命宮の巨門:暗星が命宮にある人はどんな人か
巨門(こもん)は弁舌の星であり、暗の星でもあります。巨門が命宮に入る人は話がうまく分析力も高く、研究・説明・説得が得意で、話す力と考える力で身を立てる仕事に向きます。物事を深く見るので、ほかの人が気づかない問題によく気づきます。
巨門が命宮に入る人の性格
「暗」とは、物事の影の面から見る癖のこと。疑ってかかり、粗を探し、とことん突き詰めます。そのおかげで巨門は思慮深い一方、口論や噂の種にもなりやすく、率直すぎる物言いで人の気分を害することもあります。巨門の課題は、疑いを研究に、粗探しを専門性に変えることです。
- 仕事:法律、教育、マスコミ、営業、コンサルタント、研究、医療など、話す力と深い分析が求められる仕事に向きます。
- お金:話す力と専門性で稼ぎ、収入は話すこと・教えること・研究に関わることが多いでしょう。お金の管理は慎重で保守的です。
- 恋愛:恋愛では話し合いを大切にしますが、疑い深くなりやすい面もあります。相手の一挙一動をよく見ているので、信頼関係づくりが欠かせません。
廟旺と陥:巨門がもっとも力を発揮する宮
廟旺の巨門は弁舌も専門性も強く、子・午の巨門を古書は「石中隠玉(せきちゅういんぎょく)」と呼びます。陥の巨門は若いうちに揉めごとがあったり理解されにくかったりしがちですが、辛年生まれで辰・戌の巨門が化禄になる形を、古書はかえって吉に転じるとしています。当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、廟:寅・卯・申・酉;旺:子・巳・午・亥;不:丑・未;陥:辰・戌です。
次の表は、巨門が命宮に入るとき、十二の地支それぞれでの廟旺と同宮の主星、そして三方四正にあたる対宮・財帛宮・官禄宮の主星をまとめたものです。これらの位置は星の配置ルールで決まっていて、巨門の位置が決まればほかの主星もすべて決まるため、同じ地支の巨門なら三方四正はいつも同じ顔ぶれになります。
| 命宮の位置 | 廟旺 | 同宮の主星 | 対宮(遷移宮) | 財帛宮 | 官禄宮 |
|---|---|---|---|---|---|
| 寅宮 | 廟 | 太陽 | 空宮 | 空宮 | 空宮 |
| 卯宮 | 廟 | 天機 | 空宮 | 天同 | 空宮 |
| 辰宮 | 陥 | 単独 | 天同 | 太陽 | 空宮 |
| 巳宮 | 旺 | 単独 | 太陽 | 天機 | 天同 |
| 午宮 | 旺 | 単独 | 天機 | 空宮 | 太陽 |
| 未宮 | 不 | 天同 | 空宮 | 空宮 | 天機 |
| 申宮 | 廟 | 太陽 | 空宮 | 空宮 | 空宮 |
| 酉宮 | 廟 | 天機 | 空宮 | 天同 | 空宮 |
| 戌宮 | 陥 | 単独 | 天同 | 太陽 | 空宮 |
| 亥宮 | 旺 | 単独 | 太陽 | 天機 | 天同 |
| 子宮 | 旺 | 単独 | 天機 | 空宮 | 太陽 |
| 丑宮 | 不 | 天同 | 空宮 | 空宮 | 天機 |
表の「空宮」は、その宮に十四主星がないことを表します。読むときは対宮の主星を借り、宮の中の補助星と四化に特に注目します。
命宮の巨門の六つの組み合わせ
十二の地支は二つずつ向かい合って冲し、向かい合う二つの宮は同宮の主星が同じになるため、巨門が命宮に入る形は全部で六つの組み合わせしかありません。二つの宮の違いは廟旺と、遷移宮から見た角度にあります。
巨門単独(対宮に天機)(子・午)
子宮は巨門(旺)、午宮は巨門(旺)。対宮:天機;財帛宮:空宮;官禄宮:太陽。巨門が命宮に入る人の約 15.7% がこの組み合わせです。
巨門が子・午で旺となる形で、古書は「石中隠玉」と呼びます。石の中に隠れた玉のように、磨かれてはじめて輝くということです。弁舌も研究力もすぐれ、専門職・学術・法律に向きます。若いころはやや苦労が多く、才気をひけらかしすぎないことも大切です。
天同・巨門の同宮(丑・未)
丑宮は巨門(不)・天同(不)、未宮は巨門(不)・天同(不)。対宮:空宮;財帛宮:空宮;官禄宮:天機。巨門が命宮に入る人の約 15.3% がこの組み合わせです。
福星と暗星の組み合わせで、丑・未では二つとも力を得ない位置にあり、心の中に言葉にできない悔しさや矛盾を抱えがちで、穏やかに暮らしたいのに揉めごとに出会いやすい配置です。この組み合わせの人は感受性が強く、細やかなコミュニケーションが求められる仕事に向きます。課題は気持ちをため込まないこと、そして疑い深さを人間関係に持ち込まないことです。あわせて読みたい:命宮の天同。
太陽・巨門の同宮(寅・申)
寅宮は巨門(廟)・太陽(旺)、申宮は巨門(廟)・太陽(得)。対宮:空宮;財帛宮:空宮;官禄宮:空宮。巨門が命宮に入る人の約 14.9% がこの組み合わせです。
貴星と弁舌の星の組み合わせで、話に説得力があり、はっきり意見を言え、教育・外交・マスコミ・法律に向きます。古書は「巨日同宮、官は三代に封ぜらる」と言いますが、これは寅宮で太陽が旺じ、巨門の暗さを照らせる形を指します。申宮の太陽はすでに西に傾いており、弁は立っても揉めごとや苦労の多さには注意が必要です。あわせて読みたい:命宮の太陽。
天機・巨門の同宮(卯・酉)
卯宮は巨門(廟)・天機(旺)、酉宮は巨門(廟)・天機(旺)。対宮:空宮;財帛宮:天同;官禄宮:空宮。巨門が命宮に入る人の約 19.3% がこの組み合わせです。
智星と弁舌の星の組み合わせで、分析力も説得力も高く、研究・教育・法律・コンサルタント・営業に向きます。古書は「巨機同臨、公卿の位」と言いますが、これは特に卯宮を指しています。酉宮も同じように聡明ですが、力を発揮するのに苦労が多めです。よくある課題は考えすぎ・話しすぎで、率直さや疑い深さから人の気分を害しがちです。あわせて読みたい:命宮の天機。
巨門単独(対宮に天同)(辰・戌)
辰宮は巨門(陥)、戌宮は巨門(陥)。対宮:天同;財帛宮:太陽;官禄宮:空宮。巨門が命宮に入る人の約 16.7% がこの組み合わせです。
巨門が辰・戌で陥、対宮に天同がある形で、古書は「巨門は辰戌を陥地となす」とし、若いうちは揉めごとがあったり理解されにくかったりしがちです。一方で「辛年生まれは吉に化す」という説もあり、辛年には巨門が化禄となるので、かえって弁舌と専門性で巻き返せるとされます。深く掘り下げる研究が必要な仕事に向きます。
巨門単独(対宮に太陽)(巳・亥)
巳宮は巨門(旺)、亥宮は巨門(旺)。対宮:太陽;財帛宮:天機;官禄宮:天同。巨門が命宮に入る人の約 18.1% がこの組み合わせです。
巨門が巳・亥で旺、対宮に太陽がある形ですが、二つの宮の違いは対宮にあります。亥宮で命宮に入ると、対宮の太陽は巳宮で旺となり、巨門の暗さを照らして弁舌と名声を兼ね備えます。巳宮で命宮に入ると、対宮の太陽は亥宮で陥となり、弁が立つのは同じでも、言葉をめぐる揉めごとに気をつけ、話す前にひと呼吸おきたいところです。
生年四化が命宮に入るとき
- 巨門の化禄(辛年生まれ):巨門が化禄になって命宮にあると、話す力が収入に変わり、話すこと・教えること・法律・営業で稼ぐのに向きます。辰・戌の巨門は特に、この形で巻き返す兆しがあります。当サイトの集計では、巨門が命宮に入る人の約 11.9% が、生年の化禄を命宮に持っています。
- 巨門の化権(癸年生まれ):巨門が化権になって命宮にあると、言葉に重みと説得力が出て、交渉・法律・教育・管理に向きます。当サイトの集計では、巨門が命宮に入る人の約 12.6% が、生年の化権を命宮に持っています。
- 巨門の化忌(丁年生まれ):巨門が化忌になって命宮にあると、言葉をめぐる行き違いが増え、ひと言で人の気分を害したり、疑い深くなったりしがちです。言葉を慎むことを覚え、探究心は専門分野に注ぎましょう。当サイトの集計では、巨門が命宮に入る人の約 7.5% が、生年の化忌を命宮に持っています。
男性の命盤と女性の命盤
男性:古書は男性の巨門を「口舌が多く、口を生業とするのがよい」としています。現代的に読めば、弁護士・教師・営業・コンサルタント・研究者に向きます。恋愛では、職場での粗探しを家に持ち帰らないよう気をつけましょう。
女性:古書は女性の巨門に「揉めごとが多い」という評を残しています。現代的に読めば、聡明で鋭く弁が立ち、専門職に向きます。恋愛では話し合いを大切にし、きちんと筋道立てて話せる相手を求めます。
古書は伝統的な社会で書かれたもので、男女の命盤への評には当時の性別観がしばしば映っています。当サイトは古書の説と現代の読み方を並べて紹介しますが、読み解きは性格の傾向を中心とし、性別で優劣をつけることはしません。
吉星と重なるとき、煞星と重なるとき
吉星と重なるとき:旺じる太陽・化禄・化権と重なると、巨門の「暗」が照らされ、弁舌が名声に変わります。文昌・文曲と重なれば、話すことも書くことも得意になります。
煞星と重なるとき:擎羊・陀羅・化忌と重なると、古書の評は厳しくなります。言葉をめぐる行き違いや揉めごとが起きやすくなるので、契約や発言にはいつもよりひと呼吸おいて慎重に。
当サイトの集計では、巨門が命宮に入る人の約 40.5% が命宮に六煞星を少なくとも一つ持っており、全体の 41.8% とほぼ同じ水準です。煞星があるのはふつうのことで、大切なのはどの星と同じ宮にあり、主星の廟旺がどうかです。詳しくは 六吉星と六煞星 をご覧ください。
当サイトの実データ
集計方法:本サイトの命盤エンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ命盤を作成しました(出生時刻は固定シードの乱数で抽出)。計 16,802 枚です。これは命盤の構造がどう分布しているかを示すもので、個人の運命の良し悪しを表すものではありません。
ほかの主星が命宮に入るとき
正直なところ:主星は基調であって、すべてではありません
命宮の主星が表すのは、その人の性格の基調です。実際に命盤を読むときは、同じ宮の補助星・煞星・四化、さらに三方四正や大限・流年もあわせて見ます。同じ星が命宮に入る人でも、歩む人生はまったく違うことがあります。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。健康・投資・法律に関わることは専門家にご相談ください。
あなたの命宮にはどの主星が?
新暦の生年月日と出生時刻を入力すると、十二宮・十四主星・生年四化・大限・流年が一度に出ます。命宮をタップすれば、その三方四正も確認できます。
命宮の巨門のよくある質問
巨門が命宮の人は揉めごとが多いですか?
巨門は弁舌をつかさどり、揉めごとの種にもなりますが、これは同じことの表と裏です。率直で物事を深く見る人は、もともと人の気分を害しやすいもの。言葉を慎み、話す力を専門分野に生かすことが、巨門にとっていちばん大切な課題です。
巨門が命宮の人に向く仕事は?
話す力と分析力で身を立てる仕事です。弁護士・教師・営業・コンサルタント・研究者・マスコミなど。専門性を深めるほど、巨門の「暗」は深みに変わります。
命宮が巨門の人は多いですか?
当サイトが 16,802 枚の命盤で集計したところ、命宮に巨門がある割合は約 8.4%(ほかの主星との同宮を含む)でした。十四主星はどれも命宮に入る割合がおおむね 8〜9% 前後で、特に珍しい星はありません。
命宮の巨門はどの宮がいちばんよいですか?
当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、巨門は寅宮・卯宮・申宮・酉宮で廟、辰宮・戌宮で陥となります。ただしよしあしは同宮の組み合わせ・四化・三方四正でも変わり、廟旺は条件の一つにすぎません。