観音霊籤 第84番(下籤)

「名を求めて徳を失い、人と和することもない」――第84番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。

籤詩の原文

因名喪德不和同

切忌忙中變作凶

醉後不知何處去

青松影裡睡矇矓

現代語訳(本サイト訳):

名を求めて徳を失い、人と和することもない
慌ただしい中で、凶に転じるのは何より避けよ
酔った後は、どこへ行ったかもわからず
青松の影の中で、ぼんやりと眠る
籤番号等級宮典故
第84番下籤未宮荘子、妻を試す(莊子試妻)

典故の解説:民話で、思想家の荘子は死んだふりをして妻の貞節を試したとされ、この話は人気の芝居にもなりました。

もう一つの版

観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「因名喪德如何事,切恐吉中變化凶,酒醉不知何處去,青松影裏夢朦朧」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。

詩意と解曰

詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。

項目原文現代語訳
詩意此卦寒魚離水之象。凡事不可移動也。寒さの中の魚が水を離れる象。何ごとも動かしてはならない。
解曰寒魚離水。美中不足。若問營謀。不如莫起。寒さの中の魚が水を離れる。よいことの中にも足りないところがある。計画を問うなら、始めないほうがよい。
別の版此卦敗德招凶之象。凡事腳踏實地也。別の版の詩意:徳を損ない凶を招く象。何ごとも地に足をつけること。

聖意(問いごとの答え)

この籤の聖意は項目に分かれておらず、全体としての断語が一つだけあります。「此籤六甲煞旺,諸事不利,祈禳保安。」――この籤は妊娠・出産にまつわる凶意が強く、何ごとも不利。お祓いをして無事を祈ること。

読み解き

名を求めて徳を失い、人ともかみ合いません。慌ただしいときは失敗しやすく、酔った後のように、ぼんやりして行き先がわからなくなります。

ヒント:ばたばたしているときこそ頭をはっきりさせ、地に足をつけましょう。

これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。

台湾の廟での観音籤の引き方

  1. 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

よくある誤解

下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。

下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。

同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。

習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。

前の籤:第83番 次の籤:第85番

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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観音霊籤 第84番のよくある質問

観音霊籤の第84番は吉ですか、凶ですか?

籤紙の等級は下籤で、未宮に属し、典故は「荘子、妻を試す」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。

観音霊籤の第84番には何と書いてありますか?

原文は 「因名喪德不和同,切忌忙中變作凶,醉後不知何處去,青松影裡睡矇矓」。現代語訳すると「名を求めて徳を失い、人と和することもない。慌ただしい中で、凶に転じるのは何より避けよ。酔った後は、どこへ行ったかもわからず。青松の影の中で、ぼんやりと眠る」となります。

観音霊籤の第84番はどういう意味ですか?

名を求めて徳を失い、人ともかみ合いません。慌ただしいときは失敗しやすく、酔った後のように、ぼんやりして行き先がわからなくなります。ヒント:ばたばたしているときこそ頭をはっきりさせ、地に足をつけましょう。