命宮の紫微:帝星が命宮にある人はどんな人か

紫微(しび)は十四主星の筆頭で、古書では帝星と呼ばれます。紫微が命宮に入る人は、生まれつき「自分が決める」という雰囲気をまとっています。プライドが高く体面を重んじ、物事を大きな構えで考え、何かあるとまず自分で引き受けようとします。第一印象は落ち着いていて少し近寄りがたいのですが、親しくなると、その威厳の下に強い責任感があることがわかります。

紫微が命宮に入る人の性格

紫微の最大の課題は「孤君(こくん)」です。帝王には臣下が必要なように、紫微には左輔(さほ)・右弼(うひつ)・天魁(てんかい)・天鉞(てんえつ)といった補佐の星が必要です。助けがそばにあれば度量のあるリーダーになれますが、ないと何でも一人で抱え込み、忠告は聞かず、なぜかお世辞には弱い人になりがちです。紫微の命盤を読むときは、まず「そばに誰がいるか」を確かめます。

廟旺と陥:紫微がもっとも力を発揮する宮

廟旺の紫微は度量が大きく頼りがいがあり、人を受け入れる余裕もあります。紫微には陥の位置がありません。平の位置でも主張ははっきりしていますが、自信の裏づけがやや弱く、外では強気でも内心は不安、という形になりがちです。当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、廟:丑・午・未;旺:寅・卯・巳・申・酉・亥;得:辰・戌;平:子です。

次の表は、紫微が命宮に入るとき、十二の地支それぞれでの廟旺と同宮の主星、そして三方四正にあたる対宮・財帛宮・官禄宮の主星をまとめたものです。これらの位置は星の配置ルールで決まっていて、紫微の位置が決まればほかの主星もすべて決まるため、同じ地支の紫微なら三方四正はいつも同じ顔ぶれになります。

命宮の位置廟旺同宮の主星対宮(遷移宮)財帛宮官禄宮
寅宮旺天府七殺武曲廉貞・天相
卯宮旺貪狼空宮武曲・破軍廉貞・七殺
辰宮得天相破軍武曲・天府廉貞
巳宮旺七殺天府武曲・貪狼廉貞・破軍
午宮廟単独貪狼武曲・天相廉貞・天府
未宮廟破軍天相武曲・七殺廉貞・貪狼
申宮旺天府七殺武曲廉貞・天相
酉宮旺貪狼空宮武曲・破軍廉貞・七殺
戌宮得天相破軍武曲・天府廉貞
亥宮旺七殺天府武曲・貪狼廉貞・破軍
子宮平単独貪狼武曲・天相廉貞・天府
丑宮廟破軍天相武曲・七殺廉貞・貪狼

表の「空宮」は、その宮に十四主星がないことを表します。読むときは対宮の主星を借り、宮の中の補助星と四化に特に注目します。

命宮の紫微の六つの組み合わせ

十二の地支は二つずつ向かい合って冲し、向かい合う二つの宮は同宮の主星が同じになるため、紫微が命宮に入る形は全部で六つの組み合わせしかありません。二つの宮の違いは廟旺と、遷移宮から見た角度にあります。

紫微単独(対宮に貪狼)(子・午)

子宮は紫微(平)、午宮は紫微(廟)。対宮:貪狼;財帛宮:武曲・天相;官禄宮:廉貞・天府。紫微が命宮に入る人の約 14.4% がこの組み合わせです。

紫微が単独で命宮に入り、対宮に貪狼がある形で、プライドが高く主導したい気持ちがあり、貪狼の社交性と欲望も帯びています。午宮を古書は「極向離明(きょくこうりめい)」と呼び、紫微が廟でもっとも力を発揮します。子宮の紫微は平で、勢いはやや弱めです。単独の紫微は左輔・右弼、天魁・天鉞の補佐がいっそう必要で、そうでないと孤君になりがちです。

紫微・破軍の同宮(丑・未)

丑宮は紫微(廟)・破軍(旺)、未宮は紫微(廟)・破軍(旺)。対宮:天相;財帛宮:武曲・七殺;官禄宮:廉貞・貪狼。紫微が命宮に入る人の約 18.8% がこの組み合わせです。

帝星と耗星の組み合わせで、主張がはっきりしていて破壊力もあり、一度壊してやり直すのを好み、人の決めたルールには従いたがりません。仕事では創業・改革・混乱した現場の立て直しに向きます。弱点は辛抱が足りず、人にも物事にもまず壊してから築く癖があることで、人生の大きな転機はたいてい自分から起こします。古書は紫微と破軍を「臣としては不忠、子としては不孝」と評しますが、現代的に読めば、権威に従わず自分で決めたい、ということです。あわせて読みたい:命宮の破軍。

紫微・天府の同宮(寅・申)

寅宮は紫微(旺)・天府(廟)、申宮は紫微(旺)・天府(得)。対宮:七殺;財帛宮:武曲;官禄宮:廉貞・天相。紫微が命宮に入る人の約 17.5% がこの組み合わせです。

二つのリーダーの星が同じ宮に入り、度量が大きく野心もあって、切り開きたい気持ちと守りたい気持ちの両方を持っています。紫府同宮の人は落ち着いていて頼りになる印象を与え、組織の意思決定者に向きます。課題は二つの力の綱引きで、攻めたいのに失うのが怖く、大きな決断で迷いやすく、なかなか腰を低くできない面もあります。あわせて読みたい:命宮の天府。

紫微・貪狼の同宮(卯・酉)

卯宮は紫微(旺)・貪狼(利)、酉宮は紫微(旺)・貪狼(利)。対宮:空宮;財帛宮:武曲・破軍;官禄宮:廉貞・七殺。紫微が命宮に入る人の約 17.5% がこの組み合わせです。

帝星と桃花星の組み合わせで、人望がきわめて厚く、楽しむことを知り、美的センス・娯楽・人づきあいにすぐれた才能があります。古書は「桃花犯主(とうかはんしゅ)」と呼び、欲望に引っぱられやすいので、酒・恋愛・お金・意地の張り合いには節度が必要だと戒めています。左輔・右弼や化科と重なると、その人間的な魅力がかえって仕事の資源に変わります。あわせて読みたい:命宮の貪狼。

紫微・天相の同宮(辰・戌)

辰宮は紫微(得)・天相(得)、戌宮は紫微(得)・天相(得)。対宮:破軍;財帛宮:武曲・天府;官禄宮:廉貞。紫微が命宮に入る人の約 16.2% がこの組み合わせです。

帝星と印星の組み合わせで、立場と決まりを重んじ、仕事の段取りがよく、管理職・行政・公務員に向きます。この組み合わせは辰・戌に入り、古書は辰・戌を「天羅地網(てんらちもう)」と呼びます。発展が枠にはめられているように感じやすく、抑えられる時期を耐え抜いてから頭角を現す、という意味です。対宮は破軍で、外の環境の変化は大きいのに、内面は秩序を保ちたいと願っています。あわせて読みたい:命宮の天相。

紫微・七殺の同宮(巳・亥)

巳宮は紫微(旺)・七殺(平)、亥宮は紫微(旺)・七殺(平)。対宮:天府;財帛宮:武曲・貪狼;官禄宮:廉貞・破軍。紫微が命宮に入る人の約 15.5% がこの組み合わせです。

帝星と将星の組み合わせで、古書は「紫微、殺を化して権となす」と言います。七殺の突破力が紫微に取り込まれ、迫力のある統率力に変わるということです。気性が強く行動力もあり、困難を恐れず、部隊を率いて戦うタイプの仕事に向きます。弱点は強引でせっかちなところで、人に圧迫感を与えがちです。あわせて読みたい:命宮の七殺。

生年四化が命宮に入るとき

男性の命盤と女性の命盤

男性:古書は男性の紫微を「貴を主る」とし、地位や成果を重んじるとしています。現代的に読めば、集団の中での自分の立ち位置をとても気にする人で、権限のはっきりした仕事に向きます。恋愛でも主導権を握りがちなので、パートナーの話に耳を傾けることを覚えたいところです。

女性:古書は女性の紫微について、「夫を盛り立て子に恵まれる」という評と「気性が強い」という評の二つを残しています。現代的に読めば、自立していて意見がはっきりしており、家庭でも職場でも決める役になりやすく、自分が管理職になるのに向いています。恋愛では、自分と同じくらい有能で、しかも自分を尊重してくれる相手に惹かれます。

古書は伝統的な社会で書かれたもので、男女の命盤への評には当時の性別観がしばしば映っています。当サイトは古書の説と現代の読み方を並べて紹介しますが、読み解きは性格の傾向を中心とし、性別で優劣をつけることはしません。

吉星と重なるとき、煞星と重なるとき

吉星と重なるとき:左輔・右弼、天魁・天鉞、文昌・文曲がそろうと、古書は「君臣慶会(くんしんけいかい)」と呼びます。助けてくれる人も、ついてくる人もいる、紫微にとって理想的な状態です。

煞星と重なるとき:擎羊・陀羅・火星・鈴星・地空・地劫と重なると、紫微のプライドが頑固さや孤立に変わりやすくなります。化忌が冲してくるときは、体面を守るための判断ミスに気をつけましょう。

当サイトの集計では、紫微が命宮に入る人の約 44.5% が命宮に六煞星を少なくとも一つ持っており、全体の 41.8% とほぼ同じ水準です。煞星があるのはふつうのことで、大切なのはどの星と同じ宮にあり、主星の廟旺がどうかです。詳しくは 六吉星と六煞星 をご覧ください。

当サイトの実データ

8.4%命宮に紫微がある割合(ほかの主星との同宮を含む)。およそ 12 人に 1 人
18.8%紫微が命宮に入る人でもっとも多い組み合わせ:紫微・破軍の同宮
19.3%紫微が命宮に入り、紫微自身が生年四化を帯びている
44.5%紫微が命宮に入り、命宮に六煞星もある

集計方法:本サイトの命盤エンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ命盤を作成しました(出生時刻は固定シードの乱数で抽出)。計 16,802 枚です。これは命盤の構造がどう分布しているかを示すもので、個人の運命の良し悪しを表すものではありません。

ほかの主星が命宮に入るとき

命宮の天機智星・化気は「善」 命宮の太陽貴星・化気は「貴」 命宮の武曲財星・化気は「財」 命宮の天同福星・化気は「福」 命宮の廉貞囚星・化気は「囚」 命宮の天府庫星・化気は「令」 命宮の太陰富星・化気は「富」 命宮の貪狼桃花星・化気は「桃花」 命宮の巨門暗星・化気は「暗」 命宮の天相印星・化気は「印」 命宮の天梁蔭星・化気は「蔭」 命宮の七殺将星・化気は「将」 命宮の破軍耗星・化気は「耗」

正直なところ:主星は基調であって、すべてではありません

命宮の主星が表すのは、その人の性格の基調です。実際に命盤を読むときは、同じ宮の補助星・煞星・四化、さらに三方四正や大限・流年もあわせて見ます。同じ星が命宮に入る人でも、歩む人生はまったく違うことがあります。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。健康・投資・法律に関わることは専門家にご相談ください。

あなたの命宮にはどの主星が?

新暦の生年月日と出生時刻を入力すると、十二宮・十四主星・生年四化・大限・流年が一度に出ます。命宮をタップすれば、その三方四正も確認できます。

命宮の紫微のよくある質問

命宮が紫微なら帝王の命ですか?

いいえ。当サイトの集計では、紫微が命宮に入る割合はほかの主星とほぼ同じで、およそ 12 人に 1 人です。紫微が表すのは主導したい、尊厳を重んじるという性格で、それを生かせるかどうかは補佐の星と三方四正しだいです。

紫微が命宮の人は経営者に向いていますか?

権限を持つことには向いていますが、よい助け手が必要です。紫微は孤君になるのをいちばん嫌い、左輔・右弼、天魁・天鉞がそばにあってはじめて統率力を発揮します。それがない場合は、自分で起業するより専門職の管理者のほうがうまくいくことが多いでしょう。

命宮が紫微の人は多いですか?

当サイトが 16,802 枚の命盤で集計したところ、命宮に紫微がある割合は約 8.4%(ほかの主星との同宮を含む)でした。十四主星はどれも命宮に入る割合がおおむね 8〜9% 前後で、特に珍しい星はありません。

命宮の紫微はどの宮がいちばんよいですか?

当サイトが採用する『全書』系統の廟旺表では、紫微は丑宮・午宮・未宮で廟となり、陥の位置はありません。ただしよしあしは同宮の組み合わせ・四化・三方四正でも変わり、廟旺は条件の一つにすぎません。