十二運(十二長生):人の一生の十二段階で、日干の各支での状態を見る

昔の人は、同じ気でも一年十二か月のなかで盛り上がりと衰えがあることに気づきました。木は初冬に芽生え、春に最も盛んになり、秋に枯れ、冬にはまた新芽を宿します。この循環に、人の一生――誕生、産湯、成人、仕官、壮年、老い、病、死、墓、断絶、受胎、養育――の名を当てたのが十二長生です。日本では「十二運」「十二運星」の名で親しまれ、「臨官」は「建禄(けんろく)」と呼ぶのが一般的です。

十二の段階はそれぞれ何を表すか

段階たとえ命式でのイメージおおまかな強弱
長生生まれる・芽生え伸びしろがあり、周囲に支えられる。物事が始まる得地
沐浴生後の産湯。まだ繊細不安定、おしゃれ、恋をしやすい。古くは「敗地」とされ、桃花とも関係が深い中間
冠帯成人して冠と帯を着ける形が整い、体面や決まりを重んじる得地
建禄官職に就き自立する(=「禄」。台湾・中国では「臨官」と呼ぶ)実力が堅実で、自分の力で立つ得地
帝旺壮年の最盛期(陽干では羊刃の位置)力が頂点に達し剛強。極まれば転じ始める得地
衰盛りから下り始める落ち着き、堅実で経験豊か中間
病力が弱まる(気の段階の名で、病気のことではない)助けを必要とし、心配りが細やか失地
死気が尽きる(比喩で、文字どおりの意味ではない)静かで内向き、外に出さない失地
墓蔵にしまわれる(辰・戌・丑・未)しまう・蓄える・内を守る中間
絶気が途切れ、古いものが終わる転機。途切れて次を待つ失地
胎宿る。新しい始まりが準備される新しい可能性が育つが、まだ形は見えない失地
養母胎の中で養われる休養と準備の時期。やがてまた長生に戻る中間

「おおまかな強弱」は伝統的な大分類で、長生・冠帯・建禄・帝旺が得地(とくち)、病・死・絶・胎が失地、残りがその中間です。表しているのは気の段階で、吉凶ではありません。とくに「病」「死」は運勢のエネルギーの段階名で、健康や死を予言するものではありません。

十干の十二運早見表(陽順陰逆)

天干長生沐浴冠帯建禄帝旺衰病死墓絶胎養
甲木(陽)亥子丑寅卯辰巳午未申酉戌
乙木(陰)午巳辰卯寅丑子亥戌酉申未
丙火(陽)寅卯辰巳午未申酉戌亥子丑
丁火(陰)酉申未午巳辰卯寅丑子亥戌
戊土(陽)寅卯辰巳午未申酉戌亥子丑
己土(陰)酉申未午巳辰卯寅丑子亥戌
庚金(陽)巳午未申酉戌亥子丑寅卯辰
辛金(陰)子亥戌酉申未午巳辰卯寅丑
壬水(陽)申酉戌亥子丑寅卯辰巳午未
癸水(陰)卯寅丑子亥戌酉申未午巳辰

各マスは、その天干がその段階になる地支です。陽干は長生の支から順行、陰干は長生の支から逆行します。戊は丙に、己は丁に従います(火土同宮)。この表はオープンソースの暦ライブラリ lunar-javascript の「地勢」と一マスずつ照合し、120 マスすべて一致しました。陰干には「陰陽同生」という別の数え方もあり、陽順陰逆か陰陽同生かで扱っています。

十二運は身強・身弱ではない

30.3%月支が得地の命式のうち、エンジンが身強と判定した割合
70.9%身弱の命式でも、得地の支が一つ以上ある割合
7.4%身強の命式で、四支とも得地でない割合
81.1%四支のうち一つ以上が得地

集計方法:当サイトのエンジンで 1960〜2005 年の毎日一枚ずつ命式を出し(時刻は固定シードの乱数で抽出)、計 16,802 枚を集計しました。十二運は陽順陰逆、身強・身弱は当サイトの蔵干通根による採点です。

日干が月支で長生・建禄・帝旺にあたると、よく「月令を得ている」と言われます。けれども当サイトの検証では、月支が得地の命式で身強と判定されたのは 30.3% だけでした。身強・身弱は命式全体の通根と生剋で決まり、得地の支が一つあっても全体を支えきれません。逆に身弱の人でも、たいてい得地の支を持っています。当サイトの強弱エンジンは地支の蔵干による通根を見ており、十二運は「気がどの段階にあるか」を描写するためだけに使っています。

あなたの十二運を調べる

新暦の生年月日を入れると、日干が四柱の各支で長生・帝旺・墓のどれにあたるか、各柱の天干が何に坐しているか、最初の八つの大運がどの段階を通るかを表示します。陰干の日干では二つの流派の結果を並べます。計算はすべてお使いのブラウザの中で行い、データは送信されません。

生年月日は新暦で入力します。子時は夜 11 時で日付が変わる扱いです。十二運は陽順陰逆(多くの命式ソフトと同じ)で出します。

十二運とほかの概念の関係

概念対応する十二運説明
禄建禄甲の禄は寅、乙の禄は卯……日干の建禄の支がそのまま禄
羊刃(ようじん)陽干の帝旺甲の刃は卯、丙・戊の刃は午……羊刃を参照
駅馬(えきば)三合の長生の支を冲する支申子辰の長生は申なので、申を冲する寅が駅馬。駅馬を参照
桃花(とうか)三合の沐浴の支子・午・卯・酉。桃花を参照
華蓋(かがい)・庫三合の墓の支辰・戌・丑・未。華蓋と財庫を参照

よくある三つの誤解

日干が「死」「絶」に坐していると悪い運命だ。

死・絶は気の段階のたとえで、文字どおりの意味ではなく、吉凶も表しません。死に坐す人は物静かで内向き、絶に坐す人は転機を経てまた始めることが多い、と読むのが一般的です。

月支が長生や帝旺なら、必ず身強だ。

当サイトの検証では、月支が得地の命式のうち身強だったのは 30.3% だけでした。身強・身弱は命式全体の通根と生剋で見るもので、一つの支の段階では決まりません。

陰干の十二運の数え方は一つしかない。

陰干には「陽順陰逆」と「陰陽同生」の二派があり、すべての支で結果が食い違います。多くの命式ソフトは陽順陰逆を使いますが、昔から批判の声もあります。

さらに読む

陽順陰逆か陰陽同生か陰干の十二運、二つの流派 日干の自坐六十の日柱はそれぞれ何に坐すか 大運の十二運帝旺・墓・絶の大運をどう読むか 身強・身弱十二運とは別の物差し

正直なひとこと:十二運は描写であって、判決ではありません

「病」「死」「墓」「絶」という字はどきっとしますが、これは人の一生になぞらえて、五行の気が一年十二か月のなかで盛衰する様子を名づけたものにすぎません。健康状態や寿命、死を予言するものではありません。日干がある支で「芽生えたばかり」なのか「盛りの最中」なのかを理解する手がかりにはなりますが、その人の強弱やよしあしは命式全体と大運・流年で決まり、一文字だけで結論は出せません。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

十二運は気の段階、強弱は命式全体で

詳しい命式鑑定では、蔵干の通根で強弱を出し、調候と病薬を重ねて用神を選び、性格・仕事・恋愛・大運まで読み解きます。

十二運のよくある質問

十二運の順番は?

長生・沐浴・冠帯・建禄・帝旺・衰・病・死・墓・絶・胎・養で、一巡するとまた長生に戻ります。

甲木の長生はどの支ですか?

甲木は亥で長生、子で沐浴、丑で冠帯、寅で建禄、卯で帝旺、辰で衰、巳で病、午で死、未で墓、申で絶、酉で胎、戌で養です。

陰干の十二運はどう数えますか?

主流の「陽順陰逆」では、陰干は自分の長生の支から逆行します。乙は午、丁・己は酉、辛は子、癸は卯が長生です。ほかに陰干を同じ五行の陽干と同じ表で数える「陰陽同生」派もあります。

十二運と身強・身弱はどう違いますか?

十二運は日干の気がある支でどの段階にあるかを表し、身強・身弱は命式全体の通根と生剋で決まります。当サイトの検証では、月支が得地の命式で身強だったのは 30.3% だけでした。

十二運の「病」「死」は健康や寿命と関係ありますか?

ありません。「病」「死」は気の勢いの段階につけた名前で、病気や死を予言するものではありません。死に坐す人は物静かで内向き、と性質のたとえとして読みます。健康のことは医療機関にご相談ください。