名前の字の五行の見方:部首・画数・字義、三派三様
世に出回る「五行別の漢字辞典」はいかにも権威がありそうですが、何冊か見比べると、同じ字がある本では木、別の本では火と書かれていることに気づきます。字の五行を決める方法が一つではないからです。当サイトが Unicode の字形データで検証したところ、部首派と画数・数理派が同じ五行と判定する字は 19.5% だけでした。
字形・部首派:部首で見る
部首そのものがはっきりした物の姿を持っているので、この流派が最も直感的です。当サイトは、どの説でも五行の割り当てが一致する 16 の部首だけを採り、それ以外の部首(人・心・言・糸など)は説によって帰属が違うため判定しません。
| 五行 | 部首(呼び名・康熙字典の部首番号) |
|---|---|
| 木 | 木(き・きへん・75)、艸(くさかんむり(艹)・140)、竹(たけかんむり・118)、禾(のぎへん・115) |
| 火 | 火(ひ・れっか(灬)・86)、日(ひ・にちへん・72) |
| 土 | 土(つち・つちへん・32)、山(やま・やまへん・46)、田(た・たへん・102)、石(いし・いしへん・112) |
| 金 | 金(かね・かねへん・167)、玉(たま・おうへん(王)・96) |
| 水 | 水(みず・さんずい(氵)・85)、雨(あめかんむり・173)、冫(にすい・15)、巛(まがりがわ・47) |
変形した部首も元の部首として数えます。氵(さんずい)は水、灬(れっか)は火、王(おうへん)は玉、艹(くさかんむり)は艸、冫(にすい)は氷です。部首派で判定できる字は、基本区の漢字の 33.7% です。
画数・数理派:康熙字典の画数の末尾で見る
| 画数の末尾 | 1・2 | 3・4 | 5・6 | 7・8 | 9・0 |
|---|---|---|---|---|---|
| 五行 | 木 | 火 | 土 | 金 | 水 |
画数は康熙字典の画数で数えます。部首を元の字に戻して数えるので、氵は水で 4 画、扌は手で 4 画、艹は艸で 6 画、王(おうへん)は玉で 5 画です。「清」が康熙字典で 12 画になるのはこのためです。日本の姓名判断でいえば、旧字体で数える熊崎式に近い数え方で、新字体で数える流派とは画数が変わる字があります。この派は姓名判断の三才と根を同じくし、画数の調べ方は康熙字典の画数で扱っています。どの字でも判定できるのが長所、数え方を変えると(たとえば新字体の画数)同じ字でも五行が変わりうるのが短所です。
字義派:字の意味で見る
「晴」は日の光なので火、「涵」は水にひたす意味なので水、「岳」は高い山なので土。字義派は字そのものに最も近い一方、最も主観的でもあります。「明」は日に従えば火ですが、月に従って水と見る人もいます。当サイトは字義派による判定はせず、原則だけを示します。字のいちばん中心のイメージが、どの物質や季節に属するかを見る、ということです。
「明」は三派の違いを一度に見せてくれます。部首は日(ひ・にちへん)なので部首派では火、康熙字典で 8 画なので数理派では金、字義派ではたいてい日の光から火、ときに月から水と見ます。
二つの流派はどれくらい違うか
集計方法:Unicode Unihan 16.0.0 の部首データと康熙字典の画数を使い、CJK 統合漢字の基本区(U+4E00〜9FFF)の全字を一字ずつ調べました。部首派は、五行の割り当てがどの説でも一致する 16 の部首だけで判定しています。
一致率はでたらめに当てた場合(20%)とほぼ同じで、二派は事実上、互いに独立した二つのルールです。実用的なアドバイスは、一派に決めて名前全体を統一すること。A 派で字を選んでから B 派であら探しをするのはやめましょう。
五行別・名付けによく使われる字(字形・部首派)
| 五行 | 例字(字形・部首派) |
|---|---|
| 木 | 林、柏、楷、榮、樺、芸、芳、萱、蓉、筠、秀、穎、程、森 |
| 火 | 炎、煜、燁、熙、焱、昕、昀、晴、暉、曜、晨、旭、明、晟 |
| 土 | 均、培、坤、堯、城、峻、崇、嵐、岳、畇、磊、碩、硯、堂 |
| 金 | 鈺、銘、鋒、錦、鑫、鎮、玲、琪、瑜、璇、琳、珮、瑋、琦 |
| 水 | 泓、涵、淳、清、澤、瀚、霖、雯、雲、冰、沛、潔、洋、浩 |
例字の部首はすべて Unicode Unihan のデータで一字ずつ確認しています。部首派だけを載せるのは客観的な根拠があるからで、同じ字でも数理派では別の五行になることがあり、ツールでは両方を示します。例字は台湾の名付けで使われる字形(旧字体を含む)のまま載せています。日本で届け出る際は、常用漢字・人名用漢字に含まれるかを必ず確認してください。
用神・喜神の五行を調べ、名前の各字の五行と照らし合わせる
新暦の生年月日(出生時刻は省略可)を入れると、用神・喜神と忌神、用神・喜神の五行ごとの例字を表示します。名前(漢字)も入れると、各字の五行を「字形・部首派」と「画数・数理派」で並べて示します。計算はすべてお使いのブラウザの中で行い、データは送信されません。
生年月日は新暦で入力します。子時は夜 11 時で日付が変わる扱いです。画数は康熙字典の字形(旧字体)で数え、姓名判断(五格)と同じ字表(Unicode Unihan)を使います。ひらがな・カタカナは対象外です。
正直なひとこと:名前は一生使うものです
名前の五行は、四柱推命の名付けで最も強調され、また最も誇張されやすい部分です。当サイトにできるのは、用神・喜神の五行を見つけることと、字の五行を決める各流派のやり方を並べて見せることまで。字の意味、呼びやすさ、書きやすさ、家族の願いのほうが、五行よりずっと確かなものです。当サイトの内容は参考・娯楽を目的としたもので、有料の命名は行わず、名前の良し悪しの評価もしません。
名前の各字の五行を照らし合わせる
生年月日と名前を入れると、用神・喜神の五行と、各字が部首派・数理派でそれぞれ何の五行かがわかります。
字の五行のよくある質問
名前の五行はどうやって調べますか?
よく使われるのは三つです。部首で見る(きへんは木、さんずいは水)、康熙字典の画数の末尾で見る(1・2 は木、3・4 は火、5・6 は土、7・8 は金、9・0 は水)、字義で見る。三派の結果はよく食い違うので、一派に決めて名前全体に使います。
なぜ五行の漢字辞典によって言うことが違うのですか?
決め方が違うからです。当サイトの検証では、部首派と画数・数理派が同じ五行と判定する字は約 19.5% だけで、ほぼ独立した二つのルールです。
康熙字典の画数と、ふだんの画数はどう違いますか?
康熙字典の画数は部首を元の字に戻して数えます。氵は水で 4 画、扌は手で 4 画、艹は艸で 6 画、王(おうへん)は玉で 5 画です。日本の新字体とは画数が異なる字もあります。姓名判断と数理派はどちらも康熙字典の画数を使います。
「明」は何の五行ですか?
部首は日なので部首派では火、康熙字典で 8 画なので数理派では金、字義派ではたいてい日の光から火、ときに月から水と見ます。三派が食い違う典型的な例です。