命宮の廉貞:囚星が命宮にある人はどんな人か
廉貞(れんてい)は十四主星の中でもっとも個性の強い星で、古書はその化気を「囚」とし、「次桃花(じとうか)」とも呼びます。廉貞が命宮に入る人は白黒をはっきりさせ、原則も駆け引きも心得ていて、感情の強さも人一倍、好き嫌いもはっきりしています。自分への要求が高く、周りからはつかみどころのない人だと思われることもあります。
廉貞が命宮に入る人の性格
「囚」とは自分を律するという意味です。自分をきちんと律せる廉貞は、ルールも人の心もわかるので、公務・法務・管理・政治の分野で大いに力を発揮します。律しきれない廉貞は、強い感情と欲望が暴走しやすくなります。廉貞が命宮にある命盤では、どの星が廉貞を「抑えて」いるかが要になります。
- 仕事:公務員、法務、管理職、政治、広報、エンターテインメント、デザインなど、手腕と原則の両方が求められる仕事に向きます。
- お金:稼ぎ方に手腕があり、人脈づくりも心得ています。お金の使い方は気分に左右されやすいので、自分なりの決まりが必要です。
- 恋愛:恋愛では情熱的で独占欲が強く、誠実さを重んじます。白黒をはっきりさせる性格なので、裏切りはなかなか受け入れられません。
廟旺と陥:廉貞がもっとも力を発揮する宮
廟旺の廉貞は原則があり迫力もあって権限を握れます。寅・申で廟になる形を、古書は「雄宿朝垣(ゆうしゅくちょうえん)」と呼びます。陥の廉貞は感情と欲望の強さがいっそう増し、浮き沈みも大きくなりがちです。当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、廟:寅・申;利:丑・辰・未・戌;平:子・卯・午・酉;陥:巳・亥です。
次の表は、廉貞が命宮に入るとき、十二の地支それぞれでの廟旺と同宮の主星、そして三方四正にあたる対宮・財帛宮・官禄宮の主星をまとめたものです。これらの位置は星の配置ルールで決まっていて、廉貞の位置が決まればほかの主星もすべて決まるため、同じ地支の廉貞なら三方四正はいつも同じ顔ぶれになります。
| 命宮の位置 | 廟旺 | 同宮の主星 | 対宮(遷移宮) | 財帛宮 | 官禄宮 |
|---|---|---|---|---|---|
| 寅宮 | 廟 | 単独 | 貪狼 | 紫微・天相 | 武曲・天府 |
| 卯宮 | 平 | 破軍 | 天相 | 紫微・七殺 | 武曲・貪狼 |
| 辰宮 | 利 | 天府 | 七殺 | 紫微 | 武曲・天相 |
| 巳宮 | 陥 | 貪狼 | 空宮 | 紫微・破軍 | 武曲・七殺 |
| 午宮 | 平 | 天相 | 破軍 | 紫微・天府 | 武曲 |
| 未宮 | 利 | 七殺 | 天府 | 紫微・貪狼 | 武曲・破軍 |
| 申宮 | 廟 | 単独 | 貪狼 | 紫微・天相 | 武曲・天府 |
| 酉宮 | 平 | 破軍 | 天相 | 紫微・七殺 | 武曲・貪狼 |
| 戌宮 | 利 | 天府 | 七殺 | 紫微 | 武曲・天相 |
| 亥宮 | 陥 | 貪狼 | 空宮 | 紫微・破軍 | 武曲・七殺 |
| 子宮 | 平 | 天相 | 破軍 | 紫微・天府 | 武曲 |
| 丑宮 | 利 | 七殺 | 天府 | 紫微・貪狼 | 武曲・破軍 |
表の「空宮」は、その宮に十四主星がないことを表します。読むときは対宮の主星を借り、宮の中の補助星と四化に特に注目します。
命宮の廉貞の六つの組み合わせ
十二の地支は二つずつ向かい合って冲し、向かい合う二つの宮は同宮の主星が同じになるため、廉貞が命宮に入る形は全部で六つの組み合わせしかありません。二つの宮の違いは廟旺と、遷移宮から見た角度にあります。
廉貞・天相の同宮(子・午)
子宮は廉貞(平)・天相(廟)、午宮は廉貞(平)・天相(廟)。対宮:破軍;財帛宮:紫微・天府;官禄宮:武曲。廉貞が命宮に入る人の約 17.4% がこの組み合わせです。
囚星と印星の組み合わせで、天相が廉貞に決まりを守らせ、正直で信用を重んじ、公務員・法務・管理職に向きます。天相は子・午で廟となり、廉貞の組み合わせの中では比較的穏やかな形です。古書の「刑忌夾印」の戒めには注意が必要で、左右の宮を擎羊と化忌に挟まれると、人の問題に巻き込まれやすくなります。あわせて読みたい:命宮の天相。
廉貞・七殺の同宮(丑・未)
丑宮は廉貞(利)・七殺(廟)、未宮は廉貞(利)・七殺(廟)。対宮:天府;財帛宮:紫微・貪狼;官禄宮:武曲・破軍。廉貞が命宮に入る人の約 16.4% がこの組み合わせです。
囚星と将星の組み合わせで、行動力が強く攻めに強く、気性も激しめです。この組み合わせは丑・未に入り、七殺は廟となります。古書には「廉殺丑未、富を積むの人」という言葉があり、実直な努力で財を築くとしています。煞星と重なるときは衝動的な行動に注意が必要で、古書の廉貞・七殺が擎羊・陀羅と出会う形への評はかなり厳しいものです。あわせて読みたい:命宮の七殺。
廉貞単独(対宮に貪狼)(寅・申)
寅宮は廉貞(廟)、申宮は廉貞(廟)。対宮:貪狼;財帛宮:紫微・天相;官禄宮:武曲・天府。廉貞が命宮に入る人の約 18.3% がこの組み合わせです。
廉貞が寅・申で廟となる形で、古書は「雄宿朝垣」と呼びます。個性が強く、原則があり手腕もあって、公務員・管理職・法務に向きます。対宮は貪狼で、人づきあいと欲望のエネルギーもとても強いのですが、廟の廉貞ならこのエネルギーをうまく抑えられます。
廉貞・破軍の同宮(卯・酉)
卯宮は廉貞(平)・破軍(陥)、酉宮は廉貞(平)・破軍(陥)。対宮:天相;財帛宮:紫微・七殺;官禄宮:武曲・貪狼。廉貞が命宮に入る人の約 17.6% がこの組み合わせです。
囚星と耗星の組み合わせで、二つの星は卯・酉でいずれも力を得ない位置にあり、反骨精神があって壊すことも築くこともいとわず、人生の起伏が大きめです。技術・自衛官や警察官・開拓型の仕事に向きます。課題は衝動と不安定さで、化禄・化権や吉星と重なると、破壊力が開拓力に変わります。あわせて読みたい:命宮の破軍。
廉貞・天府の同宮(辰・戌)
辰宮は廉貞(利)・天府(廟)、戌宮は廉貞(利)・天府(廟)。対宮:七殺;財帛宮:紫微;官禄宮:武曲・天相。廉貞が命宮に入る人の約 13.0% がこの組み合わせです。
囚星と庫星の組み合わせで、天府が廉貞の激しさを落ち着かせ、抜け目がなく手腕もあり、守ることを心得ていて、管理職・財務・公務員に向きます。この組み合わせは辰・戌に入り、天府は廟となるので、廉貞の組み合わせの中でもっとも安定した形です。弱点は保守的で警戒心が強いことです。あわせて読みたい:命宮の天府。
廉貞・貪狼の同宮(巳・亥)
巳宮は廉貞(陥)・貪狼(陥)、亥宮は廉貞(陥)・貪狼(陥)。対宮:空宮;財帛宮:紫微・破軍;官禄宮:武曲・七殺。廉貞が命宮に入る人の約 17.4% がこの組み合わせです。
次桃花と正桃花の組み合わせで、二つの星は巳・亥でいずれも陥となり、欲望と感情の強さが高く、人づきあいも恋愛も華やかですが、浮き沈みも起こりがちです。古書の廉貞・貪狼への評は控えめですが、現代的に読めば、魅力も才芸もとても強く、要は自分を律せるかどうかです。芸能・デザイン・広報・営業に向きます。あわせて読みたい:命宮の貪狼。
生年四化が命宮に入るとき
- 廉貞の化禄(甲年生まれ):廉貞が化禄になって命宮にあると、魅力と人望が実際の資源に変わり、関係づくりが上手で、広報・営業・エンターテインメントに向きます。当サイトの集計では、廉貞が命宮に入る人の約 11.0% が、生年の化禄を命宮に持っています。
- 廉貞の化忌(丙年生まれ):廉貞が化忌になって命宮にあると、感情がいっそう強くなり、揉めごとも増え、人と正面からぶつかりがちです。強いエネルギーを専門分野に向けることを覚えましょう。当サイトの集計では、廉貞が命宮に入る人の約 9.4% が、生年の化忌を命宮に持っています。
男性の命盤と女性の命盤
男性:古書は男性の廉貞を「気性が激しく負けず嫌い」としています。現代的に読めば、迫力と原則があり、決断が求められる仕事に向きます。恋愛では情熱的ですが、負けず嫌いから口論になることもあります。
女性:古書の女性の廉貞に対する評は保守的で、恋愛の星と結びつけて語られることが多いものです。現代的に読めば、魅力と手腕と主体性を備え、管理職・法務・広報に向きます。恋愛では好き嫌いがはっきりしていて、彼女の感情の強さを受け止められる相手が必要です。
古書は伝統的な社会で書かれたもので、男女の命盤への評には当時の性別観がしばしば映っています。当サイトは古書の説と現代の読み方を並べて紹介しますが、読み解きは性格の傾向を中心とし、性別で優劣をつけることはしません。
吉星と重なるとき、煞星と重なるとき
吉星と重なるとき:天府・天相と重なると廉貞が落ち着き、抜け目なく規律も守れます。禄存・化禄と重なれば、人望も金運も良好です。
煞星と重なるとき:擎羊・陀羅・火星・鈴星と重なると、古書の評は厳しくなります。現代的に読めば、感情が抑えきれなくなったり衝動的になったりしやすいということです。化忌が同じ宮にあるときは、特に人との正面衝突を避けましょう。
当サイトの集計では、廉貞が命宮に入る人の約 39.2% が命宮に六煞星を少なくとも一つ持っており、全体の 41.8% とほぼ同じ水準です。煞星があるのはふつうのことで、大切なのはどの星と同じ宮にあり、主星の廟旺がどうかです。詳しくは 六吉星と六煞星 をご覧ください。
当サイトの実データ
集計方法:本サイトの命盤エンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ命盤を作成しました(出生時刻は固定シードの乱数で抽出)。計 16,802 枚です。これは命盤の構造がどう分布しているかを示すもので、個人の運命の良し悪しを表すものではありません。
ほかの主星が命宮に入るとき
正直なところ:主星は基調であって、すべてではありません
命宮の主星が表すのは、その人の性格の基調です。実際に命盤を読むときは、同じ宮の補助星・煞星・四化、さらに三方四正や大限・流年もあわせて見ます。同じ星が命宮に入る人でも、歩む人生はまったく違うことがあります。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。健康・投資・法律に関わることは専門家にご相談ください。
あなたの命宮にはどの主星が?
新暦の生年月日と出生時刻を入力すると、十二宮・十四主星・生年四化・大限・流年が一度に出ます。命宮をタップすれば、その三方四正も確認できます。
命宮の廉貞のよくある質問
廉貞が命宮の人は恋愛が多いですか?
廉貞は次桃花で、個人の魅力と感情の強さを表しますが、恋愛が必ず複雑になるという意味ではありません。エネルギーを仕事に向けられる廉貞なら、その桃花は人望や手腕として現れることが多いものです。
廉貞が命宮の人に向く仕事は?
原則と手腕が求められる仕事です。公務員・法務・管理職・政治・広報など。芸術やデザインにも向いており、廉貞の感情の強さが創作の力に変わります。
命宮が廉貞の人は多いですか?
当サイトが 16,802 枚の命盤で集計したところ、命宮に廉貞がある割合は約 8.3%(ほかの主星との同宮を含む)でした。十四主星はどれも命宮に入る割合がおおむね 8〜9% 前後で、特に珍しい星はありません。
命宮の廉貞はどの宮がいちばんよいですか?
当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、廉貞は寅宮・申宮で廟、巳宮・亥宮で陥となります。ただしよしあしは同宮の組み合わせ・四化・三方四正でも変わり、廟旺は条件の一つにすぎません。