四柱推命の「害(穿)」とはどういう意味?

「害(がい)」は「穿(せん)」とも呼ばれ、地支の六つの関係の中でもっとも「陰」にこもったものです。冲のように正面からぶつかるのでも、刑のように表沙汰になって訴訟を招くのでもありません。面と向かっては笑顔なのに、背を向けたとたんにそっと足を引っぱる、そんな役回りです。傷は深くないものの、見えないところに負う傷です。

関係の種類
地支どうしがひそかに損ない合う関係(別名・穿)
六組
子未・丑午・寅巳・卯辰・申亥・酉戌
由来
合のところに冲が来る(誰かが味方を冲で連れ去る)
傾向
見えない傷、疑心、身内の不和、陰で足を引っぱる人
子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥
子丑は支合、未が丑を冲するので子未は害になる

一、「害」とは?なぜ「穿」とも呼ぶのか

まず「穿」と呼ばれる理由から。誰かが針で、あなたの体にそっと小さな穴をあけるところを想像してください。血も出ず痛みもないのに、少しずつ空気が漏れていく。害とは、そういう見えない傷です。次に、害の成り立ちです。ここがとても面白いところです。〈合〉の記事で触れたように、どの地支にも「支合」する良い相棒がいます。そして「害」は、誰かがやって来て、その良い相棒を冲で連れ去ってしまうことから生まれます。命理ではこれを「合のところに冲が来る」といいます。たとえば、子はもともと「丑」と支合する良いコンビです。ところが「未」がやって来て、丑を冲で引き離してしまいます(丑未の冲)。子の合は壊されました。味方を奪われた子は、当然、未に対してひそかな恨みを抱きます。これが「子未の害」です。六組の害はどれもこうして生まれます。自分の協力相手を引き離した相手と、ひそかな確執を結ぶ。ですから害の本質は、壊すこと、足を引っぱること、陰の恨みなのです。

二、害の性格:もっとも陰にこもった関係

冲・刑・破・害という四つの「良くない」関係の中で、害はもっとも陰性です。冲は表立ってぶつかり、刑は絡みついてすり減らし、破は小さくぶつかる。そして害は笑顔の裏に刃を隠すもので、表面は何事もないのに、陰で力が働きます。傷は重くありませんが、「見えない、口に出せない」ところをねらって傷つけます。疑い、わだかまり、陰で言われるひと言などです。民間では六害を覚えやすい十二支の組み合わせにしています。ひそかに害し合う六組の動物は、ネズミとヒツジ、ウシとウマ、トラとヘビ、ウサギと竜、ニワトリとイヌ、サルとイノシシです。(十二支の動物は地支の別名にすぎず、子=ネズミ、丑=ウシ、寅=トラ……と一つずつ対応しています。)

三、害はどこに現れる?

害は「陰」にこもるため、現実にはこんなところに現れやすいとされます。身内の見えない傷:ごく近しい人どうし(親、きょうだい、配偶者)が、表面は仲良くしていても、陰ではほどけないわだかまりや足の引っぱり合いを抱えている。これが害のもっとも典型的な舞台です。陰で足を引っぱる人:職場や人付き合いで、面と向かっては丁寧なのに、陰で手を回してくるような人です。どの家族、どの面に現れるかは、四柱のどの柱にあるかで決まります。

四、いつ動き出す?

害もまた命式の中で静かに眠っていて、大運や年運がその字を運んできたときに動き出します。動き出した期間には、ひそかな恨みや、あけられた小さな穴が表に出てきます。天地がひっくり返るようなことではなく、日々の中の少しずつの不調やいらだちとして現れます。

五、害とどう向き合うか

覚えておきたいのは二つだけです。重さでいえば、害は重くありません(冲や刑より軽い)。むやみに怖がる必要はありません。けれど「性質」でいえば、害はもっとも人をすり減らします。傷が見えないところにあり、しかもいちばん身近な人から来ることが多いので、表立った争いよりもつらく感じられることがあるのです。ですから害への向き合い方は、何かのまじないで「和らげる」ことよりも、関係の中の口に出せない流れをはっきり見て、話し合い、境界線を引くことにあることが多いのです。

六、命式の中の物語

ある男性の命式では、日支と月支がもともと支合していました。月柱は母親を表すので、この合は本来なら母と子が親密で、互いにいちばん頼り合える関係を意味します。ところが命式には別の字があり、この合を「害」していました。すると不思議なことが起こります。いちばん近しい家族なのに、二人のあいだにはいつも薄い氷が一枚はさまっているようでした。母親の気づかいは、彼の耳にはどこかゆがんで届き、彼のひと言を、母親はいつも悪いほうに受け取ってしまいます。大げんかをするわけではなく、ただ毎日の疑いと誤解が、本来いちばん温かいはずの関係に、小さな穴を一つずつあけていきました。ある年、年運がこの害をまた動かし、母子のわだかまりはさらに固くなりました。やがて彼は腰を据えて、何年も積もったまま誰も口にしなかった思いを打ち明けることにしました。するとあけられた穴は、少しずつふさがっていったのです。害の解き方は、一度きちんと話し合うことの中にひそんでいることが多いのです。

あなたの命式に害はありますか?どの関係に穴をあけていますか?

害は身内のあいだにひそむことが多く、どの柱にあるかがいちばん大切です。四柱全体を見てはじめてわかります。生年月日を入れて無料の命式を出してみてください。

よくある質問

害と穿は同じものですか?

はい。「害」は「穿」とも呼ばれ、どちらも同じ関係、つまり地支どうしがひそかに損ない合い、足を引っぱり合うことを指します。

六害はどの組ですか?

子未・丑午・寅巳・卯辰・申亥・酉戌の六組です。十二支の動物でいえば、ネズミとヒツジ、ウシとウマ、トラとヘビ、ウサギと竜、ニワトリとイヌ、サルとイノシシです。

害は深刻ですか?

重さでいえば冲や刑より軽く、むやみに怖がる必要はありません。ただ、傷が見えないところにあり、しかもいちばん身近な人から来ることが多いため、気持ちの面ではかえってつらく感じられることがあります。

害はどう和らげればいいですか?

害は人間関係の見えない傷を表すことが多く、本当の解き方はまじないよりも、話し合い、境界線をはっきり引いて、口に出せない疑いをほどくことにある場合がほとんどです。

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