観音霊籤 第76番(中籤)
「魚も竜も入りまじり、思いは同じ」――第76番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。
籤詩の原文
魚龍混雜意和同
耐守寒潭未濟中
不覺一朝頭角聳
禹門一跳到天宮
現代語訳(本サイト訳):
魚も竜も入りまじり、思いは同じ
冷たい淵にじっと耐え、まだ渡りきらない
ある朝、ふと頭角が高くそびえ
禹門をひと跳びして天の宮殿へ
| 籤番号 | 等級 | 宮 | 典故 |
|---|---|---|---|
| 第76番 | 中籤 | 午宮 | 洪武帝、牛を飼う(洪武看牛) |
典故の解説:明を開いて洪武帝となる前の朱元璋は、地主の牛の番をする貧しい少年でした。
もう一つの版
観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「魚龍混雜意相同,耐守深潭待運通,不覺一朝頭聳出,禹門一跳過龍宮」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。
詩意と解曰
詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。
| 項目 | 原文 | 現代語訳 |
|---|---|---|
| 詩意 | 此卦魚龍未變之逸象。凡事待時至可也。 | 魚と竜がまだ化けていない象。何ごとも時が来るのを待てばよい。 |
| 解曰 | 雖是滋基。也要待時。營謀自本。切莫妄為。 | 育つ土台はあっても、時を待たねばならない。計画は自分の本分から。決してむやみなことはしないこと。 |
聖意(問いごとの答え)
聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。
| 尋ねたこと | 原文 | 意味 |
|---|---|---|
| 家庭・住まい | 平安 | 無事 |
| 自分自身 | 康泰 | 安泰 |
| 金運 | 有 | ある |
| 取引・商売 | 待時 | 時を待つ |
| 結婚 | 遲合 | 遅れてまとまる |
| 妊娠・出産 | 生男 | 男の子 |
| 旅先・離れている人 | 遲 | 遅い |
| 田畑・養蚕 | 晚豐 | 後に豊か |
| 家畜 | 尾利 | 終盤によい |
| 人探し | 未遇 | まだ会えない |
| 訴訟 | 延 | 長引く |
| 引っ越し | 守舊 | 現状を守る |
| 失せ物 | 遠 | 遠くにいる |
| お墓 | 發 | 栄える |
聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。
読み解き
魚と竜が入りまじったまま、冷たい淵で待っている状態です。いつか頭角を現し、ひと跳びで禹門を越えます。
ヒント:まずはじっと辛抱を。時が来ないうちにむやみに動かないこと。
これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。
台湾の廟での観音籤の引き方
- 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
- 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
- もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
- 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。
一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。
よくある誤解
下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。
下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。
同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。
習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。
おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です
籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
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観音霊籤 第76番のよくある質問
観音霊籤の第76番は吉ですか、凶ですか?
籤紙の等級は中籤で、午宮に属し、典故は「洪武帝、牛を飼う」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。
観音霊籤の第76番には何と書いてありますか?
原文は 「魚龍混雜意和同,耐守寒潭未濟中,不覺一朝頭角聳,禹門一跳到天宮」。現代語訳すると「魚も竜も入りまじり、思いは同じ。冷たい淵にじっと耐え、まだ渡りきらない。ある朝、ふと頭角が高くそびえ。禹門をひと跳びして天の宮殿へ」となります。
観音霊籤の第76番はどういう意味ですか?
魚と竜が入りまじったまま、冷たい淵で待っている状態です。いつか頭角を現し、ひと跳びで禹門を越えます。ヒント:まずはじっと辛抱を。時が来ないうちにむやみに動かないこと。