観音霊籤 第98番(下籤)

「商いで出入りするにも、事はためらいがち」――第98番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。

籤詩の原文

經商出入事遲疑

恐惹閒愁與是非

如鳥飛投羅網陷

相看能有幾人知

現代語訳(本サイト訳):

商いで出入りするにも、事はためらいがち
つまらぬ憂いや是非を招くおそれがある
鳥が飛んで網に落ちるように
そうなっても、知る人がどれほどいるだろう
籤番号等級宮典故
第98番下籤亥宮吉平、難に遭う(吉平遇難)

典故の解説:宮廷の医師・吉平は曹操毒殺の企てに加わりましたが、計画が露見し、拷問の末に亡くなりました。

もう一つの版

観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「出入求謀事宜遲,急恐憂愁惹是非,如鳥飛入羅網內,脫困能有幾多時」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。

詩意と解曰

詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。

項目原文現代語訳
詩意此卦守舊隨緣之象。凡事不如意主凶也。今のままを守り縁に従う象。何ごとも思うようにならず凶。
解曰守舊隨時。待貴人至。若問諸般。主事定遲。今のままを守り時に従い、貴人が来るのを待つこと。何を問うにしても、事は遅れる。

聖意(問いごとの答え)

聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。

尋ねたこと原文意味
家庭・住まい憂疑心配と迷い
自分自身小人つまらない人に注意
金運破損がある
取引・商売損失損失
結婚不長長続きしない
妊娠・出産刑損傷と損
旅先・離れている人困行き詰まる
田畑・養蚕損損が出る
家畜損損が出る
人探し杳音沙汰なし
訴訟虧損をする
引っ越し勿動動かない
失せ物凶凶
お墓絕ごくわずか

聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。

読み解き

商いや外出のことでためらいがちで、つまらない心配や是非を招きかねません。鳥が網に飛び込むようなもので、それに気づく人も多くはありません。

ヒント:この時期はあまり動かないのが吉。何かあれば信頼できる人に相談しましょう。

これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。

台湾の廟での観音籤の引き方

  1. 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

よくある誤解

下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。

下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。

同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。

習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。

前の籤:第97番 次の籤:第99番

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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観音霊籤 第98番のよくある質問

観音霊籤の第98番は吉ですか、凶ですか?

籤紙の等級は下籤で、亥宮に属し、典故は「吉平、難に遭う」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。

観音霊籤の第98番には何と書いてありますか?

原文は 「經商出入事遲疑,恐惹閒愁與是非,如鳥飛投羅網陷,相看能有幾人知」。現代語訳すると「商いで出入りするにも、事はためらいがち。つまらぬ憂いや是非を招くおそれがある。鳥が飛んで網に落ちるように。そうなっても、知る人がどれほどいるだろう」となります。

観音霊籤の第98番はどういう意味ですか?

商いや外出のことでためらいがちで、つまらない心配や是非を招きかねません。鳥が網に飛び込むようなもので、それに気づく人も多くはありません。ヒント:この時期はあまり動かないのが吉。何かあれば信頼できる人に相談しましょう。