月老霊籤 第23番(中)

只一點故情留,直似春蠶到老,尚把絲抽。 ただ一点、昔の情が残るばかり。まるで春の蚕が老いるまで、なお糸を吐き続けるように。

籤の原文と現代語訳

只一點故情留
ただ一点、昔の情が残るばかり。

直似春蠶到老
まるで春の蚕が老いるまで、

尚把絲抽
なお糸を吐き続けるように。

籤番等級出典
第23番(第二十三籤)中(吉凶半ば)洪昇『長生殿』第三十七齣
洪昇《長生殿》第三十七齣

校勘:『長生殿』の原文は「似春蠶到死,尚把絲抽」。流布本のまま記載。

典故:原典は何を語っているか

亡くなった楊貴妃の魂のひとり語りです。前世の縁は散る花や流れる水のようで、わずかな昔の情だけが残り、春の蚕が死ぬまで糸を吐くようだ、と語ります。

清初の洪昇の伝奇『長生殿』は、唐の玄宗と楊貴妃を描いています。第三十七齣「尸解」(しかい)は馬嵬坡(ばかいは)の兵変の後の話です。楊玉環(ようぎょくかん)はすでに亡くなっていますが、魂は土地神から通行証を授かり、風に乗って行き来できるようになりました。彼女はただ、遠く蜀の地にいる玄宗にもう一度会いたいと願っています。渭橋(いきょう)に登って西を望み、飛んで行こうとしますが、風に吹き戻されて馬嵬の駅に帰され、かつて命を落とした仏堂と梨の木のそばに戻ってしまいます。

彼女は地に座りこんで泣き、この曲を歌います。後半では、玄宗は蜀の行宮でひとり憂い、自分は馬嵬坡の墓でむなしく待つ、離れた二つの場所で同じ恨みを抱いている、と歌います。歌い終えて間もなく、織女が玉帝の勅命を受けてやって来て、彼女の悔い改めが真心からのものであることを認め、仙籍に戻って蓬莱(ほうらい)へ帰ることを許します。

人はもういなくても、情はまだ残っている。月老籤はこの曲文を借りて、別れた後もなお手放せない心のうちを語っています。

意味

昔の恋を断ち切れず、心がまだ離れられずにいます。本当によりを戻せる見込みがあるのか、それとも自分だけが気にかけているのか、見分けることが大切です。

ひとこと:手放せないときは、自分の気持ちだけでなく、まず相手の気持ちを確かめてください。

これは籤の文句と原典に沿った読み方です。あなたの問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねるのがいちばん確かです。

月下老人に籤を願う手順(台湾の廟の場合)

  1. 月下老人(月老)は、城隍廟や媽祖廟(天后宮)などの脇殿に祀られていることが多い神様です。廟の順路に従って、まず主神にお参りしてから月老の前へ進みます。
  2. 月老に名前・生年月日・住所を告げ、いまの恋愛の状況と、尋ねたい一つのことを伝えます(たとえば「この関係は長続きしますか」「いつ相手に出会えますか」)。
  3. 三日月形の木片二つ「ポエ(筊杯)」を投げ、籤を引いてよいか伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出る「聖杯(せいはい)」が「はい」の合図です。竹の棒を一本引いたら、もう一度ポエを投げて「この番号でよいか」を確かめます。聖杯が三回続くまで確かめる廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 番号の籤紙を受け取ります。月老籤の文句は古典の原文なので、意味はもとの文脈と合わせて読むのが基本です。わからなければ廟の解籤の方に尋ねます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の言葉と照らし合わせやすくなります。月老籤は縁結び・恋愛専用の籤なので、ほかのことは廟の一般の籤詩で伺います。

よくある誤解

「下」の籤が出たら、この恋はもう望みがない。

等級は大まかな方向にすぎません。月老籤の多くは心構えややり方を戒めるもので、同じ籤でも尋ねる事柄によって意味が変わります。

よい籤が出るまで、同じことを何度も引き直してよい。

習わしでは一つのことに一度だけ引きます。迷いが残るなら、廟の解籤の方に尋ねるか、しばらく時間をおいてから改めて伺います。

前の籤:第22番/次の籤:第24番

ひとこと正直に:籤は信仰で、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤の原文は、ネット上に流布する三つの版を比べたうえで、『詩経』・四書・『春秋左氏伝』・『西廂記』などの原典と一句ずつ照らし合わせています。明らかな写し間違いだけを改め、改めた箇所は各ページに流布本の字を示しました。等級は流布本に従い、本サイトが独自に吉凶を判断することはしません。現代語訳・典故の解説・意味・ひとことは本サイトが籤と原典から書いたもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟の解籤の方に尋ねてください。恋愛以外の法律・医療・お金の問題は専門家に相談してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

籤のあとは、二人の命式を

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月老霊籤 第23番のよくある質問

月老霊籤の第23番には何と書かれていますか?

「只一點故情留,直似春蠶到老,尚把絲抽。」という文句で、現代語にすると「ただ一点、昔の情が残るばかり。まるで春の蚕が老いるまで、なお糸を吐き続けるように。」という意味です。等級は中、出典は洪昇『長生殿』第三十七齣です。

月老霊籤の第23番はどういう意味ですか?

昔の恋を断ち切れず、心がまだ離れられずにいます。本当によりを戻せる見込みがあるのか、それとも自分だけが気にかけているのか、見分けることが大切です。ひとこと添えるなら、手放せないときは、自分の気持ちだけでなく、まず相手の気持ちを確かめてください。