自化:離心自化と向心自化
飛化盤では、ほとんどの飛線がある宮から別の宮へ飛びます。ところが宮によっては、宮干が化した星が自分の宮の中にいることがあり、これを「自化」と呼びます。飛星派は自化をとても重視し、大げさな言い方も少なくありません。このページではまず定義をはっきりさせ、そのうえで実際にどれくらいありふれているかを見ていきます。
自化は二種類、定義が違う
| 離心自化 | 向心自化 | |
|---|---|---|
| どう生じるか | 本宮の宮干が、本宮にある星を化す | 対宮の宮干が、本宮にある星を化す |
| よくある呼び方 | ふつう「自化」といえばこちら | 流派によって「対宮化入」と呼んだり、この用語を使わなかったりする |
| 読み方の向き | 外へ流れる:この宮のものが自然に散っていく | 内へ収まる:外(対宮)の力が流れ込んでくる |
「向心自化」は、流派によってもっとも扱いがまちまちな用語です。独立した一類とする人もいれば、「対宮から飛び込む」とだけいう人もおり、離心自化だけが自化だと主張する人もいます。本サイトの飛化盤では両方を計算していますが、単に「自化」というときは離心自化を指します。
自化禄・権・科・忌の読み方
| 自化 | よくある読み方 | やわらかく言うと |
|---|---|---|
| 禄 自化禄 | 得が来るのも速く、去るのも速い | 気前がよく、あまり損得を気にしない。よいものを人に分けやすい |
| 権 自化権 | 考えが揺れ、自分自身と張り合う | 発想が多く修正も利くが、最後まで貫き通すのは苦手 |
| 科 自化科 | 名声や助け手の縁が淡く、長続きしない | 物事を気楽に受け止め、手柄を誇らず、人の評価もあまり気にしない |
| 忌 自化忌 | あっても守りきれない、最初は固く後でゆるむ | この事柄を気にかけながら、最後には手を放しがち。「手放せる」位置でもある |
自化を読むときは、宮の意味を組み込みます。財帛宮の自化禄なら「お金が入っては出ていき、気持ちよく使う」、夫妻宮なら「パートナーにとても気前がいい」と読みます。同じ自化でも、どの宮にあるかで話はまったく変わります。
生年四化と自化が重なるとき
ある星がもともと生年四化を帯びていて、さらに本宮の宮干がその星を自化すると、飛星派はとくに注目します。たとえば生年化権の星が自化忌になれば「握っていたいのに、知らず知らず手を離してしまう」、生年化禄の星が自化禄になれば「縁も福もあるが、あまり留まらない」と読むのが一般的です。例の命盤にもこの形があります。
例の命盤の自化
例の命盤:1988 年 6 月 15 日午前 10 時生まれの女性(架空の生年月日)。旧暦では戊辰年五月初二、巳の刻、金四局で、命宮は乙丑、太陽・太陰が入ります。この命盤には離心自化が全部で 5 個あります:兄弟宮の武曲化科、命宮の太陰化忌、福徳宮の天機化禄、奴僕宮の右弼化科、財帛宮の文曲化科。
このうち命宮の太陰は生年化権を帯びていながら、命宮の宮干乙によって化忌にもなっています。前の段で述べた「権に自化忌が重なる」形です。また、兄弟宮と父母宮、命宮と福徳宮はそれぞれ同じ天干です(子・丑が寅・卯を繰り返すため)。自化を見るときはこの点にも注意が必要で、同じ天干が二つの宮でそれぞれ一回ずつ化しても、星がちょうどその宮にいるときだけが自化になります。
当サイトの実測:自化はごく普通のこと
集計方法:本サイトのエンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ紫微斗数の命盤を作成しました(時辰は固定シードの乱数で抽出、男女は交互)。計 16,802 枚です。宮干・飛化・自化は本サイトの飛化エンジンで計算しており、オープンソースの命盤ライブラリ iztro と 1 枚ずつ照合済みです。
100% の命盤に自化があり、72.0% の命盤には少なくともひとつの自化忌があります。「命盤に自化忌があるとひどい」という言い方は、ほとんどの人の命がひどいと言っているのと同じで、筋が通りません。見る価値があるのは、自化がどの宮で起こり、どの種類で、その星自体が生年四化を帯びているかどうかです。
自化があれば格が崩れている。
命盤 1 枚あたり平均 4.01 個の自化があり、すべての命盤に見られます。自化は命盤のごく普通の姿で、特別な格局ではありません。
自化忌は必ず悪いこと。
自化忌が表すのは「気にかけるのに守りきれない」ことで、見方を変えれば「手放しやすい」ということでもあります。宮によっては、手放せることがかえって長所になります。
向心自化と離心自化は同じもの。
違います。離心は本宮の宮干が本宮を化すこと、向心は対宮の宮干が本宮に化入することです。しかも向心自化の定義は流派によって一致していません。
率直に言うと:飛化は推論の道具であって、判決ではありません
飛星派は命盤を「宮と宮のあいだの因果の網」として読みます。ひとつの出来事を起点・経過・行き着く先に分けて考えられるのが強みで、推理のおもしろさがあります。ただし流派が多く、用語も読み方もそれぞれ異なり、同じ一本の化忌の線から、先生によって違う物語が読み出されることもあります。当サイトは各派に共通する骨格だけを書き、読み方は傾向とかかわり合いとして示します。凶の断定はせず、寿命や健康にも触れません。命盤は地図であり、どの道を歩くかを決めるのはあなた自身です。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。
あなたの命盤に自化はいくつある?
飛化盤では各宮の上に ↻ で離心自化を示し、宮をタップすると対宮からの化入も一覧で表示します。
自化のよくある質問
自化とはどういう意味ですか?
ある宮の宮干が化した四化が、ちょうど本宮自身の星に落ちることを離心自化といい、その宮のエネルギーが自然に外へ流れ出ることを表します。
向心自化とは何ですか?
対宮の宮干が化した星が本宮にあることで、流派によっては向心自化や対宮化入と呼び、外の力が流れ込んでくると読みます。定義は流派によってまちまちで、この用語を使わない流派もあります。
どの命盤にも自化はありますか?
当サイトで 16,802 枚の命盤を出して実測したところ、すべてにありました。1 枚あたり平均 4.01 個です。
命宮の自化忌はとても悪いのですか?
当サイトの実測では、約 8.0% の命盤で命宮が自化忌です。自分のことを気にかけながら最後には手を放しがち、と読むのが一般的で、手放しやすいとも読めます。凶の断定として扱うべきではありません。