月老霊籤 第66番(中)
驚起卻回頭,有恨無人省。揀盡寒枝不肯棲,寂寞沙洲冷。 驚いて飛び立ってはまた振り返る。胸の恨みをわかってくれる者はいない。冷たい枝をすべて選び尽くしてもとまろうとせず、寂しい中州は冷えびえとしている。
籤の原文と現代語訳
驚起卻回頭
驚いて飛び立ってはまた振り返る。
有恨無人省
胸の恨みをわかってくれる者はいない。
揀盡寒枝不肯棲
冷たい枝をすべて選び尽くしてもとまろうとせず、
寂寞沙洲冷
寂しい中州は冷えびえとしている。
| 籤番 | 等級 | 出典 |
|---|---|---|
| 第66番(第六十六籤) | 中(吉凶半ば) | 蘇軾「卜算子(ぼくさんし)・黄州定恵院寓居作」 蘇軾〈卜算子・黃州定慧院寓居作〉 |
校勘:流布本は「揀尺寒枝」とするが、蘇軾の原詞により「揀盡」に改めた。
典故:原典は何を語っているか
驚いて飛び立った一羽の鴻(おおとり)が振り返り、胸の恨みをわかってくれる者はいません。冷たい枝をどれも選んではとまろうとせず、寂しく冷たい中州にいるほうを選ぶ、という詞です。
元豊(げんぽう)二年、蘇軾は詩文で朝政をそしったと指弾されて「烏台詩案」(うだいしあん)に巻きこまれ、百日あまり獄につながれました。出獄後は実権のない団練副使として黄州(こうしゅう)に左遷され、着いたばかりの頃は定慧院(じょうえいん)に仮住まいしました。この「卜算子」(ぼくさんし)は黄州で書かれたもので、元豊三年、着任したばかりの頃の作とする説と、数年後の作とする説があります。
前段は夜更けの静けさを描きます。欠けた月がまばらなアオギリに掛かり、ただひとりの「幽人」がひっそりと行き来し、その姿は空の果ての一羽のさびしい雁のようです。後段はすべてこの孤鴻(ここう)を描いていて、それが籤のこの数句です。一般に、孤鴻とは蘇軾自身で、大きな災難をくぐり抜けた後も、なお世俗におもねることを拒んでいるのだとされます。この孤高は詞のなかでは気骨ですが、恋愛に移すと、あまたの人を見比べながら、いつまでもどこにも落ち着こうとしない心境になります。月老籤が採っているのは、まさにこの側面です。
意味
選り好みが強すぎ、孤高すぎて、どこにも落ち着こうとしないと、最後に残るのは寂しさだけです。
ひとこと:基準を持つのはよいことですが、誰も越えられないほど高くしないで。
これは籤の文句と原典に沿った読み方です。あなたの問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねるのがいちばん確かです。
月下老人に籤を願う手順(台湾の廟の場合)
- 月下老人(月老)は、城隍廟や媽祖廟(天后宮)などの脇殿に祀られていることが多い神様です。廟の順路に従って、まず主神にお参りしてから月老の前へ進みます。
- 月老に名前・生年月日・住所を告げ、いまの恋愛の状況と、尋ねたい一つのことを伝えます(たとえば「この関係は長続きしますか」「いつ相手に出会えますか」)。
- 三日月形の木片二つ「ポエ(筊杯)」を投げ、籤を引いてよいか伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出る「聖杯(せいはい)」が「はい」の合図です。竹の棒を一本引いたら、もう一度ポエを投げて「この番号でよいか」を確かめます。聖杯が三回続くまで確かめる廟が多く、出なければ引き直します。
- 番号の籤紙を受け取ります。月老籤の文句は古典の原文なので、意味はもとの文脈と合わせて読むのが基本です。わからなければ廟の解籤の方に尋ねます。
一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の言葉と照らし合わせやすくなります。月老籤は縁結び・恋愛専用の籤なので、ほかのことは廟の一般の籤詩で伺います。
よくある誤解
「下」の籤が出たら、この恋はもう望みがない。
等級は大まかな方向にすぎません。月老籤の多くは心構えややり方を戒めるもので、同じ籤でも尋ねる事柄によって意味が変わります。
よい籤が出るまで、同じことを何度も引き直してよい。
習わしでは一つのことに一度だけ引きます。迷いが残るなら、廟の解籤の方に尋ねるか、しばらく時間をおいてから改めて伺います。
ひとこと正直に:籤は信仰で、現代語訳と解説は本サイトの読み方です
籤の原文は、ネット上に流布する三つの版を比べたうえで、『詩経』・四書・『春秋左氏伝』・『西廂記』などの原典と一句ずつ照らし合わせています。明らかな写し間違いだけを改め、改めた箇所は各ページに流布本の字を示しました。等級は流布本に従い、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。現代語訳・典故の解説・意味・ひとことは本サイトが籤と原典から書いたもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねてください。恋愛以外の法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
籤のあとは、二人の命式を
二人の生年月日を入れるだけで、四柱推命の相性鑑定が無料でできます。五行の補い合い、日柱の相性、付き合い方のポイントがわかります。
月老霊籤 第66番のよくある質問
月老霊籤の第66番には何と書かれていますか?
「驚起卻回頭,有恨無人省。揀盡寒枝不肯棲,寂寞沙洲冷。」という文句で、現代語にすると「驚いて飛び立ってはまた振り返る。胸の恨みをわかってくれる者はいない。冷たい枝をすべて選び尽くしてもとまろうとせず、寂しい中州は冷えびえとしている。」という意味です。等級は中、出典は蘇軾「卜算子(ぼくさんし)・黄州定恵院寓居作」です。
月老霊籤の第66番はどういう意味ですか?
選り好みが強すぎ、孤高すぎて、どこにも落ち着こうとしないと、最後に残るのは寂しさだけです。ひとこと添えるなら、基準を持つのはよいことですが、誰も越えられないほど高くしないで。