観音霊籤 第74番(下籤)
「飛ぶのを怠けた野の鶴が、自ら籠に入る」――第74番はこう始まります。下に籤詩の原文、全文の現代語訳、典故の解説、聖意(問いごとの答え)、そして読み解きのヒントを載せています。
籤詩の原文
慵飛野鶴自投籠
欲舉鵬霄落陷中
南北東西混障碍
此身憔悴恨無窮
現代語訳(本サイト訳):
飛ぶのを怠けた野の鶴が、自ら籠に入る
大鵬のように高く飛ぼうとして、罠に落ちる
東西南北、どこも障りだらけ
この身はやつれ、悔しさは尽きない
| 籤番号 | 等級 | 宮 | 典故 |
|---|---|---|---|
| 第74番 | 下籤 | 巳宮 | 秦軍敗れ、三将が捕らわれる(秦敗擒三帥) |
典故の解説:紀元前 627 年、鄭を攻めようとした秦軍は殽(こう)の山道で晋に待ち伏せされ、三人の将が捕虜となりました。
もう一つの版
観音籤には広く流布した二系統の字句があり、この籤のもう一つの版は 「似鵠飛來自入籠,欲得番身卻不通,南北東西都難出,此卦誠恐恨無穹」 です。ところどころ字は違いますが、意味は上の版とほぼ同じです。
詩意と解曰
詩意(しい)はその籤の「象(しょう)」をひとことで示し、解曰(かいえつ)は四字句を連ねた短い評です。
| 項目 | 原文 | 現代語訳 |
|---|---|---|
| 詩意 | 此卦似鵠投水(籠)之象。凡事多虛少實也。 | 白鳥が水(籠)に身を投じるような象。何ごとも虚が多く実が少ない。 |
| 解曰 | 進身可(不)得。退步為(不)能。低頭直去。悉在其中。 | 進んでも得られず(「得られる」とする版もある)、退こうにも退けない(「退ける」とする版もある)。頭を低くしてまっすぐ行けば、すべてはその中にある。 |
聖意(問いごとの答え)
聖意(せいい)は、問いの種類ごとに短い答えを示したものです。自分が尋ねたことに当たる行を見てください。
| 尋ねたこと | 原文 | 意味 |
|---|---|---|
| 家庭・住まい | 不安 | 落ち着かない |
| 自分自身 | 困滯 | 行き詰まる |
| 金運 | 小人 | つまらない人に注意 |
| 取引・商売 | 破耗 | 損耗 |
| 結婚 | 刑傷 | あつれきと傷 |
| 妊娠・出産 | 刑劫 | 災難 |
| 旅先・離れている人 | 阻 | 妨げがある |
| 田畑・養蚕 | 缺 | 不作 |
| 家畜 | 瘟 | 家畜の病気 |
| 人探し | 杳 | 音沙汰なし |
| 訴訟 | 禍 | 災い |
| 引っ越し | 不利 | 不利 |
| 失せ物 | 凶 | 凶 |
| お墓 | 絕 | ごくわずか |
聖意にはもともと「疾病」の項目がありますが、本サイトでは載せていません。体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。
読み解き
怠けた野の鶴が自分から籠に入り、高く飛ぼうとして罠に落ちるように、どこへ行っても行く手をふさがれます。
ヒント:進むも退くもできないときは、まず頭を低くして目の前のことをきちんとこなしましょう。
これは字面から読み取った本サイトの解説です。ご自身の問いにどう当てはまるかは、籤を引いた廟の解籤に従ってください。
台湾の廟での観音籤の引き方
- 線香をあげ、観音菩薩に自分の名前・生年月日・住所を告げてから、尋ねたいことを一つはっきり伝えます。
- 三日月形の木片二つ一組の「ポエ」(筊杯)を投げて、籤を引いてよいかを伺います。平らな面と丸い面が一つずつ出れば「聖杯」(聖筊)で、許しが出たしるしです。それから竹の筒を振って、番号のついた籤棒を一本引きます。
- もう一度ポエを投げて、その一本でよいかを確かめます。聖杯が三回続けて出たら確定、という廟が多く、出なければ引き直します。
- 同じ番号の籤紙をもらい、まず詩全体の意味を読み、それから「聖意」のうち自分の問いに当たる項目を見ます。わからなければ廟の方に解籤をお願いできます。
一度に尋ねるのは一つだけ。問いが具体的なほど、籤の意味を当てはめやすくなります。
よくある誤解
下籤を引いたら、その件は必ずうまくいかない。
下籤はたいてい「いったん止まる」「今あるものを守る」「やり方を変える」ための合図です。同じ詩でも、問う内容によって意味は変わります。
同じことを、上籤が出るまで何度でも引き直してよい。
習わしでは一つの件につき一度だけ引きます。迷いが残るなら廟の方に解籤を頼むか、しばらく時間をおいてから改めて尋ねましょう。
おことわり:籤は信仰であり、現代語訳と解説は本サイトの読み方です
籤詩の原文・詩意・解曰・聖意は、台湾のサイト「解籤閣」がまとめた観音籤百首に拠り、ほかの二つの資料と一首ずつ照合しています。廟によって字句や等級が少しずつ異なります。現代語訳と解説は、本サイトが字面から読み取ったもので、廟の正式な解籤ではありません。実際の解釈は、籤を引いた廟や解籤の係の方にお尋ねください。法律・医療・お金の問題は専門家に相談し、体調がすぐれないときは医療機関を受診してください。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
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観音霊籤 第74番のよくある質問
観音霊籤の第74番は吉ですか、凶ですか?
籤紙の等級は下籤で、巳宮に属し、典故は「秦軍敗れ、三将が捕らわれる」です。日本のおみくじの大吉・凶とは付け方が違うので、等級より詩全体の意味を見てください。
観音霊籤の第74番には何と書いてありますか?
原文は 「慵飛野鶴自投籠,欲舉鵬霄落陷中,南北東西混障碍,此身憔悴恨無窮」。現代語訳すると「飛ぶのを怠けた野の鶴が、自ら籠に入る。大鵬のように高く飛ぼうとして、罠に落ちる。東西南北、どこも障りだらけ。この身はやつれ、悔しさは尽きない」となります。
観音霊籤の第74番はどういう意味ですか?
怠けた野の鶴が自分から籠に入り、高く飛ぼうとして罠に落ちるように、どこへ行っても行く手をふさがれます。ヒント:進むも退くもできないときは、まず頭を低くして目の前のことをきちんとこなしましょう。