農民暦の冲と殺:「冲」は干支を、「殺」は方位を見る

農民暦の毎日には、「沖鼠(庚子)煞北」のような一行が書かれています。これは実は二つの事柄です。冲はその日にどの干支(えと)と冲するかを、殺はその日どの方位を動かすべきでないかを教えてくれます。どちらもその日の地支から導かれ、ルールは決まっています。

冲:その日の地支と冲する干支

十二支は向かい合う二つずつが組になり、六つ離れた支どうしが冲します。子と午、丑と未、寅と申、卯と酉、辰と戌、巳と亥です。その日の日の支が午なら子年(ねずみ年)生まれの人と冲し、子の日なら午年(うま年)生まれの人と冲します。

その日の支冲する干支その日の支冲する干支
子の日午(うま)午の日子(ねずみ)
丑の日未(ひつじ)未の日丑(うし)
寅の日申(さる)申の日寅(とら)
卯の日酉(とり)酉の日卯(うさぎ)
辰の日戌(いぬ)戌の日辰(たつ)
巳の日亥(いのしし)亥の日巳(へび)

農民暦では「沖豬(辛亥)」や「沖辛亥豬」と書かれることがよくあります。台湾では亥を豚(ブタ)で表しますが、日本の亥(いのしし)と同じ支です。かっこの中の干支は冲される側の組で、丁巳の日なら丁が辛を剋し、巳が亥と冲する、つまり天干が剋し地支が冲するので辛亥と書きます。ふつうの人は干支(十二支)だけ見れば十分です。

地支は12日で一巡するので、どの干支もおよそ12日に一度、1年で約30日冲されます。これは凶日ではなく、その干支の人が結婚・引っ越し・開店のような大事をする日に向かないというだけです。地支の冲の仕組みは六冲をご覧ください。

殺:その日の三殺の方位

三殺はその日の日の支が属する三合局から出します。三合局の中心の支(子・午・酉・卯)を見つけると、殺はそれと冲する支の方位にあります。たとえば申子辰の水局は子が中心で、子は午と冲し、午は南なので、殺は南です。

その日の支三合局殺の方位
申・子・辰水局南
寅・午・戌火局北
巳・酉・丑金局東
亥・卯・未木局西

殺の方位の伝統的な使い方は、その日はその方角に向かって土を動かす・修築する・引っ越すことを避ける、というものです。ふだんの生活では気にする必要はなく、着工や入居のような事のときにこだわる人が気にかける程度です。日本の九星気学でいう「五黄殺」「暗剣殺」は年や月の九星から出す別の考え方で、ここでいう殺とは違います。

時辰にも冲がある

時辰にもそれぞれ地支があるので、時辰も干支と冲します。子の刻は午年と、午の刻は子年と冲する、という具合です。吉日を選んだら、大事な儀式の時刻も当事者と冲する時辰を避けるのがよいでしょう。本サイトのツールが示す吉時は、入力した干支と冲する時辰を自動で除いてあります。

吉日を探す:事柄を選び、干支を入れると日付と吉時が出ます

通書の宜忌で絞り込み、当事者の干支(えと)と冲する日を除いて、その日の黄道の時辰(吉時)を一覧にします。計算はすべてお使いのブラウザの中で行い、データは送信されません。

干支は立春(2月4日ごろ)で切り替わります。1月〜2月初めに生まれた方は前年の干支になることがあるので、わからなければ無料で命式を出すで年柱を確かめてください。時刻は台湾時間(UTC+8)で、日本時間(JST)は1時間足した時刻です。ほかの家族の干支も避けたいときは、干支を替えて何度か調べてください。

「犯太歳」とはどう違うか

冲の日は「ある一日」が自分の干支と冲するもので、1年に約30日あります。犯太歳(はんたいさい)は「ある一年」の年の支が自分の干支と冲・刑・害・破の関係になるもので、一年全体のリズムにかかわると考えられています。日本の厄年に少し似ていますが、年齢ではなく干支で決まる点が違います。仕組みは同じで、時間の単位が違うだけです。2027年 丁未年に太歳にあたる干支は2027年 丁未年をご覧ください。

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正直にお伝えします:吉日は安心をくれますが、結果の責任までは負いません

択日は千年以上続く生活の習わしで、大切な日に節目の感覚と安心をもたらしてくれます。けれども結婚生活が幸せか、引っ越しが順調か、商売がうまくいくかを決めるのは、最終的には人です。本サイトの宜忌は通書(暦の本)の暦法データにもとづいていますが、通書は流派によって少しずつ違います。特に大切な場面では、本サイトの結果を一次選考として使い、信頼できる先生に相談するのもよいでしょう。本サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

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冲と殺のよくある質問

農民暦の「冲鼠煞北」とはどういう意味ですか?

冲鼠:その日は午の日で、午は子と冲するので、子年(ねずみ年)生まれの人はその日の大事を避けます。煞北:その日の支は寅午戌の火局に属し、三殺が北にあるので、その日は北に向かって土を動かす・引っ越すことを避けます。

冲される日は運が悪いのですか?

いいえ。冲の日は凶日ではなく、伝統的にその干支の人が結婚・引っ越し・開店といった大事をするのに向かないとされるだけです。どの干支も1年に約30日冲されるのは、ふつうの巡りです。

殺の方位はどう避ければいいですか?

伝統的には、その日は殺の方位に向かって土を動かす・修築する・引っ越すことを避けます。ふだんの生活では気にする必要はなく、着工や入居のような事のときにこだわる人が気にかける程度です。

かっこの中の干支は何ですか?

冲される側の干支の組です。たとえば丁巳の日は「冲辛亥猪」と書きます。丁が辛を剋し、巳が亥と冲する、天干が剋し地支が冲する関係です。ふつうの人は十二支だけ見れば十分です。