四柱推命の名付け:まず用神・喜神、次に字の五行
「四柱推命で名前をつける」と聞くと神秘的ですが、分解すると二つのステップしかありません。命式からその人に必要な五行(用神・喜神)を見つけること、そして五行がそれにあたる字を選ぶことです。難しいのは二つ目で、ある字が何の五行かは流派によって答えが違い、しかもよく矛盾します。このページでは、この二つを順にわかりやすく説明します。なお本ページの考え方は台湾・中華圏の名付けの習慣がもとになっています。日本で名前をつける場合は、戸籍法で使える字(常用漢字と人名用漢字)が決まっていること、読み方の自由度は比較的高くても、画数は読みではなく字形で数えることを念頭に置いてください。
名付けの順番
- 出生時刻を確かめる:時刻によって用神・喜神が変わることがあります。新生児は出生証明書(日本では出生証明書・母子健康手帳)の時刻を基準にし、境目なら出生時刻の補正も参考に。
- 用神・喜神を見つける:まず日干の強弱を判断し、それから用神・喜神と忌神を決めます。用神・喜神をご覧ください。
- 字の五行の決め方を一つに決める:字形(部首)・画数・字義のどれか一派を選び、名前全体をその基準で統一します。字の五行の見方へ。
- 字を選び、組み合わせ、声に出す:字の意味、読み、画数、家に代々伝わる字などは、五行より大切なことが多いものです。名付けの手順へ。
ある字が何の五行かは、流派によって違う
| 流派 | 決め方 | 長所 | 限界 |
|---|---|---|---|
| 字形・部首派 | 部首で決める:木・艸(くさかんむり)・竹・禾は木、火・日は火、土・山・田・石は土、金・玉は金、水・雨・冫・巛は水 | ひと目でわかり、客観的な根拠がある | 部首がこれらにあたる字は約 33.7% だけで、残りは判定できない |
| 画数・数理派 | 康熙字典の画数の末尾で決める:1・2 は木、3・4 は火、5・6 は土、7・8 は金、9・0 は水 | どの字でも判定できる | 字形や画数の数え方が変わると五行も変わる |
| 字義派 | 字の意味で決める:「晴」は日の光で火、「涵」は水にかかわるので水 | 字そのものに最も近い | 人によって解釈が分かれ、同じ字でも読み方が変わる |
集計方法:Unicode Unihan 16.0.0 の部首データと康熙字典の画数を使い、CJK 統合漢字の基本区(U+4E00〜9FFF)の全字を一字ずつ調べました。部首派は、五行の割り当てがどの説でも一致する 16 の部首だけで判定しています。
両派が同じ五行と判定する割合は、でたらめに当てても当たる五分の一とほとんど同じです。ですから混ぜて使わないこと。部首派で選んだ字を数理派で確かめると、ほぼ確実に「合わない」結果になります。一派に決めて名前全体を統一するのが、誠実なやり方です。
用神・喜神の五行を調べ、名前の各字の五行と照らし合わせる
新暦の生年月日(出生時刻は省略可)を入れると、用神・喜神と忌神、用神・喜神の五行ごとの例字を表示します。名前(漢字)も入れると、各字の五行を「字形・部首派」と「画数・数理派」で並べて示します。計算はすべてお使いのブラウザの中で行い、データは送信されません。
生年月日は新暦で入力します。子時は夜 11 時で日付が変わる扱いです。画数は康熙字典の字形(旧字体)で数え、姓名判断(五格)と同じ字表(Unicode Unihan)を使います。ひらがな・カタカナは対象外です。
よくある三つの誤解
命式に足りない五行を、名前で補えばよい。
足りない五行が、必要な五行とは限りません。身強の人に印星が欠けていても、補えばさらに強くなるだけです。補うべきは用神・喜神で、足りないものではありません。用神・喜神で名付けると足りない五行は補うべきかをご覧ください。
名前の五行で運命が変わる。
名前は毎日呼ばれ、書かれるしるしです。よい名前が気分や自信を支えるのは本当ですが、生まれ持った命式を変えることはできず、忌神の運を喜神の運に変えることもありません。
八十一数で大吉の名前なら必ずよい名前だ。
八十一数は姓名判断(五格)のもので、吉凶表は流派によって違います。当サイトの八十一数のページでは二つの版を並べ、食い違うものは「流派で異なる」と示しています。四柱推命の用神・喜神とは別の体系です。
さらに読む
正直なひとこと:名前は一生使うものです
名前の五行は、四柱推命の名付けで最も強調され、また最も誇張されやすい部分です。当サイトにできるのは、用神・喜神の五行を見つけることと、字の五行を決める各流派のやり方を並べて見せることまで。字の意味、呼びやすさ、書きやすさ、家族の願いのほうが、五行よりずっと確かなものです。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたもので、有料の命名は行わず、名前の良し悪しの評価もしません。
子どもの命式をしっかり読みたいなら
詳しい命式鑑定では、用神・喜神、性格、学び、生活リズムなど 12 の面を読み解きます。名付けはそのごく一部です。
四柱推命の名付けのよくある質問
四柱推命で名付けするにはどうすればいいですか?
二つのステップです。まず命式から用神・喜神(その人に必要な五行)を見つけ、次に五行がそれにあたる字を選びます。字の五行は部首・康熙字典の画数・字義などで決め方が分かれるので、一派に決めて名前全体を統一します。
命式に足りない五行は、名前で補うべきですか?
そうとは限りません。足りない五行と必要な五行は別で、補うべきは用神・喜神です。たとえば身強の人に印星が欠けていても、印星を補うと命式がさらに偏ります。
ある字の五行はどう判断しますか?
よく使われるのは三つの流派です。部首で見る(きへんは木、さんずいは水)、康熙字典の画数の末尾で見る(1・2 は木、3・4 は火……)、字義で見る。結果はよく食い違い、当サイトの検証では二派が同じ五行と判定するのは約二割でした。
四柱推命の名付けと姓名判断(五格)はどう違いますか?
四柱推命の名付けは、字の五行が命式の用神・喜神に合うかを見ます。姓名判断(五格)は、姓名の画数から作る天格・人格・地格や八十一数を見ます。二つは別の体系です。
日本の名前にも使えますか?
考え方はそのまま使えますが、日本の名前は常用漢字と人名用漢字の範囲でしか届け出られません。読み方の自由度は比較的高くても、画数は読みではなく字形で数えます。当サイトの画数は康熙字典の旧字体によるため、新字体の字は画数が異なる場合があり、ひらがな・カタカナの名前は対象外です。
改名すると運が変わりますか?
名前で生まれ持った命式は変わらず、大運や流年の向きも変わりません。よい名前の価値は、呼びやすく書きやすく、意味がよく、自信を持てることにあり、そのほうが五行よりずっと確かです。