七殺朝斗と雄宿朝元:将星の格局
七殺(しちさつ)・廉貞(れんてい)・破軍(はぐん)は、古書の中でいずれも武将の気質をまとっています。特定の宮に入るとき、それぞれに七殺朝斗(しちさつちょうと)・雄宿朝元(ゆうしゅくちょうげん)・英星入廟(えいせいにゅうびょう)という格局名があります。三つに共通するのは突進力が強く、責任を引き受ける覚悟があることで、違いはその突き進み方にあります。
七殺朝斗
成格の条件:七殺が単独で子・午・寅・申の命宮に入る(申・午は朝斗、寅・子は仰斗)。
加点と破格:禄存、禄・権・科、左輔・右弼、文昌・文曲、天魁・天鉞が見えれば上。通行本は、吉と凶が同時に会照すれば浮き沈みが大きく、吉が見えずに凶が見えれば劣るとしています。
出典:「骨髄賦」に「七殺朝斗,爵祿榮昌」、『全書』巻三に「七殺寅申子午,一生爵祿榮昌」、「諸星問答論」に「七殺寅申子午宮,四夷拱手服英雄」
七殺は将星で、この四つの宮に単独で入るとき、対宮にはいずれも天府があります。寅・申の対宮は紫微・天府で、まさに紫微に「朝」する形です。子・午の対宮は武曲・天府です。策があり、責任を引き受ける覚悟があって、突進力が規律で引き締められた、計画のある攻め方と読みます。
『全書』・通行本・iztro は子・午・寅・申の四宮を採り、星林学苑と一部の流派は寅・申だけを採ります。呼び名もそろっておらず、通行本は申・午を朝斗、寅・子を仰斗としますが、逆にする流派もあります。本サイトは四宮すべてを判定し、申・午を朝斗(約 1.8%)、寅・子を仰斗(約 1.1%)と表示し、子・午には「対宮は武曲・天府。寅・申だけを採る流派もある」と注記します。
本サイトの実測:命盤の約 2.9% が七殺朝斗に当てはまります。
例の命盤:新暦 1960 年 2 月 22 日、午の刻生まれ(庚子年)。命宮は申で、七殺が入ります(朝斗)。三方四正の吉星と禄・権・科:左輔・文昌・禄存。煞星・化忌・陥:火星・鈴星。
雄宿朝元
成格の条件:廉貞が命宮に入る。申宮は各派共通、寅宮は現代の通説、未宮(廉貞・七殺)は『全書』の原文。
加点と破格:三方四正に煞が加われば平常に下がります(巻三の注に「雄宿朝元格,加殺平常」)。
出典:『全書』巻三に「廉貞申未宮無殺,富貴聲揚播遠名」、「骨髄賦」に「廉貞殺不加,聲名遠播」
廉貞は「囚星」であり「次桃花」でもあり、突進力が強く負けず嫌いで、人づきあいの手腕があります。雄宿朝元は、若いうちから頭角を現しやすく、実行力の強い人と読みます。
これは一般の認識ともっとも食い違う格局です。『全書』巻三の原文は「廉貞申未宮」で、廉貞は申では単独(対宮は貪狼)、未では七殺と同宮します。ところが現代の台湾のサイトの多くは、廉貞が寅・申に入るものを雄宿朝元としています。通行本は「未申」とし、「七殺が加わっても凶とはならない」と言います。廉貞・七殺が未に入るものを「雄宿乾元」と呼ぶ流派もあります。本サイトは三つとも判定し、申宮は各派共通、寅宮は「現代の通説」、未宮の廉貞・七殺は「『全書』の原文」と表示します。
本サイトの実測:命盤の約 2.2% が雄宿朝元に当てはまります。
例の命盤:新暦 1960 年 5 月 3 日、戌の刻生まれ(庚子年)。命宮は未で、廉貞・七殺が入ります。三方四正の吉星と禄・権・科:左輔・右弼・天魁・天鉞・武曲化権。煞星・化忌・陥:陀羅・地空。
英星入廟
成格の条件:破軍が単独で子・午の命宮に入る。
加点と破格:『全書』は甲・癸年生まれを合格とし、丁・己をその次とします(維基文庫本は「丁巳」とするが、「丁己」の誤りと思われます)。丙・戊年は困難が多いとします(維基文庫本は「丙戌」とするが、「丙戊」の誤りと思われます)。煞が見えれば減点です。
出典:「骨髄賦」に「子午破軍,加官進祿」、『全書』巻三に「破軍子午宮無殺,官資清顯至三公」
破軍は子・午でもっとも旺じ、対宮は廉貞・天相です。度胸があり、冒険を恐れず、気が短いところもあり、外に出て道を切り開き、新しい局面を開くことに向いています。
宮の位置は五つの出典で一致しています。星林学苑は、午宮・甲年(廉貞化禄・破軍化権)・煞なし、をさらに正格としています。
本サイトの実測:命盤の約 1.4% が英星入廟に当てはまります。
例の命盤:新暦 1960 年 1 月 24 日、丑の刻生まれ(己亥年)。命宮は子で、破軍が入ります。三方四正の吉星と禄・権・科:天魁・天鉞・禄存・貪狼化権。煞星・化忌・陥:地劫。
誤解:雄宿朝元とは廉貞が寅・申に入ること。
『全書』の原文は「廉貞申未」で、寅・申は現代の台湾での通説です。本サイトは申宮をつねに成立とし、寅・未の二宮はそれぞれ版を注記しています。
誤解:朝斗のほうが仰斗よりよい。
二つは呼び名の違いにすぎず、古書は「朝斗仰斗,爵祿榮昌」とまとめて言っています。本当の違いは三方四正の吉星と煞星にあります。
ほかの格局
率直に言うと:格局は命盤のひとことの要約であって、命盤のすべてではありません
古書は、よく現れて見分けやすい星の組み合わせに名前をつけました。覚えやすく、説明しやすくするためで、それが格局です。命盤の輪郭をすばやくつかむには便利ですが、命盤の吉凶は格局の名前があるかどうかで決まるものではありません。同じ格局でも、三方四正の吉星・煞星・四化が違えば、たどる人生は大きく変わります。当サイトは成格の条件、古書の出典、性格の傾向だけを書き、富貴・貧賤・寿命・健康についての断定はしません。内容は参考・娯楽を目的としたものです。
自分の命盤にどんな格局があるか調べる
新暦の生年月日と出生時刻を入れると、命盤が当てはまるすべての格局、成格の根拠、三方四正の吉星と煞星・化忌を一覧にします。計算はすべてブラウザ内で行います。
七殺朝斗のよくある質問
七殺朝斗と仰斗はどう違いますか?
通行本は、七殺が申・午の命宮に入るものを朝斗、寅・子の命宮に入るものを仰斗と呼びます。古書は「朝斗仰斗、爵禄栄昌」とまとめて言っており、二つは呼び名の違いにすぎません。
雄宿朝元は廉貞がどの宮に入る格局ですか?
『全書』の原文は申・未の二宮で、現代の台湾のサイトの多くは寅・申とします。本サイトは申宮をつねに成立とし、寅宮は現代の通説、未宮(廉貞・七殺の同宮)は『全書』の原文と表示します。
英星入廟とは何ですか?
破軍が単独で子宮か午宮の命宮に入る格局で、対宮は廉貞・天相です。古書は「子午破軍、加官進禄」と言います。