観音霊籤 第66番(下籤)

「道は険しく、馬で行く人は遠く去り」――第66番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。

籤詩の原文

路險馬行人去遠

失群羊困虎相當

危灘船過風翻浪

春暮花殘天降霜

現代語訳(本サイト訳):

道は険しく、馬で行く人は遠く去り
群れをはぐれた羊が、虎に行く手をふさがれる
危ない瀬を舟で越えれば、風が波を逆巻かせ
春の終わりに花は散り、天から霜が降る
籤番号等級宮典故
第66番下籤卯宮覇王、囲まれる(霸王被困)

典故の解説:西楚の覇王・項羽は垓下で包囲され、敵陣から故郷・楚の歌が聞こえてきたことで、すべてを失ったと悟りました。「四面楚歌」の故事です。

もう一つの版

観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「路險馬嬴人行急,失群軍卒困相當,灘高風浪船棹破,日暮花殘天降霜」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。

詩意と解曰

詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。

項目原文現代語訳
詩意此卦船破下灘之象。凡事險阻提防也。破れた舟で瀬を下る象。何ごとも険しく阻まれる。用心すること。
解曰守舊守舊。安靜無咎。不用求謀。自在優游。今のままを守り、今のままを守る。静かにしていればとがめはない。計画を求めるまでもない。気ままにゆったり過ごすこと。

聖意(問いごとの答え)

聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。

尋ねたこと原文意味
家庭・住まい憂疑心配と迷い
自分自身災耗災いと損耗
金運破失失う
取引・商売敗崩れる
結婚不長長続きしない
妊娠・出産危險危険
旅先・離れている人阻妨げがある
田畑・養蚕損損が出る
家畜損損が出る
人探し杳音沙汰なし
訴訟虧損をする
引っ越し莫動動かない
失せ物難難しい
お墓不利不利

聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。

読み解き

道は険しく馬は疲れ、群れからはぐれて追い詰められ、舟は破れて波は荒れ、花は散って霜が降りる。どこを向いても難所ばかりです。

ヒント:今は計画を立てるときではありません。静かに守るのがいちばん安全です。

これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。

台湾の廟での観音籤の引き方

  1. 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

よくある誤解

下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。

下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。

同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。

習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。

前の籤:第65番 次の籤:第67番

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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観音霊籤 第66番のよくある質問

観音霊籤の第66番は吉ですか、凶ですか?

籤紙の等級は下籤で、卯宮に属し、典故は「覇王、囲まれる」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。

観音霊籤の第66番には何と書いてありますか?

原文は 「路險馬行人去遠,失群羊困虎相當,危灘船過風翻浪,春暮花殘天降霜」。現代語訳すると「道は険しく、馬で行く人は遠く去り。群れをはぐれた羊が、虎に行く手をふさがれる。危ない瀬を舟で越えれば、風が波を逆巻かせ。春の終わりに花は散り、天から霜が降る」となります。

観音霊籤の第66番はどういう意味ですか?

道は険しく馬は疲れ、群れからはぐれて追い詰められ、舟は破れて波は荒れ、花は散って霜が降りる。どこを向いても難所ばかりです。ヒント:今は計画を立てるときではありません。静かに守るのがいちばん安全です。