専旺格:ひとつの五行がひとり勝ちなら、その流れに従う

普通の身強の命式では、漏らす・消耗させる・剋すものを用神にして、強すぎる日干を「抑え込み」ます。けれど日干の五行がひとり勝ちするほど強く、しかも命式にそれを剋す力がまったくないなら、無理に剋せばかえって旺神を怒らせてしまいます。古典はその気勢に従う道を取りました。これが専旺格です。

五つの専旺格

名称日干月令を得る月よく見られる勢い嫌うもの
曲直格(きょくちょくかく)甲・乙の木寅・卯月寅卯辰の方合、亥卯未の三合金(官殺)
炎上格(えんじょうかく)丙・丁の火巳・午月巳午未の方合、寅午戌の三合水
稼穡格(かしょくかく)戊・己の土辰・戌・丑・未月四庫の土が多い木
従革格(じゅうかくかく)庚・辛の金申・酉月申酉戌の方合、巳酉丑の三合火
潤下格(じゅんかかく)壬・癸の水亥・子月亥子丑の方合、申子辰の三合土

当サイトが確かめる五つの条件

  1. 月令を得る:月令が日干の五行の本気である(稼穡格は辰・戌・丑・未月)。
  2. 勢いをなす:地支が方合か三合をなす、または日干の五行を本気とする地支が三つ以上ある。
  3. 官殺がない:日干を剋す五行が天干に透出せず、地支の本気にもない。
  4. 財が天干に透出しない:財星が透出すると旺神と争いになり、古典の多くは破格とみなす。
  5. 気勢が一本:比劫と印が当サイトの強弱計算で七割以上を占める。
0.18%五条件すべて成立(専旺格が成格)
1.10%あと一条件(近似)

集計方法:当サイトのエンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ命式を作成し、出生時刻は固定シードの乱数で抽出、計 16,802 枚。化気格と専旺格は当サイトの条件で一つずつ判定し、従格は強弱エンジンの「確かな証拠」ゲートを使っています。

曲直格:木の気がひとり勝ちする命式

1963 年 3 月 12 日 寅の刻生まれ

年柱癸卯
月柱乙卯
日柱・日干甲寅
時柱丙寅
  1. 月令を得る:日干の甲木が卯月生まれで、卯は木の本気です。
  2. 勢いをなす:地支は卯・卯・寅・寅で四つとも木。天干にも月干の乙木(比劫)、年干の癸水(印)が生扶しています。
  3. 官殺がない:天干にも地支の本気にも金(木を剋すもの)がありません。天干で唯一の異質な星は時干の丙火で、食傷にあたり、古典は食傷が秀気を漏らすのは残してよいとします。
  4. 財が透出せず、気勢が一本:土(財)は寅の余気として蔵されているだけで透出していません。比劫と印は当サイトの計算で 74% を占めます。条件は一つずつ:✓ 月令の本気が木である/✓ 地支が木の方合・三合をなす、または本気が木の地支が三つ以上ある/✓ 官殺(金)がない/✓ 財(土)が天干に透出していない/✓ 比劫と印が命式の七割以上を占める(当サイトの計算で 74%)。
  5. 用神・喜神:曲直格は旺勢に従い、木・水と、秀気を漏らす火を喜び、金(官殺)が格を破るのを嫌います。土(財)は火の通関がないと争いになります。当サイトの強弱エンジンの判定は身強で、用神・喜神は漏らす・消耗させる方向に寄るため、「さらに扶けるか」という点で専旺の読み方と逆になります。

専旺格の用神・喜神は「身強」とどこが逆か

普通の身強(普通格局)専旺格
喜ぶもの食傷で漏らす、財で消耗させる、官殺で剋す比劫・印で勢いに従う。秀気を漏らす食傷もよい
嫌うもの印・比劫でさらに扶けること官殺が旺神を剋すこと。食傷の通関がなければ財も嫌う
良い運漏らす・消耗させる・剋す運比劫・印・食傷の運

当サイトの強弱エンジンはいまのところこうした命式を身強として扱い、用神・喜神は漏らす・消耗させる方向に寄ります。日干がきわめて旺じ、漏らすものも剋すものもほとんどないときだけ「従旺・従強」と判定し、勢いに従う形に切り替えます。あなたの命式が専旺格に当てはまり、古典の見方に納得できる場合は、用神・喜神はこのページを基準にしてください。違いは主に、財と官殺を用いるかどうかにあります。

あなたの命式が特殊格局かチェックする

生年月日を入れると、化気格と専旺格の成立条件を一つずつ確かめ、当サイトの強弱エンジンによる従格の判定もあわせて表示します。条件ごとに成立・不成立がすべてわかります。計算はすべてお使いのブラウザの中で行い、データは送信されません。

新暦(グレゴリオ暦)の生年月日を使い、日付は午後 11 時で切り替えます。時柱は化気(時干との合)と専旺(地支の勢い)に影響するので、出生時刻がわからない場合の結果は目安としてご覧ください。

化気格干合が化すことに成功 従格従財・従殺・従児・従勢・従旺 普通格局(子平の九格)ほとんどの人の格局

正直なひとこと:特殊格局はまれで、良い命というわけでもありません

当サイトの実測では、古典の条件を満たす特殊格局は、一万六千枚あまりの命式のうち 0.98% にすぎません。世間では「とても身弱」「天干に干合がある」をそのまま従格・化気格と言ってしまうことがありますが、それは判断がゆるすぎます。特殊格局が変えるのは「用神・喜神をどう取るか」であって、命の良し悪しではありません。判定を誤ると、用神・喜神がまるごと逆になります。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたものです。

あなたの日干は一気にひとり旺じていますか?

生年月日を入れると、専旺格の五つの条件を一つずつ確かめ、どこが足りないかを示します。

専旺格のよくある質問

専旺格の五種類とは?

木は曲直格、火は炎上格、土は稼穡格、金は従革格、水は潤下格です。

専旺格と身強は何が違いますか?

身強の命式は漏らす・消耗させる・剋すものを喜びます。専旺格は日干の五行がひとり旺じて官殺もなく、古典は旺勢に従うよう説きます。比劫・印と秀気を漏らす食傷を喜び、官殺を嫌います。

専旺格はよくあるものですか?

多くはありません。当サイトの実測では五条件すべてが成立するのは 0.18% だけで、あと一条件の近似が約 1.10% です。