月老霊籤 第98番(上)
昨夜江邊春水生,艨艟巨艦一毛輕。向來枉費推移力,此日中流自在行。 ゆうべ川辺に春の水があふれ、大きな軍船も一本の羽毛のように軽くなった。これまで押し動かそうとした力はむだだったが、今日は川の真ん中を思うままに進んでいく。
籤の原文と現代語訳
昨夜江邊春水生
ゆうべ川辺に春の水があふれ、
艨艟巨艦一毛輕
大きな軍船も一本の羽毛のように軽くなった。
向來枉費推移力
これまで押し動かそうとした力はむだだったが、
此日中流自在行
今日は川の真ん中を思うままに進んでいく。
| 籤番 | 等級 | 出典 |
|---|---|---|
| 第98番(第九十八籤) | 上(よい) | 朱熹(しゅき)「観書有感(書を観て感有り)」其の二 朱熹〈觀書有感〉其二 |
校勘:流布本は「春草生」とするが、朱熹の原詩により「春水生」に改めた。
典故:原典は何を語っているか
春の増水で水かさが増すと、大きな船も羽毛のように軽く浮かびます。これまでは押しても動かなかった船が、今日は川の真ん中を自在に進んでいく、という詩です。
朱熹の「観書有感」(書を観て感有り)は全二首で、第一首の「半畝の方塘(ほうとう)一鑑開く」がもっとも広く知られていますが、この数句は第二首から取られています。二首とも読書の心得を語った哲理の詩で、もともと朱熹が友人に宛てた手紙のなかに書いたものだとも言われ、後に『千家詩』に収められて、子ども向けの読本の名作になりました。
第二首は船の進み方をたとえにしていて、それが籤のこの数句です。朱熹が言いたかったのは学問の体験です。道理が腑に落ちないときは、どれほど力を入れても空回りするが、努力が十分に積み重なってぱっと視界が開ければ、難しかったことももう難しくはなくなる。これは第一首で、池の水が澄んでいるのは「源頭の活水」があるからだ、と言っているのと呼応しています。
月老籤がこの一首を借りて採っているのは、春の水が満ちて、大きな船がひとりでに進んでいく、という光景です。
意味
時が来れば物事は自然にうまく運び、これまでの障害も消えていきます。
ひとこと:時が来ないうちは、無理に押し進めないで。
これは籤の文句と原典に沿った読み方です。あなたの問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねるのがいちばん確かです。
月下老人に籤を願う手順(台湾の廟の場合)
- 月下老人(月老)は、城隍廟や媽祖廟(天后宮)などの脇殿に祀られていることが多い神様です。廟の順路に従って、まず主神にお参りしてから月老の前へ進みます。
- 月老に名前・生年月日・住所を告げ、いまの恋愛の状況と、尋ねたい一つのことを伝えます(たとえば「この関係は長続きしますか」「いつ相手に出会えますか」)。
- 三日月形の木片二つ「ポエ(筊杯)」を投げ、籤を引いてよいか伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出る「聖杯(せいはい)」が「はい」の合図です。竹の棒を一本引いたら、もう一度ポエを投げて「この番号でよいか」を確かめます。聖杯が三回続くまで確かめる廟が多く、出なければ引き直します。
- 番号の籤紙を受け取ります。月老籤の文句は古典の原文なので、意味はもとの文脈と合わせて読むのが基本です。わからなければ廟の解籤の方に尋ねます。
一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の言葉と照らし合わせやすくなります。月老籤は縁結び・恋愛専用の籤なので、ほかのことは廟の一般の籤詩で伺います。
よくある誤解
「下」の籤が出たら、この恋はもう望みがない。
等級は大まかな方向にすぎません。月老籤の多くは心構えややり方を戒めるもので、同じ籤でも尋ねる事柄によって意味が変わります。
よい籤が出るまで、同じことを何度も引き直してよい。
習わしでは一つのことに一度だけ引きます。迷いが残るなら、廟の解籤の方に尋ねるか、しばらく時間をおいてから改めて伺います。
ひとこと正直に:籤は信仰で、現代語訳と解説は本サイトの読み方です
籤の原文は、ネット上に流布する三つの版を比べたうえで、『詩経』・四書・『春秋左氏伝』・『西廂記』などの原典と一句ずつ照らし合わせています。明らかな写し間違いだけを改め、改めた箇所は各ページに流布本の字を示しました。等級は流布本に従い、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。現代語訳・典故の解説・意味・ひとことは本サイトが籤と原典から書いたもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねてください。恋愛以外の法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
籤のあとは、二人の命式を
二人の生年月日を入れるだけで、四柱推命の相性鑑定が無料でできます。五行の補い合い、日柱の相性、付き合い方のポイントがわかります。
月老霊籤 第98番のよくある質問
月老霊籤の第98番には何と書かれていますか?
「昨夜江邊春水生,艨艟巨艦一毛輕。向來枉費推移力,此日中流自在行。」という文句で、現代語にすると「ゆうべ川辺に春の水があふれ、大きな軍船も一本の羽毛のように軽くなった。これまで押し動かそうとした力はむだだったが、今日は川の真ん中を思うままに進んでいく。」という意味です。等級は上、出典は朱熹(しゅき)「観書有感(書を観て感有り)」其の二です。
月老霊籤の第98番はどういう意味ですか?
時が来れば物事は自然にうまく運び、これまでの障害も消えていきます。ひとこと添えるなら、時が来ないうちは、無理に押し進めないで。