観音霊籤 第70番(下籤)
「来る日も来る日も、せわしい蜂のように」――第70番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。
籤詩の原文
朝朝役役恰如蜂
飛來飛去西復東
春暮花殘無覔處
此身不戀舊叢中
現代語訳(本サイト訳):
来る日も来る日も、せわしい蜂のように
西へ東へと飛び回る
春の終わりに花は散り、探す当てもない
この身はもう、古い茂みに未練はない
| 籤番号 | 等級 | 宮 | 典故 |
|---|---|---|---|
| 第70番 | 下籤 | 辰宮 | 李密、唐に背く(李密反唐) |
典故の解説:李密は隋末の反乱軍の指導者で、新たに興った唐に一度は降りましたが、再び背いて討たれました。
もう一つの版
観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「朝朝恰似采花蜂,飛出西南又走東,春盡花殘無覓處,此心不變舊行蹤」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。
- 覔は覓と音も意味も同じ。
詩意と解曰
詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。
| 項目 | 原文 | 現代語訳 |
|---|---|---|
| 詩意 | 此卦蜜蜂采花之象。凡事勞心費力也。 | 蜂が花の蜜を集める象。何ごとも心を砕き力を費やす。 |
| 解曰 | 無覓春色。久雨不晴。求謀動用。不如安靜。 | 春の彩りは見つからず、長雨は晴れない。計画して動くより、静かにしているほうがよい。 |
| 別の版 | 無覓本作產朝 | 「無覓」(見つからない)の句を、底本は產朝とも記す。 |
聖意(問いごとの答え)
聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。
| 尋ねたこと | 原文 | 意味 |
|---|---|---|
| 家庭・住まい | 口舌 | 口論 |
| 自分自身 | 小人 | つまらない人に注意 |
| 金運 | 破耗 | 損耗 |
| 取引・商売 | 反覆 | 二転三転 |
| 結婚 | 不長 | 長続きしない |
| 妊娠・出産 | 虛花 | 見かけ倒し |
| 旅先・離れている人 | 杳 | 音沙汰なし |
| 田畑・養蚕 | 損 | 損が出る |
| 家畜 | 損 | 損が出る |
| 人探し | 無蹤 | 行方知れず |
| 訴訟 | 虧 | 損をする |
| 引っ越し | 守舊 | 現状を守る |
| 失せ物 | 空 | なくなる |
| お墓 | 改 | 改める |
聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。
読み解き
一日じゅう飛び回る蜂のようですが、春の終わりで花は散り、見つかりません。もとの場所にも未練はありません。
ヒント:骨折り損になっているときは、いったん止まって方向を考え直しましょう。
これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。
台湾の廟での観音籤の引き方
- 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
- 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
- もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
- 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。
一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。
よくある誤解
下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。
下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。
同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。
習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。
おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です
籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
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観音霊籤 第70番のよくある質問
観音霊籤の第70番は吉ですか、凶ですか?
籤紙の等級は下籤で、辰宮に属し、典故は「李密、唐に背く」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。
観音霊籤の第70番には何と書いてありますか?
原文は 「朝朝役役恰如蜂,飛來飛去西復東,春暮花殘無覔處,此身不戀舊叢中」。現代語訳すると「来る日も来る日も、せわしい蜂のように。西へ東へと飛び回る。春の終わりに花は散り、探す当てもない。この身はもう、古い茂みに未練はない」となります。
観音霊籤の第70番はどういう意味ですか?
一日じゅう飛び回る蜂のようですが、春の終わりで花は散り、見つかりません。もとの場所にも未練はありません。ヒント:骨折り損になっているときは、いったん止まって方向を考え直しましょう。