛇があり、人の策略にかかるおそれがあります。
第31番中籤清閑無事靜處坐,飢時吃飯困時臥,放下身心不用忙,必定不遭殃與禍
ゆったりと用もなく、静かな所に座る
用もなくのんびりと、空腹なら食べ、眠ければ寝る。身も心も手放してあくせくしなければ、災いを招くことはありません。
第32番中籤渺渺前途事可疑,石中藏玉有誰知,一朝良臣分明剖,始覺其中碧玉奇
はるかな前途は、どうなるかわからない
先行きは見えにくいものの、実は石の中に玉が隠れています。目利きが割ってみせたとき、その価値が初めて知られます。
第33番中籤石藏美玉在中心,得指何須向外尋,直待高人來剖析,恰如靈雨滌煩襟
石の中心に、美しい玉が隠れている
美しい玉は自分の内にあります。外へ探しに行かなくても、優れた人にひとこと言われれば、ぱっと視界が開けます。
第34番中籤出入行藏禮義恭,言必忠良聽必聰,心下了然俱洞徹,光明如日正當空
出るも入るも、進むも退くも、礼と義を重んじる
礼を守り、誠実に話し、耳も心も澄んでいる人は、真昼の太陽のように公明正大です。
第35番中籤衣冠重整就宿風,道是無功卻有功,掃卻當途荊棘碍,三人共議事相同
衣冠を整え直して、旅の宿に就く
身なりを整えて再出発します。成果がないようで実はあり、道のいばらが払われて、みなの意見がまとまります。
第36番中籤目前病訟不須憂,實地資財儘可求,恰好繫猿今脫鎖,得歸仙洞去來遊
目の前の病や訴えごとは、憂えなくてよい
目の前の悩みは心配しなくてかまいません。鎖を解かれた猿のように、自由に行き来できるようになります。
第37番中籤欲問身安運泰時,風中燈燭不相宜,爭如收拾深堂坐,庶免光搖近處期
身の安らぎと運の開ける時を問うなら
風に揺れる灯火のように不安定なときです。奥の間に引っ込んで座り、風に吹かれないようにするほうがよいでしょう。
第38番下籤鏡月當空出匣時,剎那雲霧暗迷離,寬心守待浮雲散,更改相宜可望為
鏡のような月が、鞘から抜けたように中天に出る
鏡のような月が顔を出したと思ったら、また雲と霧に隠れてしまいます。雲が散るのを落ち着いて待ち、それからやり方を変えましょう。
第39番下籤天邊消息應難問,切莫私心強望求,若把石頭磨作鏡,精神枉費一時休
空の果ての便りは、尋ねようもない
遠くの知らせは確かめようがありません。私心で無理に求めても、石を磨いて鏡にするようなもので、精力の無駄です。
第40番中籤紅輪西墜兔東升,陰長陽消是兩形,若是女人占此卦,增添福祿稱心情
赤い日輪は西に沈み、月の兎が東に昇る
日が沈み月が昇り、陰が伸びて陽が退くときです。この籤は女性に比較的よく、福と禄が増えるとされます。
第41番中籤無限好事君須記,恰如認賊作為子,莫貪眼下有些甜,可慮他時還受苦
よいことは限りなくとも、覚えておきなさい
この言葉を覚えておきましょう。目先の甘い話に乗って盗人をわが子と思い込めば、あとで苦しむことになります。
第42番上籤君垂恩澤潤無邊,覆禱祈禳沒黨偏,一切有情皆受用,均沾樂利得週全
主の恩恵は、果てしなく行き渡る
天の恵みは偏りなくすべてを照らし、みなが恩恵を受けて、物事は欠けることなくまとまります。
第43番上籤天地交泰萬物新,自形自色自怡神,森羅萬象皆精彩,事事和諧得稱人
天地が通い合い、万物が新しくなる
天地が通い合い万物が新しくなるとき。どこを見ても見事で、何ごとも和やかに運びます。
第44番中籤棋逢對手要藏機,黑白盤中未決時,到底欲知誰勝負,須教先著相機宜
好敵手と碁を打つなら、手の内を隠すこと
好敵手と碁を打つように、まだ勝負はついていません。手の内を隠し、先手を打つことが大切です。
第45番上籤溫柔自是勝強剛,積善于門太吉昌,若是有人占此卦,宛如止渴遇瓊漿
やわらかさこそ、剛さに勝る
やわらかさは剛さに勝り、善を積む家は大いに栄えます。のどが渇いたときに甘い泉に出会うようなものです。
第46番中籤勸君耐守舊生涯,把定身心莫聽邪,直待有人輕著力,滿園枯木再開花
どうか辛抱して、今までの暮らしを守りなさい
今の仕事をじっくり守り、よこしまな話には乗らないこと。誰かがそっと背中を押してくれたとき、枯れ木にもまた花が咲きます。
第47番上籤錦上添花色更鮮,運來祿馬喜雙全,時人莫訝功名晚,一舉登科四海傳
錦の上に花を添えて、色はいっそう鮮やか
錦に花を添えるように、名誉も利益もそろいます。功名は遅れてやって来ますが、一度で名を上げます。
第48番中籤鵾鳥秋光化作鵬,遨翔得意盡飛騰,直沖萬里雲霄外,任是諸禽總不能
鵾(こん)の鳥が秋の光の中で鵬となる
鵾の鳥が大きな鵬となって一気に万里を飛び、ほかのどの鳥も追いつけません。
第49番中籤營圖萬事若冰澌,何必慳貪苦所為,只好靜心閑處坐,待他興變復奚疑
万事の計画が、凍りついた氷のよう
やりたいことが凍りついたように動きません。欲張って無理にするより、心静かに座って待てば、氷が溶けるように変化が起きます。
第50番中籤五湖四海盡行船,高掛風帆把舵堅,幸得順風隨所至,滿船寶貝稱心田
五湖四海を、くまなく舟で行く
帆を高く、舵をしっかり握って天下の海を行き、しかも追い風に恵まれて、宝を満載して帰ってきます。
第51番上籤夏日初臨日正長,人皆愁惱熱非常,天公也解諸人意,故遣薰風特送涼
夏が来たばかりで、日は長い
真夏の暑さに誰もが参っているところへ、天が人の思いを汲んで涼しい風を送ってくれます。
第52番中籤水中捉月費工夫,費盡功夫卻又無,莫信閑言併浪論,枉拋心力也難圖
水の中の月を捕るのは手間のかかること
水に映る月をすくうように、手間を尽くしても空振りに終わります。噂や大げさな話を信じて、心と力を無駄にしないように。
第53番中籤失意翻成得意時,龍吟虎嘯兩相宜,青雲有路終須到,許我功名必可期
失意がひっくり返って、得意のときとなる
失意が得意に変わります。竜が吟じ虎がうそぶくように勢いがあり、青雲への道は開けていて、功名が期待できます。
第54番下籤夢中得寶醒來無,應說巫山只是虛,若問婚姻幷病訟,別尋生路相得宜
夢の中で宝を得ても、目覚めれば何もない
夢で宝を手にしても、目が覚めれば何もありません。結婚のこと、訴えごとなどは、別の道を探すほうがよいとされます。
第55番中籤相傳罔替子孫贊,衣祿豐盈富在天,金馬玉堂人快樂,飢時吃飯困時眠
代々受け継がれ、子や孫にたたえられる
代々受け継がれ、衣食にも禄にも恵まれ、豊かで楽しく、よく食べよく眠れます。
第56番中籤澗小石粗流水響,力勞撐駕恐損傷,路須指出前江去,風靜潮平儘不妨
谷川は細く石は粗く、水音が響く
谷川は細く、石はごつごつして水音も激しく、舟を操るのに骨が折れてけがも心配です。大河へ出る道を見つければ、風も波も静かで恐れることはありません。
第57番中籤聞是聞非風過耳,好衣好祿日當空,君須記取他年事,汝意還同我意同
是も非も、耳を過ぎる風と聞き流す
是非は聞き流しましょう。衣食も禄も中天の日のように十分で、互いの気持ちも通じ合っています。
第58番中籤忠言善語君須記,莫向他方求別藝,勸君安守舊生涯,除卻有餘都不是
誠実な言葉とよい話は、覚えておきなさい
この忠告を覚えておきましょう。よその土地へ行って別の技を習うより、今までの暮らしを守るのが正しい道です。
第59番中籤直上高樓去避身,四邊繞處是荊榛,誰知造物安排定,得意番成失意人
まっすぐ高楼に上って、身を避けようとする
高楼に上って身を避けようとしても、周りはいばらだらけ。得意の絶頂が、あっという間に失意に変わることもあります。
第60番下籤抱薪救火火增烟,燒卻三千及大千,若問營謀併出入,不如收拾莫憂燃
薪を抱えて火を消しに行けば、煙はますます立ちこめる
薪を抱えて火事を消しに行けば、火はますます燃え上がります。計画や外出のことは、まず手を引くほうがよいでしょう。
第61番中籤日上吟詩月下歌,逢場作戲笑呵呵,相逢會處難藏隱,喝啋齊聲嗹哩囉
昼は詩を吟じ、月の下で歌う
詩を吟じ歌を歌い、その場を楽しんでにぎやかですが、人と顔を合わせる場では身を隠せません。
第62番中籤晨昏全賴佛扶持,雖是逢危不見危,若得貴人來接引,此時福祿自相隨
朝も夕も、ひたすら仏の支えに頼る
朝夕に神仏の支えがあり、危険に遭っても危うくはなりません。導いてくれる人が現れれば、福も禄もついてきます。
第63番中籤昔日行船失了針,今朝依舊海中尋,若還尋得原針在,也費工夫也費心
昔、舟に乗っていて針を落とした
昔落とした針を海の中で探すようなものです。見つかったとしても、時間も心労もかかります。
第64番下籤譬若金鱗放碧漪,暗遭羅網四邊圍,思量無計翻身出,命到泉關苦獨悲
たとえば金の鱗の魚を、青いさざ波に放しても
青い波を悠々と泳いでいた魚が、四方から網に囲まれ、抜け出そうにも手立てがありません。
第65番下籤眼前歡喜未為歡,危不危兮安不安,割肉成瘡因甚事,不如守舊得安全
目の前の喜びは、まだ本当の喜びではない
目の前の喜びが本物とは限らず、危ういのか安全なのかもはっきりしません。自分の肉を割いて傷を繕うようなもので、割に合いません。
第66番下籤路險馬行人去遠,失群羊困虎相當,危灘船過風翻浪,春暮花殘天降霜
道は険しく、馬で行く人は遠く去り
道は険しく馬は疲れ、群れからはぐれて追い詰められ、舟は破れて波は荒れ、花は散って霜が降りる。どこを向いても難所ばかりです。
第67番上籤一條金秤等君情,無增無減無重輕,為是平生心正直,文章不識義皆明
一本の金のはかりで、あなたの心を量る
心は金のはかりのように偏りがありません。生涯まっすぐに生きてきたので、道理がはっきりしています。
第68番中籤門庭清吉夢禎祥,積善于門大吉昌,訟理婚成蠶又熟,病逢良藥得安康
家の門は清らかでめでたく、夢にも吉兆
家は清らかでめでたく、善を積んだ家には慶びが続きます。訴えは理が通り、縁談もまとまり、家の中は安らかです。
第69番中籤冬來嶺上一枝梅,葉落枯枝總不摧,探得陽春消息近,依然還我做花魁
冬が来て、峰の上に一枝の梅
冬の峰に咲く梅は、葉が落ち枝が枯れても倒れず、春が来ればやはり一番に咲き誇ります。
第70番下籤朝朝役役恰如蜂,飛來飛去西復東,春暮花殘無覔處,此身不戀舊叢中
来る日も来る日も、せわしい蜂のように
一日じゅう飛び回る蜂のようですが、春の終わりで花は散り、見つかりません。もとの場所にも未練はありません。
第71番中籤誰知愛寵遇強徒,女子當年嫁二夫,自是一弓施兩箭,騎龍跨馬上安居
愛しい人が、強引な者に出会うとは誰が知ろう
一張の弓に二本の矢、一人の女性が二人に約束されたような状況です。物事は、もう一度結び直してこそうまくいきます。
第72番中籤弄蜂須要求他蜜,只怕遭他尾上針,雖是眼前有異路,暗裏深藏荊棘林
蜂をいじるのは、蜜が欲しいから
蜜が欲しくても、蜂の針に刺されるのが怖いところです。道があるように見えても、暗がりにいばらが潜んでいます。
第73番上籤春雷震起蟄中蟲,脫卻塵凡出舊墉,忽遇風雲交際處,自然變化得成龍
春雷がとどろき、冬ごもりの虫を目覚めさせる
春雷が鳴ると冬眠していた虫がみな目を覚まします。風雲の巡り合わせに出会えば、おのずと竜になれます。
第74番下籤慵飛野鶴自投籠,欲舉鵬霄落陷中,南北東西混障碍,此身憔悴恨無窮
飛ぶのを怠けた野の鶴が、自ら籠に入る
怠けた野の鶴が自分から籠に入り、高く飛ぼうとして罠に落ちるように、どこへ行っても行く手をふさがれます。
第75番中籤宛如抱虎過山前,戰戰兢兢膽碎寒,幸得山前逢妙手,方能保得一身安
まるで虎を抱いて山の前を越えるよう
虎を抱いて山を越えるように、びくびくしながら進んでいます。幸い腕の立つ人に出会えて、ようやく無事でいられます。
第76番中籤魚龍混雜意和同,耐守寒潭未濟中,不覺一朝頭角聳,禹門一跳到天宮
魚も竜も入りまじり、思いは同じ
魚と竜が入りまじったまま、冷たい淵で待っている状態です。いつか頭角を現し、ひと跳びで禹門を越えます。
第77番中籤夢中說夢獲多財,身外浮名總莫猜,永遠山遙難信定,貴人一指笑顏開
夢の中で夢を語り、大金を得る
夢の中で夢を語って大金を得るような話で、身の外の名声はどれも当てになりません。導いてくれる人のひとことで、ようやく笑顔になれます。
第78番上籤冷水來澆白雪洋,不寒不熱自溫涼,要行天下無他事,惟有中藏一藝強
冷たい水を、一面の白い雪に注ぐ
冷たい水を雪に注ぐように、寒くも暑くもなくちょうどよい具合です。天下を渡り歩くには、一芸に秀でていることが何よりの頼りになります。
第79番中籤虛空結愿結人緣,保得人安愿未還,得兔忘蹄真絕跡,敢將初誓謾輕瞞
虚空に願を掛け、人との縁を結ぶ
かつて掛けた願をまだ果たしていません。よいことがあったなら、最初の誓いを忘れないように。
第80番上籤直上高山去學仙,豈知一旦帝王宣,青天白日常明照,志在聲名四海傳
まっすぐ高い山に登り、仙道を学ぼうとした
山に登って仙道を学ぶつもりが、帝王に召し出されます。公明正大で、名声は天下に広まります。
第81番上籤庭前葉落暮秋時,行客奔程勢若飛,謝得天公輕着力,順風相送寶船歸
庭先に葉が落ちる、晩秋のころ
晩秋に葉が落ち、旅人が道を急ぎます。天がそっと手を貸してくれて、追い風が宝の船を送り返してくれます。
第82番中籤炎炎烈火焰燒天,焰裡還生一朵蓮,到底永成根不壞,依然枝葉色新鮮
燃えさかる烈火が、天を焦がす
天を焦がす烈火の中に、一輪の蓮が咲きます。根は損なわれず、枝も葉も鮮やかなままです。
第83番中籤譬若初三四五蟾,半無半有未完全,須教十五良宵夜,到處清光到處圓
たとえるなら、三日、四日、五日の月
三日、四日、五日の月はまだ丸くありません。十五夜を待てば、満月の清らかな光が広がります。
第84番下籤因名喪德不和同,切忌忙中變作凶,醉後不知何處去,青松影裡睡矇矓
名を求めて徳を失い、人と和することもない
名を求めて徳を失い、人ともかみ合いません。慌ただしいときは失敗しやすく、酔った後のように、ぼんやりして行き先がわからなくなります。
第85番中籤重開山後藏前事,萬寶園中可再團,醉詠新詩添逸興,貴人引接上雲衢
山を開き直した後、以前のことは奥にしまう
これまでのことを整理し直せば、宝の園でまた集えます。引き立ててくれる人に導かれ、一歩ずつ上っていけます。
第86番上籤春來花發映陽臺,萬里舟行進寶來,躍過禹門三級浪,恰如平地一聲雷
春が来て花が咲き、高台に照り映える
春の花が咲き誇り、万里を行く舟が宝を積んで帰ってきます。禹門を跳び越えて、平地に雷が鳴るように一気に名を上げます。
第87番中籤人行半嶺日啣山,峻險巉巖未可攀,仰望上天垂護佑,此身猶在太虛間
山の中腹まで来たところで、日が山に沈みかける
山の中腹まで来たのに日が暮れかけ、前には切り立った岩がそびえています。天の加護を仰ぎつつ、宙ぶらりんの状態です。
第88番中籤木雕一虎在山林,遠望威容意不禁,縱說不妨終可謂,此身如入大江心
木彫りの虎が、山林の中にいる
木彫りの虎は見た目こそ威風がありますが、人を傷つけはしません。それでも心は大河に落ちたように落ち着きません。
第89番上籤出入營謀大吉昌,無瑕玉在石中藏,如今幸得高人指,獲寶從心喜不常
出るも入るも、計画はおおいに吉で栄える
出るも入るも、計画はおおいに吉です。傷のない美しい玉が石の中に隠れていて、優れた人の示しがあれば宝を手にできます。
第90番上籤忽朝一信天下墀,寶貝船裝滿載歸,若問前程成底事,始終應得貴人提
ある朝ふいに、一通の知らせが天子の階(きざはし)から届く
ふいによい知らせが届き、宝の船が満載で帰ってきます。前途を問えば、始めから終わりまで引き立ててくれる人がいます。
第91番中籤好把愁眉須展開,大才大用薦將來,一條大路平如掌,凡有施為總稱懷
ひそめた眉を、さあ開きなさい
憂いの眉を開くときです。大きな才能が重く用いられ、目の前には平らな大道が続いています。
第92番上籤經商得利稱心懷,福祿榮華倍獲財,若問進身謀望事,秀才一舉狀元回
商いで利を得て、心は満ち足りる
商いで利益を得て、福も禄も栄華もあります。望みを問えば、秀才がひと息に状元になるほどの勢いです。
第93番中籤鸞鳳翎毛雨壓垂,此時應被雀輕欺,忽朝一日雲霄霽,依舊還教振羽衣
鸞と鳳の羽が、雨に打たれて垂れ下がる
鸞や鳳の羽が雨に濡れて垂れ、しばらくは雀にまで侮られます。雲が晴れれば、また羽ばたいて高く飛べます。
第94番下籤小人君子別賢愚,事有差訛合是非,琴遇知音當鼓操,爭如定靜得便宜
つまらぬ人と君子は、賢さと愚かさで分かれる
君子とつまらない人を見分けること。食い違いがあれば是非が起きます。琴は知音に出会ってから弾くもの。今は静かに守るほうがよいでしょう。
第95番中籤事業功勳暮與朝,榮華物態不勝饒,報君記取金雞鬪,福祿聲名價自超
事業と功績を、朝な夕なに重ねる
事業と功績は朝夕に積み重なり、栄華も豊かさも十分です。金の鶏が時を告げるころを覚えておけば、名声はおのずと高まります。
第96番上籤巍巍寶塔不尋常,八面玲瓏盡放光,勸汝志心勤頂禮,天龍擁護降千祥
高くそびえる宝塔は、ただものではない
高くそびえる宝塔が八方に光を放っています。心を込めて礼拝すれば、天竜が守ってくれ、吉祥が訪れます。
第97番中籤園林月色搖疎影,恍若鋪成滿地瓊,幾度兒童來收拾,豈知收拾總無成
庭の林に月の光が差し、まばらな影が揺れる
庭に差す月の影は、地面いっぱいに玉を敷いたようです。子どもたちが何度拾い集めようとしても、どうしても集められません。
第98番下籤經商出入事遲疑,恐惹閒愁與是非,如鳥飛投羅網陷,相看能有幾人知
商いで出入りするにも、事はためらいがち
商いや外出のことでためらいがちで、つまらない心配や是非を招きかねません。鳥が網に飛び込むようなもので、それに気づく人も多くはありません。
第99番下籤等閑騎馬着鞭來,半有憂危半有財,似火方燒頭上屋,天教一雨蕩殃災
何気なく馬に乗り、鞭を当ててやって来る
馬に鞭を当ててやって来ると、半分は憂いと危険、半分は財があります。屋根に火が回ったところへ、天が大雨を降らせて災いを消してくれるようなものです。
第100番下籤欲就東兮欲就西,逢人說事轉痴迷,登山不見神仙面,莫若歸休更勿提
東へ行こうか、西へ行こうか
東へ行くか西へ行くか決められず、人に話せば話すほど迷ってしまいます。いったん帰って、もう口にしないほうがよいでしょう。

原文は台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、nongli.com と 51chouqian.com の二つの資料と一首ずつ照合しました。典故の名は版によって少しずつ異なります。

籤詩の二つの版

観音籤はたいへん広く流布したため、同じ籤に二通りの字句があることがよくあります。たとえば第2番は 鯨魚未化守江湖 とする版と 鯨魚未變守江河 とする版があり、台湾の廟では前者、中国大陸のサイトでは後者が多く使われています。各籤のページには両方を載せました。廟で引いた場合は、その廟の籤紙の字句に従ってください。

詩意・解曰・聖意とは

観音籤には詩のほかに三つの短い文が添えられています。詩意(しい)はその籤の象をひとことで示すもので、たとえば「追い風に舟を進める象」のように書かれます。解曰(かいえつ)は四字の句を四つ連ねた短い評です。聖意(せいい)は、家庭・金運・結婚・旅先の人・失せ物など、問いの種類ごとの答えを並べたものです。「宮」(子宮〜亥宮)は籤番号を順に十二支へ割り振ったもので、第1〜50番と第51〜100番でそれぞれ一巡します。

よくある三つの誤解

観音籤と六十甲子籤は同じもの。

別物です。観音籤は百首で、数字の番号と上籤・中籤・下籤の等級があります。六十甲子籤は六十首で、干支で番号を付け、媽祖廟や土地公(土地神)の廟でよく使われます。六十甲子籤をご覧ください。

下籤は大凶のこと。

下籤はたいてい「今のままを守る」「いったん止まる」ことをすすめるものです。詩全体の意味を読んでから、聖意のうち自分の問いに当たる項目を見てください。

籤詩に書かれたことは必ず起こる。

籤は信仰の中での導きと戒めであって、予言ではありません。大切な決断は、やはり現実の状況に基づいて下しましょう。

一首ずつ見る

第1番 上籤天が開け地が分かれ、よい縁が結ばれる 第2番 下籤まだ化けていない鯨は、川や湖にとどまるしかない 第3番 下籤風雨をついて行っては帰り、帰っては行く 第4番 上籤割れた菱花の鏡が、ふたたび丸く合わさる 第5番 中籤鍬で地を掘って泉を求める 第6番 中籤岩の下へ身を投げて、虎に自らを食べさせる 第7番 下籤あくせく駆け回り、幾重もの危険 第8番 上籤寒さに耐える松と柏は、昔から育てられてきた 第9番 上籤苦労して、わたしに心の内を尋ねる 第10番 中籤箱の中には値のつけられない宝がしまってあるのに 第11番 上籤よいことを求めれば、喜びはひとしお 第12番 上籤行き詰まりが極まれば、泰平がやって来る 第13番 中籤幼いころから富貴の家に生まれ 第14番 中籤まるで仙鶴が籠を出るように 第15番 中籤人の口に障る言葉は、何より飲み込みがたい 第16番 中籤ひそめた眉の憂いが、ひとまずほどける 第17番 中籤つまらぬ噂や是非に耳を貸すな 第18番 上籤金の烏(太陽)は西に沈み、玉の兎(月)が東に昇る 第19番 中籤流れの速い瀬で小舟を出すとき 第20番 中籤春の長雨がようやく晴れて、うれしい 第21番 上籤陰と陽が道にかなうのは、すべて天の定め 第22番 上籤四方の田畑は、すっかり干上がっていた 第23番 中籤仙人の桂を手折りに、月の宮殿へ行こうとする 第24番 下籤隣近所ともなじめず、家も家にならない 第25番 中籤憂いと危うさを、いくつ越えてきただろう 第26番 中籤あちこちから伝わる話は、どれも空っぽ 第27番 中籤一つはかり、一つ用いて、ひと仕掛け 第28番 中籤東の空に月が昇り、美しく輝く 第29番 中籤宝剣が鞘から抜かれ、光を放つとき 第30番 中籤よそに求めることは、決してしないように 第31番 中籤ゆったりと用もなく、静かな所に座る 第32番 中籤はるかな前途は、どうなるかわからない 第33番 中籤石の中心に、美しい玉が隠れている 第34番 中籤出るも入るも、進むも退くも、礼と義を重んじる 第35番 中籤衣冠を整え直して、旅の宿に就く 第36番 中籤目の前の病や訴えごとは、憂えなくてよい 第37番 中籤身の安らぎと運の開ける時を問うなら 第38番 下籤鏡のような月が、鞘から抜けたように中天に出る 第39番 下籤空の果ての便りは、尋ねようもない 第40番 中籤赤い日輪は西に沈み、月の兎が東に昇る 第41番 中籤よいことは限りなくとも、覚えておきなさい 第42番 上籤主の恩恵は、果てしなく行き渡る 第43番 上籤天地が通い合い、万物が新しくなる 第44番 中籤好敵手と碁を打つなら、手の内を隠すこと 第45番 上籤やわらかさこそ、剛さに勝る 第46番 中籤どうか辛抱して、今までの暮らしを守りなさい 第47番 上籤錦の上に花を添えて、色はいっそう鮮やか 第48番 中籤鵾(こん)の鳥が秋の光の中で鵬となる 第49番 中籤万事の計画が、凍りついた氷のよう 第50番 中籤五湖四海を、くまなく舟で行く 第51番 上籤夏が来たばかりで、日は長い 第52番 中籤水の中の月を捕るのは手間のかかること 第53番 中籤失意がひっくり返って、得意のときとなる 第54番 下籤夢の中で宝を得ても、目覚めれば何もない 第55番 中籤代々受け継がれ、子や孫にたたえられる 第56番 中籤谷川は細く石は粗く、水音が響く 第57番 中籤是も非も、耳を過ぎる風と聞き流す 第58番 中籤誠実な言葉とよい話は、覚えておきなさい 第59番 中籤まっすぐ高楼に上って、身を避けようとする 第60番 下籤薪を抱えて火を消しに行けば、煙はますます立ちこめる 第61番 中籤昼は詩を吟じ、月の下で歌う 第62番 中籤朝も夕も、ひたすら仏の支えに頼る 第63番 中籤昔、舟に乗っていて針を落とした 第64番 下籤たとえば金の鱗の魚を、青いさざ波に放しても 第65番 下籤目の前の喜びは、まだ本当の喜びではない 第66番 下籤道は険しく、馬で行く人は遠く去り 第67番 上籤一本の金のはかりで、あなたの心を量る 第68番 中籤家の門は清らかでめでたく、夢にも吉兆 第69番 中籤冬が来て、峰の上に一枝の梅 第70番 下籤来る日も来る日も、せわしい蜂のように 第71番 中籤愛しい人が、強引な者に出会うとは誰が知ろう 第72番 中籤蜂をいじるのは、蜜が欲しいから 第73番 上籤春雷がとどろき、冬ごもりの虫を目覚めさせる 第74番 下籤飛ぶのを怠けた野の鶴が、自ら籠に入る 第75番 中籤まるで虎を抱いて山の前を越えるよう 第76番 中籤魚も竜も入りまじり、思いは同じ 第77番 中籤夢の中で夢を語り、大金を得る 第78番 上籤冷たい水を、一面の白い雪に注ぐ 第79番 中籤虚空に願を掛け、人との縁を結ぶ 第80番 上籤まっすぐ高い山に登り、仙道を学ぼうとした 第81番 上籤庭先に葉が落ちる、晩秋のころ 第82番 中籤燃えさかる烈火が、天を焦がす 第83番 中籤たとえるなら、三日、四日、五日の月 第84番 下籤名を求めて徳を失い、人と和することもない 第85番 中籤山を開き直した後、以前のことは奥にしまう 第86番 上籤春が来て花が咲き、高台に照り映える 第87番 中籤山の中腹まで来たところで、日が山に沈みかける 第88番 中籤木彫りの虎が、山林の中にいる 第89番 上籤出るも入るも、計画はおおいに吉で栄える 第90番 上籤ある朝ふいに、一通の知らせが天子の階(きざはし)から届く 第91番 中籤ひそめた眉を、さあ開きなさい 第92番 上籤商いで利を得て、心は満ち足りる 第93番 中籤鸞と鳳の羽が、雨に打たれて垂れ下がる 第94番 下籤つまらぬ人と君子は、賢さと愚かさで分かれる 第95番 中籤事業と功績を、朝な夕なに重ねる 第96番 上籤高くそびえる宝塔は、ただものではない 第97番 中籤庭の林に月の光が差し、まばらな影が揺れる 第98番 下籤商いで出入りするにも、事はためらいがち 第99番 下籤何気なく馬に乗り、鞭を当ててやって来る 第100番 下籤東へ行こうか、西へ行こうか

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

籤の次は、あなた自身の命式を

生年月日を入力するだけで、四柱推命の命式を無料で出せます。五行のバランスや通変星がわかります。

観音霊籤のよくある質問

観音霊籤は全部で何首ありますか?

百首で、第1番から第100番まで番号が付いています。本サイトの底本では上籤 24 首、中籤 58 首、下籤 18 首です(版によって少し異なります)。

観音霊籤の第1番はどんな籤ですか?

第1番は上籤で、原文は 「天開地闢結良緣,日吉時良萬事全,若得此籤非小可,人行中正帝王宣」。現代語訳すると「天が開け地が分かれ、よい縁が結ばれる。日も時もよく、万事がそろう。この籤を引いたのはただごとではない。中正の道を行けば、王から召し出される」となり、典故は「鍾離権、道を成す」です。

第100番を引いたらどうすればよいですか?

第100番は「満籤」です。伝統的には、何ごとも今のままを守って善行を積み、もう一本引いて確かめるのがよいとされます。

日本のおみくじのように、境内に結んで帰るのですか?

台湾の廟では、籤紙は持ち帰るか、廟の決まりに従って扱うのが一般的で、日本のように木に結ぶ習慣はあまりありません。迷ったら廟の方に尋ねてください。

籤詩の意味がわからないときは?

籤を引いた廟の解籤係に尋ねるのがいちばんです。本サイトでも一首ごとに現代語訳と解説を載せているので、手がかりとして使ってください。