観音霊籤 第63番(中籤)

「昔、舟に乗っていて針を落とした」――第63番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。

籤詩の原文

昔日行船失了針

今朝依舊海中尋

若還尋得原針在

也費工夫也費心

現代語訳(本サイト訳):

昔、舟に乗っていて針を落とした
今日もまだ、海の中を探している
もしもとの針が見つかったとしても
手間もかかれば、心も費やす
籤番号等級宮典故
第63番中籤卯宮女媧、石を煉る(女媧氏煉石)

典故の解説:天が裂けたとき、女神・女媧は五色の石を溶かしてそれを繕いました。壊れたものを直すための大仕事の話です。

もう一つの版

観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「昔然行船失了針,今朝依舊海中尋,若然尋得原針在,也費工夫也費心」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。

詩意と解曰

詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。

項目原文現代語訳
詩意此卦海中尋針之象。凡事費心勞力也。海の中で針を探す象。何ごとも心を砕き力を費やす。
解曰福是祿基。祿是福種。說得分明。切宜守謹。福は禄の基、禄は福の種。はっきり言っておく。くれぐれも慎んで守ること。

聖意(問いごとの答え)

聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。

尋ねたこと原文意味
家庭・住まい欠利利が少ない
自分自身謹防用心する
金運有ある
取引・商売成成る
結婚不合合わない
妊娠・出産阻妨げがある
旅先・離れている人滯滞る
田畑・養蚕吉吉
家畜莫養育てないほうがよい
人探し難難しい
訴訟宜和和解がよい
引っ越し宜遷移るほうがよい
失せ物凶凶
お墓暫安ひとまず安全

聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。

読み解き

昔落とした針を海の中で探すようなものです。見つかったとしても、時間も心労もかかります。

ヒント:過去を取り戻したいなら、まずその代価に見合うかどうかを考えましょう。

これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。

台湾の廟での観音籤の引き方

  1. 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
  2. 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
  3. もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
  4. 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。

一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。

よくある誤解

下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。

下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。

同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。

習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。

前の籤:第62番 次の籤:第64番

おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です

籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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観音霊籤 第63番のよくある質問

観音霊籤の第63番は吉ですか、凶ですか?

籤紙の等級は中籤で、卯宮に属し、典故は「女媧、石を煉る」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。

観音霊籤の第63番には何と書いてありますか?

原文は 「昔日行船失了針,今朝依舊海中尋,若還尋得原針在,也費工夫也費心」。現代語訳すると「昔、舟に乗っていて針を落とした。今日もまだ、海の中を探している。もしもとの針が見つかったとしても。手間もかかれば、心も費やす」となります。

観音霊籤の第63番はどういう意味ですか?

昔落とした針を海の中で探すようなものです。見つかったとしても、時間も心労もかかります。ヒント:過去を取り戻したいなら、まずその代価に見合うかどうかを考えましょう。