三元九運:180年で一巡、私たちはいま第九運を歩いている
三元九運(さんげんきゅううん)は、風水の玄空派が時代の気候を読むために使う時代区分です。三つの甲子、合わせて180年を九つの運、一運20年に分け、それぞれに洛書の九星と卦を一つずつ配します。今回の周期は1864年から数え、2024年2月4日の立春に人類は八運・艮土から九運・離火(2024〜2043年、令和6〜25年)へ移りました。九星は日本の九星気学と同じ一白水星〜九紫火星ですが、使い方は異なります。このページでは全年表、各運の星・卦・五行の早見、その二十年に実際に起きた歴史の出来事をまとめ、最後にこの対照を自分をだまさずにどう読むかも正直にお話しします。
三元九運の数え方:60 × 3 = 180年
このしくみの骨組みはとても単純で、三つの層しかありません。
十の天干と十二の地支を組み合わせると、ちょうど六十年で一巡します。これが「一甲子(還暦)」です。三元九運の制度全体は、この数から生まれています。
三つの甲子をつなげて一つの大きな周期にします。上元・中元・下元がそれぞれ60年、合わせて180年で一巡し、また最初に戻ります。
一つの元の60年をさらに三つに分け、一運は20年。三元で九つの運になり、順に洛書の九星と八卦が配されます。ふだん「いまは何運」と言うときの運がこれです。
ひとことでまとめると、三元九運=三つの甲子で180年、それを九つに分けて一つ20年、それぞれに星と卦と五行を一つずつ配したものです。今回の周期は1864年(甲子の年)から数え、2024年の立春に第九運に入り、2043年で終わります。2044年からは、また上元の一運から始まります。
日本の九星気学との違い
日本の読者なら、一白水星・二黒土星……九紫火星という九星の名前に見覚えがあるはずです。三元九運が使うのは、九星気学と同じ洛書由来の九つの星です(中国ではそれぞれ貪狼・巨門・禄存・文曲・廉貞・武曲・破軍・左輔・右弼という星名でも呼ばれます)。ただし使い方がまったく違います。
一人ひとりの星
- 生まれ年の星(本命星)で性格や相性を見る
- その年・その月の吉方位や凶方位(五黄殺・暗剣殺など)を見る
- 単位は一年・一か月
時代の担当
- 同じ九つの星を「二十年ごとの時代の担当」に割り当てる
- 180年で一巡する時代区分として、時代の空気を読む
- 単位は二十年。全員に共通で、個人の本命星とは無関係
ですから「2024年から九運(九紫火星の時代)」というのは、あなたの本命星が九紫火星かどうかとは関係がありません。星は同じでも、物差しの目盛りが違うと考えてください。
運の切り替えでよくある三つの誤解
九運は2024年2月4日の立春から数えます。命理の年の区切りはすべて二十四節気が基準で、元日も旧暦の正月も境目ではありません。九星気学が立春で年を替えるのと同じ考え方です。
古い運の最後の数年にはもう新しい気が動いていて(ChatGPTは八運の最後の年に公開されました)、新しい運の最初の数年には古い勢力もまだ残っています。一日ではなく、流れを見てください。
三元九運の全年表(1864〜2043年)
今回の180年の九つの運と、前回の周期(1684〜1863年)の対応する年。代表的な出来事をクリックすると、その運の詳しいページに進めます。
| 元/運 | 今回 | 前回 | 星・卦・五行 | その二十年の代表的な出来事 |
|---|---|---|---|---|
| 上元 一運 |
1864–1883 | 1684–1703 | 一白水星(貪狼)・坎・水 北/中男 |
スエズ運河開通、明治維新、輪船招商局 |
| 上元 二運 |
1884–1903 | 1704–1723 | 二黒土星(巨門)・坤・土 南西/老母 |
アフリカ分割、下関条約による台湾割譲、台湾の土地調査 |
| 上元 三運 |
1904–1923 | 1724–1743 | 三碧木星(禄存)・震・木 東/長男 |
辛亥革命、第一次世界大戦、ロシア革命、関東大震災 |
| 中元 四運 |
1924–1943 | 1744–1763 | 四緑木星(文曲)・巽・木 南東/長女 |
北伐、世界恐慌、ナチスの宣伝機構、第二次世界大戦の勃発 |
| 中元 五運 |
1944–1963 | 1764–1783 | 五黄土星(廉貞)・中宮(卦なし)・土 中央/定まった象なし |
第二次大戦の終結と原爆、国連とブレトン・ウッズ体制、国民政府の台湾移転、土地改革 |
| 中元 六運 |
1964–1983 | 1784–1803 | 六白金星(武曲)・乾・金 北西/老父 |
アポロの月面着陸、ニクソン・ショック、台湾の十大建設、改革開放 |
| 下元 七運 |
1984–2003 | 1804–1823 | 七赤金星(破軍)・兌・金 西/少女 |
台湾の戒厳令解除、ベルリンの壁崩壊、台湾株1万2千ポイント、ITバブル |
| 下元 八運 |
2004–2023 | 1824–1843 | 八白土星(左輔)・艮・土 北東/少男 |
FacebookとiPhone、リーマン・ショック、住宅価格の高騰、コロナ禍の封鎖 |
| 下元 九運 |
2024–2043 | 1844–1863 | 九紫火星(右弼)・離・火 南/中女 |
AIの爆発、電力需要の急増、映像の時代、観測史上最も暑い年 |
九運が終わると、2044年の立春から次の180年周期の上元・一運(坎水)に入ります。期間は2044〜2063年です。
九運の早見:各運の詳しい解説と歴史の出来事へ
どのページにも、その運の卦の意味をかみくだいた解説、今回の二十年の歴史年表、前回の同じ運との対照、そしてその運で勢いを得た業種と退いた業種がまとめてあります。
一運・坎水
一白水星(貪狼)|水:潜伏・流動・開港
スエズ運河開通、明治維新、輪船招商局
一運を詳しく見る → 1884–1903二運・坤土
二黒土星(巨門)|土:土地・大衆・受容
アフリカ分割、下関条約による台湾割譲、台湾の土地調査
二運を詳しく見る → 1904–1923三運・震木
三碧木星(禄存)|木:震動・革命・青年
辛亥革命、第一次世界大戦、ロシア革命、関東大震災
三運を詳しく見る → 1924–1943四運・巽木
四緑木星(文曲)|木:風・宣伝・号令が遠くへ届く
北伐、世界恐慌、ナチスの宣伝機構、第二次世界大戦の勃発
四運を詳しく見る → 1944–1963五運・中宮(卦なし)土
五黄土星(廉貞)|土:中央・組み替え・極端
第二次大戦の終結と原爆、国連とブレトン・ウッズ体制、国民政府の台湾移転、土地改革
五運を詳しく見る → 1964–1983六運・乾金
六白金星(武曲)|金:権威・強い指導者・国家的事業
アポロの月面着陸、ニクソン・ショック、台湾の十大建設、改革開放
六運を詳しく見る → 1984–2003七運・兌金
七赤金星(破軍)|金:口・娯楽・金融
台湾の戒厳令解除、ベルリンの壁崩壊、台湾株1万2千ポイント、ITバブル
七運を詳しく見る → 2004–2023八運・艮土
八白土星(左輔)|土:不動産・少男・止まる
FacebookとiPhone、リーマン・ショック、住宅価格の高騰、コロナ禍の封鎖
八運を詳しく見る → 2024–2043九運・離火いま
九紫火星(右弼)|火:光・電気・文明・AI
AIの爆発、電力需要の急増、映像の時代、観測史上最も暑い年
九運を詳しく見る →いまはどこにいるのか:九運・離火(2024〜2043年)
2024年2月4日の立春、人類は八運・艮土から九運・離火へ移りました。この二つの運の性格はほとんど正反対で、2024年以降に「前のやり方が急に通用しなくなった」と感じる人が多いのも、そのためだと説明できます。
八運・艮土
- 艮は山、手、少男、そして止まること
- 財の築き方:動かないものを買い、持ち続け、上がるのを待つ
- キーワード:不動産、スマートフォン、若い起業家、封鎖
- 隠して手に握っているものがいちばん値打ちがあった
九運・離火
- 離は火、光、電気、目、そして中女
- 財の築き方:ものを光らせ、人目につかせ、動きを生む
- キーワード:AIと計算能力、電力とエネルギー、映像コンテンツ、美
- 人目につくものこそ価値を増し、隠したものは熱を失う
この運の象徴の全体像、すでに起きた出来事、そして前回の火の運(1844〜1863年、電信と石油が生まれ、日本に黒船が来た時代)との驚くほどの対照は、九運・九紫火星 離火の詳しい解説へ。この二十年に自分がどこに立てばいいかは、九運・離火の時代をどう生かすかをご覧ください。
自分をだまさずに、この対照をどう読むか
このシリーズでいちばん大切な部分です。ここを読み終えて初めて、上の年表に価値が生まれます。
どの二十年にも、ある卦象に合う大事件は見つかります。答えを知ってから証拠を探せば、的中率は恐ろしいほど高くなって当然です。照合は予測ではありません。
卦象に合う出来事は何度も引用され、合わないもの(しかもそのほうが多い)は誰も口にしません。目にするきれいな対照表は、どれもすでに一度ふるいにかけられています。
語っているのは二十年の時代の空気であって、あなたの家の今年の出来事ではありません。九運で「来年、給料が上がるか」を占うのは、望遠鏡を顕微鏡として使うようなものです。
それでも読む価値があるのはなぜか。三元九運の本当の価値は占いではなく、「二十年」という単位を与えてくれることにあるからです。二十年は、ひとつのやり方が芽生え、定着し、通用しなくなるまでの長さにちょうど重なります。不動産の黄金期も二十年、ソーシャルメディアの黄金期も二十年でした。二十年を目盛りにして振り返る習慣がつけば、「ここ十年ずっと通用してきたこと」を「永遠に通用すること」と取り違えにくくなります。この古いしくみがいまも読まれている理由は、そこにあります。
正直なひとこと:これは時代の背景音であって、あなたへの判決ではありません
三元九運が教えてくれるのは、この二十年にどんなやり方が少ない力で進み、どんな資源に値打ちがあるかです。因果も、個人の答えも与えてはくれません。同じ九運のなかで風に乗って舞い上がる人もいれば、燃え尽きる人もいて、その差は一人ひとりの命式の喜忌と大運にあり、時代にはありません。
もっとも健全な使い方は、二十年という縮尺の地図として使い、当たり馬券としては使わないことです。地図は地形がどちらに傾いているかを教えてくれますが、道は自分で歩くしかありません。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものであり、投資・医療その他の専門的な助言ではありません。
時代は火の運へ。あなたの命式は火を喜ぶか、忌むか
三元九運は誰にとっても共通の背景です。実際に順調かどうかを決めるのは、自分自身の五行の喜忌と大運。命式を出して日干の強弱と用神・喜神を確かめてから、この年表に戻ってきてください。
三元九運のよくある質問
三元九運とは何ですか?どう数えるのですか?
三元九運は180年を一つの周期とする時代区分の方法です。天干と地支の組み合わせは60年(一甲子)で一巡し、三つの甲子を合わせた180年を「三元」と呼んで、上元・中元・下元をそれぞれ60年とします。一つの元をさらに三つに分けた20年を「一運」と呼び、三元で九運になります。九運には順に洛書の九星(一白水星から九紫火星まで)と、対応する卦・五行が配され、その二十年の時代の性質を表します。今回の周期は1864年から数え、2043年で終わり、2044年からまた始まります。
いまは何運ですか?いつ運が替わりますか?
いまは九運・離火で、西暦2024年2月4日の立春に始まり、2043年に終わります。和暦では令和6年から令和25年です。その前は八運・艮土(2004〜2023年)でした。運の切り替えは立春が区切りで、元日でも旧暦の正月でもない点に注意してください。命理の年の区切りはすべて二十四節気が基準です。2044年の立春以降は、次の180年周期の上元・一運(坎水)に入ります。
三元九運の九星は、日本の九星気学と同じですか?
星そのものは同じです。どちらも洛書に由来する一白水星・二黒土星・三碧木星・四緑木星・五黄土星・六白金星・七赤金星・八白土星・九紫火星の九つを使います。違うのは使い方で、九星気学は生まれ年の星(本命星)で個人の性格や年ごとの吉方位を見ますが、三元九運は同じ星を二十年ごとの「時代の担当」に割り当て、180年で一巡する時代区分として使います。ですから「いまは九紫火星の九運」というのは、あなたの本命星とは関係がありません。
九運・離火は何を表しますか?八運とはどう違いますか?
九運には離卦が配され、離は火、光、電気、目、中女、文明を表し、AIと計算能力、電力とエネルギー、映像とコンテンツ、美の産業、精神や心にかかわる分野に対応します。八運には艮卦が配され、艮は山、土、手、少男、止まることを表し、不動産、保有型の資産、境界に対応します。二つの財の築き方はほとんど正反対で、八運は「動かないものを買い、握って値上がりを待つ」、九運は「ものを光らせ、人目につかせ、動きを生む」です。2024年以降に古いやり方が骨の折れるものになったと感じる人が多いのも、これが理由の一つです。
三元九運と四柱推命の大運は同じものですか?
違います。物差しがまったく違います。三元九運は全人類に共通の時代の気候で、一運20年、世界中が同時に替わります。四柱推命の大運はあなた個人のリズムで、一つが10年、生まれ月の柱と性別・陰陽による順行・逆行で出すため、人によって違います。ですから同じ九運のなかでも追い風の人と向かい風の人がいて、あなたを決めるのは自分の大運と喜忌であり、三元九運は背景にすぎません。二つを合わせて読むには、まず区別することです。
三元九運と玄空飛星は同じものですか?
関係はありますが、層が違います。三元九運が扱うのは「時間」――いまは何運で、この二十年の気はどの五行に傾いているか――です。玄空飛星は、この時間のパラメーターを一軒の家の方位や間取りに当てはめ、ある方位のその期間の吉凶を割り出すもので、住まいの風水の実践レベルに属します。簡単に言えば、三元九運は時計で、玄空飛星はその時計を使って家を読むものです。「五黄大煞」「二黒病符」などの言い方はもともと飛星で方位を論じるためのもので、そのまま「〇運の二十年はずっと凶」と言うのは物差しの誤用です。
歴史の出来事は本当にどの運にも当てはまるのですか?
当てはまるものは多いのですが、三つのことに正直に向き合う必要があります。第一に後知恵。先に卦象を知ってから証拠を探せば、的中率が高いのは当然です。第二に生存者バイアス。合う出来事は繰り返し引用され、合わないもの(しかもそのほうが多い)は語られません。第三に物差しの取り違え。語っているのは二十年の時代の空気であって、個人の一年や半年を占うことはできません。このしくみが本当に役に立つのは、「二十年」という目盛りを与えてくれるところです。ひとつのやり方が芽生え、定着し、通用しなくなるまでの長さに、ちょうど重なるのです。