観音霊籤 第38番(下籤)
「鏡のような月が、鞘から抜けたように中天に出る」――第38番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。
籤詩の原文
鏡月當空出匣時
剎那雲霧暗迷離
寬心守待浮雲散
更改相宜可望為
現代語訳(本サイト訳):
鏡のような月が、鞘から抜けたように中天に出る
けれどたちまち雲と霧がかかり、ぼんやりとかすむ
心を広く持って、浮き雲が散るのを待ち
ふさわしく改めれば、望みはかなう
| 籤番号 | 等級 | 宮 | 典故 |
|---|---|---|---|
| 第38番 | 下籤 | 申宮 | 何文秀、難に遭う(何文秀遇難) |
典故の解説:越劇の物語で、学者の何文秀は権力者に陥れられて処刑されかけましたが、無実が明らかになり、のちに官職に就きました。
もう一つの版
観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「月照天宅靜處期,忽遭雲霧又昏迷,寬心祈信雲霞散,此時更改好施為」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。
- 版本二では宅を書とする。
詩意と解曰
詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。
| 項目 | 原文 | 現代語訳 |
|---|---|---|
| 詩意 | 此卦雲霧遮月之象。凡事未遂守舊也。 | 雲と霧が月を隠す象。何ごともまだかなわない。今のままを守ること。 |
| 解曰 | 家道憂凶。人口有災。祈福保慶。猶恐破財。 | 家に憂いと凶があり、家族に災いがある。福を祈って慶びを保っても、なお財を失うおそれがある。 |
聖意(問いごとの答え)
聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。
| 尋ねたこと | 原文 | 意味 |
|---|---|---|
| 家庭・住まい | 不安 | 落ち着かない |
| 自分自身 | 祈保 | 加護を祈る |
| 金運 | 難 | 難しい |
| 取引・商売 | 待時 | 時を待つ |
| 結婚 | 難合 | 合いにくい |
| 妊娠・出産 | 虛驚 | 驚くが実害なし |
| 旅先・離れている人 | 阻 | 妨げがある |
| 田畑・養蚕 | 損 | 損が出る |
| 家畜 | 損 | 損が出る |
| 人探し | 遇 | 会える |
| 訴訟 | 和 | 和解する |
| 引っ越し | 安 | 穏やか |
| 失せ物 | 虛 | 戻りにくい |
| お墓 | 宜修 | 手入れが必要 |
聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。
読み解き
鏡のような月が顔を出したと思ったら、また雲と霧に隠れてしまいます。雲が散るのを落ち着いて待ち、それからやり方を変えましょう。
ヒント:事がかなわないうちはまず守り、状況がはっきりしてから調整しましょう。
これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。
台湾の廟での観音籤の引き方
- 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
- 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
- もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
- 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。
一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。
よくある誤解
下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。
下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。
同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。
習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。
おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です
籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
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観音霊籤 第38番のよくある質問
観音霊籤の第38番は吉ですか、凶ですか?
籤紙の等級は下籤で、申宮に属し、典故は「何文秀、難に遭う」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。
観音霊籤の第38番には何と書いてありますか?
原文は 「鏡月當空出匣時,剎那雲霧暗迷離,寬心守待浮雲散,更改相宜可望為」。現代語訳すると「鏡のような月が、鞘から抜けたように中天に出る。けれどたちまち雲と霧がかかり、ぼんやりとかすむ。心を広く持って、浮き雲が散るのを待ち。ふさわしく改めれば、望みはかなう」となります。
観音霊籤の第38番はどういう意味ですか?
鏡のような月が顔を出したと思ったら、また雲と霧に隠れてしまいます。雲が散るのを落ち着いて待ち、それからやり方を変えましょう。ヒント:事がかなわないうちはまず守り、状況がはっきりしてから調整しましょう。