宮位の点数の付け方:命宮・三方四正・福徳宮・身宮

同じ紫微・破軍の命宮でも、一生壊しては作り直す人もいれば、壊したあとの片づけが上手な人もいます。その違いは命宮そのものより、命宮以外のいくつかの宮にあることが少なくありません。このページでは、宮位をどのように点数に組み込み、それぞれの重みをなぜそう決めたのかを説明します。

第一の層:命宮と三方四正

紫微斗数で人を見るとき、命宮のひとマスだけを見ることはありません。命宮は「自分」、対宮の遷移宮は「外での自分の姿と出会う環境」、財帛宮は「資源や価値の扱い方」、官禄宮は「仕事の進め方」です。この四つの宮をまとめて三方四正(さんぽうしせい)と呼び、古書は必ずいっしょに読みます。

宮紫微斗数で表すもの重み理由
命宮本人の気質の地色満点すべての読みの出発点
遷移宮(対宮)外での振る舞い、向き合う環境× 0.5対宮の星は真向かいから照らし、命宮に次いで強い
財帛宮資源と価値の扱い方× 0.25三合の宮。命宮を照らすが力は軽め
官禄宮仕事の進め方と姿勢× 0.25三合の宮。命宮を照らすが力は軽め

60 通りの命宮星系それぞれに最も近いタイプは、この層で計算しています。紫微斗数の安星の規則は決まっているので、同じ星系ならどの地支に入っても三方四正の主星は同じになり、星系の層の点数も同じになります。

命宮に主星がないとき:遷移宮の星を借りる

命宮に十四主星がひとつもない状態を、古書は「命無正曜」と呼びます。三合派で一般的なのは、遷移宮の主星を命宮に借りて読む方法です。ただし本来の宮に星がある場合ほどの力はないとされるので、当サイトでは 8 割で計算し、遷移宮そのものは重ねて数えません。抽出した 16,802 枚のうち、約 16.4% が命宮に主星のない空宮でした。命無正曜の人は「環境の影響を受けやすく、柔軟に形を変えられる」と表現されることが多く、MBTI の言葉でいえば、四つの軸の点数が全体に中央寄りになります。

第二の層:福徳宮は二つの軸だけを動かす

福徳宮が紫微斗数でつかさどるのは、精神生活や考え方、価値観、そしてその人が本当に大切にしているものです。これは MBTI の「世界をどう理解するか」(N/S)と「何を基準に決めるか」(T/F)に最も近いので、当サイトでは福徳宮をこの二軸だけに 4 分の 1 の重みで効かせています。外向か内向か、計画的か気ままかといった外に見える行動パターンには、福徳宮は関わらせていません。

福徳宮と命宮の位置関係は決まっているため、同じ星系が同じ地支に入れば、福徳宮の主星も決まります。星系ごとのページには、二つの地支それぞれの福徳宮の主星と、それを加えたあとのタイプを載せています。

第二の層:身宮は後天の習性

身宮は生まれたあとに身につけていく性格を表し、古書は三十歳前後から身宮の影響がはっきりしてくるとしています。身宮が入るのは命宮・夫妻宮・財帛宮・遷移宮・官禄宮・福徳宮の六つのいずれかで、生まれ月と生まれ時刻で決まります。身宮が命宮と重なるときは先天と後天が一致しているとみなして別に加点せず、ほかの宮にあるときは、その宮の主星を四軸すべてに 4 分の 1 で加えます。

これも紫微斗数が MBTI より一枚多くもっている層です。若いころと中年以降で人が少し変わりうることを認め、しかもどちらへ変わりそうかを前もって示してくれます。

宮位によって星系のタイプから外れる人の割合

74.0%宮位と格局を重ねても命宮星系のタイプのまま
5.6%E/I が書き換わる
6.4%N/S が書き換わる
8.6%T/F が書き換わる
8.3%J/P が書き換わる

集計方法:当サイトのエンジンで 1960〜2005 年の毎日 1 枚ずつ紫微斗数の命盤を作成し(時辰は固定シードの乱数で抽出、男女交互)、計 16,802 枚それぞれに宮位の層と格局の層を重ねてタイプを出しました。これは「古書の記述を四つの軸に置いたとき」の分布であり、実際の人口における MBTI の分布ではありません。

おおよそ 4 人に 3 人は、命宮の星系だけで対照のタイプが決まります。残りの人は少なくとも 1 文字が宮位か格局によって書き換わり、なかでも T/F が最も多く書き換わります。福徳宮がこの軸に直接効くうえ、T/F ではもともと中央に近い星系が少なくないためです。

ユングの心理機能との対比(あくまでたとえ)

MBTI の背景には、ユングの「心理機能」の順序があります。どのタイプにも最もよく使う主機能と補助機能があり、後ろのものほど使い慣れていません。命宮が主機能で、福徳宮が補助機能なのか、と聞かれることがあります。このたとえには一理あって、命宮は最も表に出て最初に見える面、福徳宮は心の奥の原動力です。ただし二つの理論は組み立てが違い、紫微斗数には「八つの機能が順に並ぶ」という考え方がありません。当サイトではこれを理解を助けるたとえとしてだけ使い、点数には入れていません。

今回は計算に入れていないもの

四化(化禄・化権・化科・化忌)、六吉星・六煞星、大限・流年は対照に入れていません。四化や煞星は星の現れ方を大きく変えます。たとえば化忌はその星の特質をこだわりやわだかまりに変えやすく、大限はある十年のあいだ人をはっきり反対側へ寄せることがあります。どれも重要ですが、加えると重みが多くなりすぎて推論の筋道が読者に見えなくなるため、第一段階では主星・宮位・主星だけの格局に絞りました。

あなたの宮位の層を計算する

ツールは軸ごとに、星系・福徳宮・身宮・格局がそれぞれ何点ずつ加えたかを示します。どの宮があなたを反対側へ押したのかがわかります。

宮位の点数化のよくある質問

遷移宮の重みが財帛宮・官禄宮より大きいのはなぜですか?

遷移宮は命宮の対宮で、古書は対宮の星が命宮を「照らす」とし、その力は命宮そのものに次ぐとしています。財帛宮と官禄宮は三合の宮で、同じく照らしますが力は軽めです。当サイトはこの軽重をそのまま半分と 4 分の 1 にしました。

身宮が命宮と重なっているほうがよいのですか?

よし悪しはありません。身宮が命宮と重なる人は先天と後天が一致していて、性格の変化が少なめです。ほかの宮にある人は、後天的にその宮の星の性質へ育っていきます。たとえば身宮が官禄宮にある人は、中年以降、仕事で自分を語るようになっていくことがよくあります。

福徳宮が外向・内向に影響しないのはなぜですか?

福徳宮がつかさどるのは内面の考えと価値観で、世界をどう理解し、どう判断するかに近いものです。外向か内向か、計画的か気ままかは外に表れる行動パターンなので、命宮・三方と身宮に任せています。