寅申冲とはどういう意味?
寅申冲(いんしんちゅう)は、地支の六冲の中の四生の冲(駅馬の冲)です。寅は木、申は金で、金が木を剋し、正面からぶつかります。寅申巳亥の四字は命理で「駅馬(えきば)」と呼ばれ、冲すると動き回る、移る、外に出るといった形で現れやすく、これがこの組のいちばんはっきりした持ち味です。
- 関係の種類
- 地支の六冲(四生・駅馬の冲)
- 冲する字
- 寅(木)↔ 申(金)
- 蔵干
- 寅は甲・丙・戊を蔵し、申は庚・壬・戊を蔵す
- 傾向
- 忙しく動き回る、移転、変化
一、なぜ寅と申は冲するのか
寅の木と申の金は命式の上で真向かいに座り、金は木を剋すので、向かい合えば金と木の戦いになります。さらに大切なのは、寅も申も「駅馬」だということです。命理で移動や奔走をつかさどる字の組で、昔、各地を駆け回った宿場の早馬を思い浮かべてください。ですから寅申冲=金と木の相剋に、駅馬の止まらない動きが加わったもので、関わるのは静かな損得よりも、「人が動き出す」出来事であることが多いのです。
二、どの柱にあると、何に関わる?
寅申冲のもっとも典型的な現れ方は、引っ越し、遠出、転職、行き来の多さ、外を飛び回る暮らしといった「動」の出来事です。日支にあれば、配偶者の座が動き、あわせて奔走も伴います(一緒にいる時間が少ない、二つの土地を行き来するなど)。月柱にあれば、仕事の環境の入れ替わりを表すことが多くなります。
三、いつ引き金が引かれる?
命式の寅申冲は、たいてい大運や年運が「寅」か「申」を運んできたときに火がつきます。引き金が引かれた時期には、異動、出向、引っ越し、移動続きの暮らしが次々にやって来ることがよくあります。「そろそろ動くとき」という合図です。
四、寅申冲は吉か凶か
駅馬が冲されるのは、必ずしも悪いことではありません。命式が動くことを必要としている場合や、用神・喜神が冲で勢いづく場合には、この動きが昇進、活動範囲の拡大、よりよい舞台への移動のきっかけになることが多いのです(動く中で財や名を得る)。心配なのは、落ち着かず、忙しいばかりで実りがない場合です(忌神が動かされたとき)。伝統的には「水」で通関し(金が水を生み、水が木を生む)、金と木が正面からぶつからないようにする方法がよく使われます。(以上は伝統的な命理の考え方で、参考・娯楽を目的としたものです。)
五、命式の中の物語
ある男性は日支に「寅」が座り、もともと駅馬を持っていました。「申」の大運に入ると寅と申が冲し、その十年、彼は各地を飛び回り、出向と引っ越しをくり返して、ほとんど一か所に二年とどまることがありませんでした。周りからは苦労続きに見えましたが、本人は順調に昇進していきました。金こそが彼の命式の用神だったので、この「動」は彼にとって根なし草の放浪ではなく、自分の領分をどんどん広げていく道のりだったのです。駅馬が冲されても、正しい方向に動けば、それはチャンスになります。
あなたの命式に寅申冲はありますか?
寅申冲がどの柱にあり、昇進のきっかけになるのか苦労続きの奔走になるのかは、四柱全体を見てはじめてわかります。生年月日を入れて無料の命式を出してみてください。
よくある質問
寅申冲があると必ず忙しく苦労しますか?
そうとは限りません。駅馬の冲は「動」を表し、正しい方向に動けば活動の広がりや昇進に、間違った方向に動けば苦労ばかりで実りがない結果になります。寅と申があなたにとって喜神か忌神かで変わります。
寅申冲は引っ越しを意味しますか?
引っ越し、遠出、環境の変化はよく見られますが、引っ越しに限りません。転職、出向、離れた土地との行き来も含まれます。
寅申冲があると交通事故に遭いやすいですか?
駅馬の冲は動きが大きいので、出かけるときに安全に気を配れば十分です。命理は参考・娯楽を目的としたもので、自分に当てはめすぎないようにしましょう。
寅申冲はどう和らげますか?
伝統的には水で通関し(金が水を生み、水が木を生む)、金と木が直接ぶつからないようにします。あわせてご自身の用神・喜神の五行で調整します。命理上の調整の考え方で、参考程度にとどめてください。