命宮の天相:印星が命宮にある人はどんな人か

天相(てんそう)は印章の星で、古書は印を預かる役人にたとえています。天相が命宮に入る人は公正で、礼儀と体裁を重んじ、調整や補佐が得意で、集団の潤滑油や頼れる二番手になることがよくあります。分をわきまえて行動し、決まりと公平さを大切にし、人の目も気にかけます。

天相が命宮に入る人の性格

天相は左右の宮の影響を強く受けます。古書には「財蔭夾印(ざいいんきょういん)」と「刑忌夾印(けいききょういん)」という二つの形があり、左右を化禄と天梁に挟まれると貴人の助けを得られ、擎羊と化忌に挟まれると他人の問題に巻き込まれやすいとされます。天相を読むときは、必ず隣の二つの宮を見ます。

廟旺と陥:天相がもっとも力を発揮する宮

廟旺の天相は堅実で頼りになり、公正で品があります。陥の天相は対宮に廉貞・破軍があり、環境の変化が大きく、板挟みで思うように力を出せないと感じがちです。当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、廟:子・丑・寅・午・申;得:辰・巳・未・戌・亥;陥:卯・酉です。

次の表は、天相が命宮に入るとき、十二の地支それぞれでの廟旺と同宮の主星、そして三方四正にあたる対宮・財帛宮・官禄宮の主星をまとめたものです。これらの位置は星の配置ルールで決まっていて、天相の位置が決まればほかの主星もすべて決まるため、同じ地支の天相なら三方四正はいつも同じ顔ぶれになります。

命宮の位置廟旺同宮の主星対宮(遷移宮)財帛宮官禄宮
寅宮廟武曲破軍廉貞・天府紫微
卯宮陥単独廉貞・破軍天府空宮
辰宮得紫微破軍武曲・天府廉貞
巳宮得単独武曲・破軍天府空宮
午宮廟廉貞破軍紫微・天府武曲
未宮得単独紫微・破軍天府空宮
申宮廟武曲破軍廉貞・天府紫微
酉宮陥単独廉貞・破軍天府空宮
戌宮得紫微破軍武曲・天府廉貞
亥宮得単独武曲・破軍天府空宮
子宮廟廉貞破軍紫微・天府武曲
丑宮廟単独紫微・破軍天府空宮

表の「空宮」は、その宮に十四主星がないことを表します。読むときは対宮の主星を借り、宮の中の補助星と四化に特に注目します。

命宮の天相の六つの組み合わせ

十二の地支は二つずつ向かい合って冲し、向かい合う二つの宮は同宮の主星が同じになるため、天相が命宮に入る形は全部で六つの組み合わせしかありません。二つの宮の違いは廟旺と、遷移宮から見た角度にあります。

廉貞・天相の同宮(子・午)

子宮は天相(廟)・廉貞(平)、午宮は天相(廟)・廉貞(平)。対宮:破軍;財帛宮:紫微・天府;官禄宮:武曲。天相が命宮に入る人の約 17.3% がこの組み合わせです。

囚星と印星の組み合わせで、天相が廉貞に決まりを守らせ、正直で信用を重んじ、公務員・法務・管理職に向きます。天相は子・午で廟となり、廉貞の組み合わせの中では比較的穏やかな形です。古書の「刑忌夾印」の戒めには注意が必要で、左右の宮を擎羊と化忌に挟まれると、人の問題に巻き込まれやすくなります。あわせて読みたい:命宮の廉貞。

天相単独(対宮に紫微・破軍)(丑・未)

丑宮は天相(廟)、未宮は天相(得)。対宮:紫微・破軍;財帛宮:天府;官禄宮:空宮。天相が命宮に入る人の約 16.1% がこの組み合わせです。

天相が丑・未で単独、対宮に紫微・破軍がある形です。天相自身は決まりを重んじ調整が得意ですが、対宮の紫微・破軍の改革のエネルギーを借りるため、外の環境に激しい変化が起こりがちです。丑宮の天相は廟で未宮より安定しています。左右の宮を擎羊と化忌に挟まれていないかは特に確認しましょう。

武曲・天相の同宮(寅・申)

寅宮は天相(廟)・武曲(得)、申宮は天相(廟)・武曲(得)。対宮:破軍;財帛宮:廉貞・天府;官禄宮:紫微。天相が命宮に入る人の約 16.8% がこの組み合わせです。

財星と印星の組み合わせで、現実的で決まりも守り、財務・行政・信用が求められる業種に向きます。武曲の硬さが天相の穏やかさで和らぎ、武曲単独より付き合いやすくなります。この組み合わせは寅・申に入り、対宮は破軍で環境の変化が大きいため、安定した専門性で財を築くのが要です。あわせて読みたい:命宮の武曲。

天相単独(対宮に廉貞・破軍)(卯・酉)

卯宮は天相(陥)、酉宮は天相(陥)。対宮:廉貞・破軍;財帛宮:天府;官禄宮:空宮。天相が命宮に入る人の約 17.3% がこの組み合わせです。

天相が卯・酉で陥、対宮に廉貞・破軍がある形で、外の環境の変化が大きく衝突も多く、間に立つ天相は板挟みに悩みがちです。この組み合わせの人の適応力は実はとても高いのですが、断ることを覚え、何でも自分で抱え込まないようにしましょう。

紫微・天相の同宮(辰・戌)

辰宮は天相(得)・紫微(得)、戌宮は天相(得)・紫微(得)。対宮:破軍;財帛宮:武曲・天府;官禄宮:廉貞。天相が命宮に入る人の約 16.3% がこの組み合わせです。

帝星と印星の組み合わせで、立場と決まりを重んじ、仕事の段取りがよく、管理職・行政・公務員に向きます。この組み合わせは辰・戌に入り、古書は辰・戌を「天羅地網(てんらちもう)」と呼びます。発展が枠にはめられているように感じやすく、抑えられる時期を耐え抜いてから頭角を現す、という意味です。対宮は破軍で、外の環境の変化は大きいのに、内面は秩序を保ちたいと願っています。あわせて読みたい:命宮の紫微。

天相単独(対宮に武曲・破軍)(巳・亥)

巳宮は天相(得)、亥宮は天相(得)。対宮:武曲・破軍;財帛宮:天府;官禄宮:空宮。天相が命宮に入る人の約 16.2% がこの組み合わせです。

天相が巳・亥で得、対宮に武曲・破軍がある形です。外ではお金や変化にまつわる問題を扱うことが多く、天相の調整力がここで大いに役立ちます。課題は人の問題に足を引っぱられやすいことで、保証人や共同事業には特に注意しましょう。

生年四化が命宮に入るとき

『全書』の十干四化表では、天相は四化に加わりません。そのため天相が命宮に入る人は、命宮の天相そのものに生年の化禄・化権・化科・化忌がつくことはありません。四化の働きは、同じ宮のほかの主星や補助星(文昌・文曲・左輔・右弼など)、そして三方四正の星で見ることになります。言いかえれば、天相が命宮の人は生年四化に揺さぶられることが比較的少なく、性格の基調は主に天相自身と同じ宮の星によって決まります。

男性の命盤と女性の命盤

男性:古書は男性の天相を「衣食が満ち足り、人柄が正直」としています。現代的に読めば、頼りになり信用を重んじる人で、公務員・行政・管理職に向きます。恋愛では思いやりがあり礼儀正しいのですが、和を保つために自分が我慢しがちです。

女性:古書は女性の天相を「端正で福がある」としています。現代的に読めば、品がありセンスもよく調整上手で、行政・広報・サービス業に向きます。恋愛では相手の人柄と責任感を重視します。

古書は伝統的な社会で書かれたもので、男女の命盤への評には当時の性別観がしばしば映っています。当サイトは古書の説と現代の読み方を並べて紹介しますが、読み解きは性格の傾向を中心とし、性別で優劣をつけることはしません。

吉星と重なるとき、煞星と重なるとき

吉星と重なるとき:左右の宮を化禄と天梁に挟まれると、古書は「財蔭夾印」と呼び、貴人が多く運の流れも順調です。左輔・右弼と重なれば、調整力がいっそう高まります。

煞星と重なるとき:左右の宮を擎羊と化忌に挟まれると、古書は「刑忌夾印」と呼び、巻き込まれたり人の責任をかぶったりしやすくなります。地空・地劫と重なるときは、お金の抜け穴に気をつけましょう。

当サイトの集計では、天相が命宮に入る人の約 41.6% が命宮に六煞星を少なくとも一つ持っており、全体の 41.8% とほぼ同じ水準です。煞星があるのはふつうのことで、大切なのはどの星と同じ宮にあり、主星の廟旺がどうかです。詳しくは 六吉星と六煞星 をご覧ください。

当サイトの実データ

8.3%命宮に天相がある割合(ほかの主星との同宮を含む)。およそ 12 人に 1 人
17.3%天相が命宮に入る人でもっとも多い組み合わせ:廉貞・天相の同宮
50.4%天相が命宮に入り、ほかの主星と同宮している(天相は四化しない)
41.6%天相が命宮に入り、命宮に六煞星もある

集計方法:本サイトの命盤エンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ命盤を作成しました(出生時刻は固定シードの乱数で抽出)。計 16,802 枚です。これは命盤の構造がどう分布しているかを示すもので、個人の運命の良し悪しを表すものではありません。

ほかの主星が命宮に入るとき

命宮の紫微帝星・化気は「尊」 命宮の天機智星・化気は「善」 命宮の太陽貴星・化気は「貴」 命宮の武曲財星・化気は「財」 命宮の天同福星・化気は「福」 命宮の廉貞囚星・化気は「囚」 命宮の天府庫星・化気は「令」 命宮の太陰富星・化気は「富」 命宮の貪狼桃花星・化気は「桃花」 命宮の巨門暗星・化気は「暗」 命宮の天梁蔭星・化気は「蔭」 命宮の七殺将星・化気は「将」 命宮の破軍耗星・化気は「耗」

正直なところ:主星は基調であって、すべてではありません

命宮の主星が表すのは、その人の性格の基調です。実際に命盤を読むときは、同じ宮の補助星・煞星・四化、さらに三方四正や大限・流年もあわせて見ます。同じ星が命宮に入る人でも、歩む人生はまったく違うことがあります。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。健康・投資・法律に関わることは専門家にご相談ください。

あなたの命宮にはどの主星が?

新暦の生年月日と出生時刻を入力すると、十二宮・十四主星・生年四化・大限・流年が一度に出ます。命宮をタップすれば、その三方四正も確認できます。

命宮の天相のよくある質問

天相が命宮の人はなぜ化禄・化権・化科・化忌にならないのですか?

『紫微斗数全書』の十干四化表では、天相は四化に加わりません。天相のよしあしは、主に左右の二つの宮が「財蔭夾印」か「刑忌夾印」かで見ます。

刑忌夾印とは何ですか?

天相が命宮にあり、左右の宮の一方に擎羊、もう一方に化忌がある形を、古書は刑忌夾印と呼び、他人の問題に巻き込まれやすいことを表します。保証人・共同事業・契約の際には特に注意しましょう。

命宮が天相の人は多いですか?

当サイトが 16,802 枚の命盤で集計したところ、命宮に天相がある割合は約 8.3%(ほかの主星との同宮を含む)でした。十四主星はどれも命宮に入る割合がおおむね 8〜9% 前後で、特に珍しい星はありません。

命宮の天相はどの宮がいちばんよいですか?

当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、天相は子宮・丑宮・寅宮・午宮・申宮で廟、卯宮・酉宮で陥となります。ただしよしあしは同宮の組み合わせ・四化・三方四正でも変わり、廟旺は条件の一つにすぎません。