命宮の太陰:富星が命宮にある人はどんな人か
太陰(たいいん)は月の星で、古書はその化気を「富」とし、不動産と財の積み上げをつかさどるとしています。太陰が命宮に入る人は繊細で内省的、感じ方を大切にし、美しさや雰囲気にとても敏感で、家庭も大切にします。その財はたいてい少しずつ積み上げたもので、お金の管理も計画を立てるのも上手です。
太陰が命宮に入る人の性格
太陰は太陽とは反対に、夜や旺じる位置を好みます。太陰が廟旺の人は優しく段取りがよく、すぐれた世話役であり計画者です。太陰が陥の人も繊細さは同じですが、物思いに沈みやすく、感情を胸にしまい込みがちです。伝統的には、夜に生まれた人ほど太陰が力を持つともいわれます。
- 仕事:財務、不動産、デザイン、芸術、教育、サービス業など、細やかさと計画性が求められる仕事に向きます。
- お金:積み上げ型の財で、貯金と長期計画が得意です。お金を不動産や安定した資産に置くことがよくあります。
- 恋愛:恋愛では優しく、雰囲気と安心感を大切にし、敏感な面もあります。パートナーが自分から気づかいを表してくれることを求めます。
廟旺と陥:太陰がもっとも力を発揮する宮
廟旺の太陰は優しく繊細で、お金の管理も上手な、すぐれた世話役であり計画者です。陥や不の太陰は敏感で疲れやすく、気持ちが内側で空回りしがちです。当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、廟:子・丑・亥;旺:寅・酉・戌;利:申;不:午・未;陥:卯・辰・巳です。
次の表は、太陰が命宮に入るとき、十二の地支それぞれでの廟旺と同宮の主星、そして三方四正にあたる対宮・財帛宮・官禄宮の主星をまとめたものです。これらの位置は星の配置ルールで決まっていて、太陰の位置が決まればほかの主星もすべて決まるため、同じ地支の太陰なら三方四正はいつも同じ顔ぶれになります。
| 命宮の位置 | 廟旺 | 同宮の主星 | 対宮(遷移宮) | 財帛宮 | 官禄宮 |
|---|---|---|---|---|---|
| 寅宮 | 旺 | 天機 | 空宮 | 天同 | 天梁 |
| 卯宮 | 陥 | 単独 | 天同 | 太陽 | 天梁 |
| 辰宮 | 陥 | 単独 | 太陽 | 天機 | 天同・天梁 |
| 巳宮 | 陥 | 単独 | 天機 | 空宮 | 太陽・天梁 |
| 午宮 | 不 | 天同 | 空宮 | 空宮 | 天機・天梁 |
| 未宮 | 不 | 太陽 | 空宮 | 空宮 | 天梁 |
| 申宮 | 利 | 天機 | 空宮 | 天同 | 天梁 |
| 酉宮 | 旺 | 単独 | 天同 | 太陽 | 天梁 |
| 戌宮 | 旺 | 単独 | 太陽 | 天機 | 天同・天梁 |
| 亥宮 | 廟 | 単独 | 天機 | 空宮 | 太陽・天梁 |
| 子宮 | 廟 | 天同 | 空宮 | 空宮 | 天機・天梁 |
| 丑宮 | 廟 | 太陽 | 空宮 | 空宮 | 天梁 |
表の「空宮」は、その宮に十四主星がないことを表します。読むときは対宮の主星を借り、宮の中の補助星と四化に特に注目します。
命宮の太陰の六つの組み合わせ
十二の地支は二つずつ向かい合って冲し、向かい合う二つの宮は同宮の主星が同じになるため、太陰が命宮に入る形は全部で六つの組み合わせしかありません。二つの宮の違いは廟旺と、遷移宮から見た角度にあります。
天同・太陰の同宮(子・午)
子宮は太陰(廟)・天同(旺)、午宮は太陰(不)・天同(陥)。対宮:空宮;財帛宮:空宮;官禄宮:天機・天梁。太陰が命宮に入る人の約 14.3% がこの組み合わせです。
福星と富星の組み合わせで、優しく感じ方を大切にし、芸術的な気質があり人にも好かれます。古書は子宮の天同・太陰を「水澄桂萼(すいちょうけいがく)」と呼び、二つの星がどちらも力を発揮する福の多い配置とします。午宮では二つとも力を得ない位置で、気持ちを抑え込みやすく、恋愛でも紆余曲折が多めです。あわせて読みたい:命宮の天同。
太陽・太陰の同宮(丑・未)
丑宮は太陰(廟)・太陽(不)、未宮は太陰(不)・太陽(得)。対宮:空宮;財帛宮:空宮;官禄宮:天梁。太陰が命宮に入る人の約 17.8% がこの組み合わせです。
太陽と太陰が丑・未で同じ宮に入り、陰と陽が並び立ちます。性格の中に外向きの面と内向きの面が同居し、感情の起伏がやや大きく、理想と現実の間で揺れがちです。丑宮では太陰が廟、太陽は力を得ない位置で内向き寄り、未宮では太陽が得、太陰は力を得ない位置で外向き寄りになります。この組み合わせの人は適応力が高い一方、決断では迷いやすい傾向があります。あわせて読みたい:命宮の太陽。
天機・太陰の同宮(寅・申)
寅宮は太陰(旺)・天機(得)、申宮は太陰(利)・天機(得)。対宮:空宮;財帛宮:天同;官禄宮:天梁。太陰が命宮に入る人の約 18.0% がこの組み合わせです。
智星と富星の組み合わせで、心が細やかで感じやすく情も深く、企画とお金の管理が得意な「機月同梁」の典型で、安定した組織や専門職に向きます。この組み合わせは寅・申に入り、変化が多く、引っ越しや転職もよくあります。天機は寅・申ではいずれも得、太陰は寅で旺、申で利なので、寅宮のほうが力を発揮しやすい配置です。あわせて読みたい:命宮の天機。
太陰単独(対宮に天同)(卯・酉)
卯宮は太陰(陥)、酉宮は太陰(旺)。対宮:天同;財帛宮:太陽;官禄宮:天梁。太陰が命宮に入る人の約 17.6% がこの組み合わせです。
太陰が卯・酉で単独、対宮に天同がある形です。酉宮の太陰は旺で、繊細で穏やか、芸術的な才能があります。卯宮の太陰は陥で、やや敏感で疲れやすくなります。対宮の天同がおおらかさと楽しむ面をもたらし、全体として穏やかな暮らし方を好む傾向があります。
太陰単独(対宮に太陽)(辰・戌)
辰宮は太陰(陥)、戌宮は太陰(旺)。対宮:太陽;財帛宮:天機;官禄宮:天同・天梁。太陰が命宮に入る人の約 18.7% がこの組み合わせです。
太陰が辰・戌で単独、対宮に太陽があり、日と月が向かい合う形です。戌宮の太陰は旺で、優しく段取りがよい人です。辰宮の太陰は陥で、気持ちを胸にしまい込みやすくなります。この組み合わせの人は家庭と仕事の間で引っぱられることが多く、身近な人に自分がどう見られているかもとても気にします。
太陰単独(対宮に天機)(巳・亥)
巳宮は太陰(陥)、亥宮は太陰(廟)。対宮:天機;財帛宮:空宮;官禄宮:太陽・天梁。太陰が命宮に入る人の約 13.7% がこの組み合わせです。
太陰が巳・亥で単独、対宮に天機がある形です。亥宮を古書は「月朗天門(げつろうてんもん)」と呼び、太陰が廟で、繊細で才能があり、お金の管理も上手です。巳宮の太陰は陥で、気苦労が多く、物思いに沈みやすくなります。どちらの宮も天機を借りるので、変化が多く頭の回転も速めです。
生年四化が命宮に入るとき
- 太陰の化禄(丁年生まれ):太陰が化禄になって命宮にあると、金運も人望もよく、お金の管理や経営が得意で、不動産や金融に関わる仕事に向きます。当サイトの集計では、太陰が命宮に入る人の約 9.4% が、生年の化禄を命宮に持っています。
- 太陰の化権(戊年生まれ):太陰が化権になって命宮にあると、繊細さに主導力が加わり、財務の管理やチームの統率に向き、家のことにもはっきりした考えを持ちます。当サイトの集計では、太陰が命宮に入る人の約 10.4% が、生年の化権を命宮に持っています。
- 太陰の化科(庚年・癸年生まれ):太陰が化科になって命宮にあると、品があって才能に恵まれ、専門性や美的センスで名を知られやすくなります。当サイトの集計では、太陰が命宮に入る人の約 22.9% が、生年の化科を命宮に持っています。
- 太陰の化忌(乙年生まれ):太陰が化忌になって命宮にあると、感情がいっそう敏感になり、家庭・年上の女性・お金のことが特に気になって、内側で消耗しがちです。気持ちを表に出す方法を見つけましょう。当サイトの集計では、太陰が命宮に入る人の約 10.5% が、生年の化忌を命宮に持っています。
男性の命盤と女性の命盤
男性:古書は男性の太陰を「温和で文雅、女性の助けを多く得る」としています。現代的に読めば、繊細で思いやりがあり美的センスもあって、デザイン・財務・企画に向きます。恋愛では心の通い合いを大切にします。
女性:古書は女性の太陰を「優しく淑やかで、富を主る」としています。現代的に読めば、繊細で段取りがよく、家庭も自分自身も大切にする人で、財務・デザイン・教育に向きます。恋愛では理解され、大切にされることを求めます。
古書は伝統的な社会で書かれたもので、男女の命盤への評には当時の性別観がしばしば映っています。当サイトは古書の説と現代の読み方を並べて紹介しますが、読み解きは性格の傾向を中心とし、性別で優劣をつけることはしません。
吉星と重なるとき、煞星と重なるとき
吉星と重なるとき:太陽・天同・天梁や化禄・化科と重なると、安定していて名声もある配置になります。文昌・文曲と重なれば、才能がいっそう際立ちます。
煞星と重なるとき:煞星と重なると気持ちの消耗がはっきり出て、あれこれ思い悩みがちになります。化忌のうえに陥が重なるときは、気持ちとお金の両面のプレッシャーに特に気を配りましょう。
当サイトの集計では、太陰が命宮に入る人の約 44.0% が命宮に六煞星を少なくとも一つ持っており、全体の 41.8% とほぼ同じ水準です。煞星があるのはふつうのことで、大切なのはどの星と同じ宮にあり、主星の廟旺がどうかです。詳しくは 六吉星と六煞星 をご覧ください。
当サイトの実データ
集計方法:本サイトの命盤エンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ命盤を作成しました(出生時刻は固定シードの乱数で抽出)。計 16,802 枚です。これは命盤の構造がどう分布しているかを示すもので、個人の運命の良し悪しを表すものではありません。
ほかの主星が命宮に入るとき
正直なところ:主星は基調であって、すべてではありません
命宮の主星が表すのは、その人の性格の基調です。実際に命盤を読むときは、同じ宮の補助星・煞星・四化、さらに三方四正や大限・流年もあわせて見ます。同じ星が命宮に入る人でも、歩む人生はまったく違うことがあります。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。健康・投資・法律に関わることは専門家にご相談ください。
あなたの命宮にはどの主星が?
新暦の生年月日と出生時刻を入力すると、十二宮・十四主星・生年四化・大限・流年が一度に出ます。命宮をタップすれば、その三方四正も確認できます。
命宮の太陰のよくある質問
太陰が命宮の人は必ずお金持ちですか?
太陰は積み上げ型の財を表し、お金の管理や貯金が得意ですが、財の多い少ないは財帛宮と四化もあわせて見る必要があります。太陰が陥や化忌のときは、かえってお金のことで気をもみやすくなります。
太陰が命宮の人はなぜ物思いに沈みやすいのですか?
太陰は月で、感じ方と内面の世界をつかさどります。命宮に入る人は感情や雰囲気にとても敏感で、陥のときはそれがより強く出ます。書くこと・芸術・運動など、気持ちのはけ口を見つけるとよいでしょう。
命宮が太陰の人は多いですか?
当サイトが 16,802 枚の命盤で集計したところ、命宮に太陰がある割合は約 8.2%(ほかの主星との同宮を含む)でした。十四主星はどれも命宮に入る割合がおおむね 8〜9% 前後で、特に珍しい星はありません。
命宮の太陰はどの宮がいちばんよいですか?
当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、太陰は子宮・丑宮・亥宮で廟、卯宮・辰宮・巳宮で陥となります。ただしよしあしは同宮の組み合わせ・四化・三方四正でも変わり、廟旺は条件の一つにすぎません。