観音霊籤 第60番(下籤)

「薪を抱えて火を消しに行けば、煙はますます立ちこめる」――第60番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。

籤詩の原文

抱薪救火火增烟

燒卻三千及大千

若問營謀併出入

不如收拾莫憂燃

現代語訳(本サイト訳):

薪を抱えて火を消しに行けば、煙はますます立ちこめる
三千世界も大千世界も焼き尽くしてしまう
計画や外出について問うなら
手を引いておくほうがよい、燃え広がるのを憂えずにすむ
籤番号等級宮典故
第60番下籤寅宮赤壁の戦い(赤壁鏖兵)

典故の解説:208 年の赤壁の戦いで、孫権と劉備の連合軍は鎖でつながれた曹操の船団を焼き払い、その南征を打ち砕きました。

もう一つの版

観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「抱薪救火大皆燃,燒遍三千亦復然,若問榮華并出入,不如收拾枉勞心」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。

詩意と解曰

詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。

項目原文現代語訳
詩意此卦抱薪救火之象。凡事亦自謹防也。薪を抱えて火を救う象。何ごとも自ら用心すること。
解曰有千般計。一旦相惹。不如莫動。恐惹禍身。あれこれ策があっても、ひとたび関われば面倒になる。動かないほうがよい。わが身に禍を招くおそれがある。

聖意(問いごとの答え)

聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。

尋ねたこと原文意味
家庭・住まい凶凶
自分自身祈保加護を祈る
金運微微わずか
取引・商売不合合わない
結婚不合合わない
妊娠・出産險危うい
旅先・離れている人滯滞る
田畑・養蚕不利不利
家畜損損が出る
人探し杳音沙汰なし
訴訟虧損をする
引っ越し吉吉
失せ物西方西を探す
お墓平平可もなく不可もなく

聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。

読み解き

薪を抱えて火事を消しに行けば、火はますます燃え上がります。計画や外出のことは、まず手を引くほうがよいでしょう。

ヒント:間違ったやり方で問題に手を出すと、かえってこじれます。

これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。

台湾の廟での観音籤の引き方

  1. 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

よくある誤解

下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。

下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。

同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。

習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。

前の籤:第59番 次の籤:第61番

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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観音霊籤 第60番のよくある質問

観音霊籤の第60番は吉ですか、凶ですか?

籤紙の等級は下籤で、寅宮に属し、典故は「赤壁の戦い」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。

観音霊籤の第60番には何と書いてありますか?

原文は 「抱薪救火火增烟,燒卻三千及大千,若問營謀併出入,不如收拾莫憂燃」。現代語訳すると「薪を抱えて火を消しに行けば、煙はますます立ちこめる。三千世界も大千世界も焼き尽くしてしまう。計画や外出について問うなら。手を引いておくほうがよい、燃え広がるのを憂えずにすむ」となります。

観音霊籤の第60番はどういう意味ですか?

薪を抱えて火事を消しに行けば、火はますます燃え上がります。計画や外出のことは、まず手を引くほうがよいでしょう。ヒント:間違ったやり方で問題に手を出すと、かえってこじれます。